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2024年09月20日
【映像コース】映像コースってどんなことをどうやって学ぶの?

WS科目「(映像V-3)映像制作概論6(メディアとアート)」でも紹介し、ヴィデオ・アートの父とも言われるナム・ジュン・パイクの代表作でもある〈The More, the Better〉(1988)。韓国の国立現代美術館果川本館を6月にプライベートで訪れた際に筆者が撮影しました。1988年のソウルオリンピックを記念して制作され、1003台のTVモニターからなる作品。高さが18.5M、横幅が7.5Mあり圧巻でした。
「通信教育で映像を学ぶ」とはどんな感じか、あまり想像がつかない方もいらっしゃるのではないでしょうか。映像コースには22の科目があります(下記の履修条件図をご参照くださいね)。
2024年度映像コース履修条件図(PDF)
「airU(エアー・ユー)マイページ」という学習用Webサイトにログインして、シラバスを読み、動画教材を見て、課題を提出したり、試験を受けたりして、単位を取得します。WS、TW、TR、TX、Sという科目に分かれています。今回は1ー3年次に受講できるWS、TW、TR科目の履修の流れと、それぞれどんな授業があるかをご紹介します。
■WS科目(Web スクーリング科目)
動画教材を中心に学習を進める科目です。
[履修の流れ]
年に2回開講しています(春秋or夏冬)。全15章の動画教材を視聴し、1章ごとに動画教材を視聴したら章末テスト(選択式)を受け、次の章に進みます。15章を視聴完了したら、課題を提出します。その後全体講評動画を視聴したら、授業終了です。
[主な科目]
「映像I-1(映像学入門)」:
私たちの社会生活と密接に関わる映像へのさまざまな眼差しを深め、映像を通じあらゆる物事に「問い」を持つ思考や感覚を養うための入門科目です。
[1章 なぜ私たちは映像を学ぶのか|2章 映像と世界のつなぎ方 鏡の国の映像|3章 映像誕生の歴史と観察1 連続する写真 etc.]
講師:丹下紘希(葡萄農家・人間見習い・映像作家)
「映像I-2(企画の方程式)」:
「企画」のファーストステップである、身の回りの「問い」の発見から、「企(たくら)み」というものの本質を捉えながら、映像における企画開発の基礎を学びます。
[1章 この講座の狙い|2章 好奇心/疑問力|3章 器を変える技術 etc.]
講師:鈴木おさむ(放送作家)、田中耕一郎(クリエイティブディレクター)、Ussiy(映像クリエイター)
「映像II-1 映像制作概論1(ミュージックビデオ・広告)」:
私たちの社会とミュージックビデオ・広告映像の関係性を映像思考を用いて、深く多様な角度から考察する科目です。また、同時に時間芸術としてのミュージックビデオの特性と成り立ちを学び、音楽や抽象芸術との関係性を探究します。
[1章 社会と人間を映し出す鏡|2章 広告の揺らぎ|3章 時代の気分と実験~音楽を見るとはどういうことか~ etc.]
講師:丹下紘希、大橋史(モーショングラファー)、川村真司(クリエイティブディレクター)、関根光才(映像作家/映画監督)
■TW科目(テキストワーク科目)
動画教材を視聴し、作品制作やレポート作成を行う科目です。
[履修の流れ]
年に8回開講しています(春夏秋冬2回ずつ)。動画教材の視聴後、課題に取り組みます。提出課題に教員が添削文にて指導をするので、自分の作品に対するフィードバックを受けることができます。
[主な科目]
「映像基礎1(映像思考概論1)」:
本コースの全ての授業を「映像思考」の眼差しを携えて学ぶための基礎を習得する科目です。映像思考の4つの思考回路のプロセス、「観察」「発見」「想像」「共有」をそれぞれ紐解いていきます。映像をめぐる具体的な思考や多角的な考察を交えながら、映像と私たちの関係性を考える上で必要な知の基盤を形成します。
講師:丹下紘希
「映像基礎2(映像思考概論2)」:
「映像思考」の四つのステップ〜観察・発見・想像・共有〜をより深く理解するために、特に重要な「視点」にフォーカスした科目です。「物語」表現における「視点」についてはもちろん、脚本家や制作者の「視点」から作品制作における約束事やアイデアの源泉、考え方などについて学びます。また、視聴者の「視点」から「共有」におけるリスクについても考えます。そして最後に現役の映像ディレクターによる実践を通し、「映像思考」的アプローチによる映像制作力の基礎の習得を目指します。
講師:冨士川祐輔(プロデューサー)、高野善政(映像ディレクター)
■TR科目(テキストレポート科目)
年に4回開講しています(春夏秋冬)。レポート課題と単位修得試験がある科目です。
[履修の流れ]
テキストや動画教材をもとに学習を進め、課題に基づきレポート課題を作成、提出します。提出課題に教員が添削文にて指導をするのでレポートに対するフィードバックを受けることができます。その後単位習得試験を受け、合格したら授業終了です。
[主な科目]
映像講義1(コンテンツビジネス論):
放送法と人権、著作権法やコンプライアンスなど法律知識と資金調達、クラウドファンディングなどの資金調達、製作委員会などの仕組みなどを学びます。ゲスト講師として、法律家やプロデューサーを招き、実際にコンテンツビジネスにおける実例とともにビジネスの知識について学びを深めます。
講師:下川猛(プロデューサー)、菊間千乃(弁護士)、森谷雄(プロデューサー)
映像講義2(映像と向き合う):
映像の倫理的、社会学的な側面を学びます。
講義を通して、現代社会が抱える問題と、映像というメディアの特性が常に絡み合っている現状を認識し、映像を作ることで誰でも加害者になりうることを学び、どうしたらできるだけ人を傷つけないで済むのかについて理解を深めます。
講師:荻上チキ(評論家)、佐野亜裕美(テレビプロデューサー)、浅田智穂(インティマシーコーディネーター)
そのほか、さまざまな科目があります。第一線のクリエイターや専門家、研究者が集結していて、どの科目もとても充実した授業内容となっています。
今後、入学検討者向けのイベントも順次開催予定です。最新情報は映像コースの公式サイトをチェックしてくださいね。
皆様、どうぞよい秋をお迎えください。
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