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2026年07月28日
【芸術教養学科】教員自己紹介 リレーコラム① 宮信明「下手の横好き」
こんにちは。教員の宮です。
私が所属する芸術教養学科には、さまざまな学問分野を専門とする、多彩な教員が揃っています。そこで、今回から5回にわたって、個性豊かな教員陣による自己紹介リレーコラムを掲載していきたいと思います。
ぜひ最後までお付き合いください。
それでは、まず私から。名前は宮 信明(みや のぶあき)。
1981年、大阪は天王寺の生まれです。慶應義塾大学文学部卒業。立教大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。なんだか漢字ばっかりですね。
2012年から早稲田大学演劇博物館で、助手、助教、講師として勤務。2016年に開催された展覧会「落語とメディア」では、企画監修をつとめました。
そして、2022年4月に京都芸術大学芸術教養学科に着任。
では、ここからは「研究活動」「現場との関わり」「メディアでの活動」の3つに分けて私の活動を紹介していきたいと思います。
1.研究活動
専門は、幕末から明治期にかけての芸能と文化。特に、落語や講談などの寄席演芸について研究しています。小さい頃から寄席や劇場が好きで、それがいつのまにか仕事になっていました。「好きこそものの上手なれ」、いや、どちらかといえば「下手の横好き」ですね。
なかでもライフワークにしているのが、『怪談牡丹燈籠』『真景累ヶ淵』『塩原多助一代記』などの作品で知られる三遊亭円朝の研究です。「近代落語の祖」と呼ばれることもある円朝ですが、その話芸の実態や作品の魅力については、必ずしも十分に解明されているとはいえません。円朝の速記や関連資料を読み解きながら、その芸の内実を明らかにすることが目標です。
また、円朝研究と並行して取り組んでいるのが、芸能史の研究です。これまでの寄席演芸史は、東京や上方といった地域ごと、あるいは落語・講談・浪曲といったジャンルごとに語られることが少なくありませんでした。そうした地域やジャンルの垣根を越えて、近代以降の芸能史を、より立体的かつ鮮明に描き出したいと思っています。
2.現場との関わり
一方で、研究室に閉じこもるのではなく、できるだけ寄席や劇場に足を運びたい!とも思っています。舞台芸能は常に変化し続けており、その息づかいは現場でしか感じることができません。……なんていうともっともらしく聞こえますが、これも下手の横好き。ただ楽しいから通っているというのが本音です(そのため、周囲からはいつも遊んでいると思われています)。
近年は、京都芸術劇場春秋座で開催される「春風亭一之輔×桂二葉 二人会」や「神田伯山独演会」といった公演の企画にも携わっています。また、「プロデュース」というほど大げさなものではありませんが、たとえば、新潟県の妙高市文化ホールでは「宮信明セレクション落語会」といった会を継続的に開催しています。
こうした活動がご縁となり、現在は日本芸術文化振興会の専門委員や、公推協杯全国若手落語家選手権の審査員も務めています。演芸家たちの挑戦を応援し、その魅力を広く社会へ伝えていくことも、自分の大切な役割のひとつなのかもしれません(誰に頼まれたわけでもありませんが……)。
そんな思いをひとつの形にしたのが、今年の4月に刊行した『未来の大看板がここにいる いま、若手の落語家・講談師・浪曲師が面白い』です。本書では、芸歴およそ15年以下の落語家・講談師・浪曲師76人を紹介しています。私の文章はさておき、演芸写真家の橘蓮二さんによる撮り下ろし写真だけでも必見です。次代を担う演芸家たちの現在を伝える一冊になっていると思いますので、ぜひ手に取ってみてください。
3.メディアでの活動
そんなこんなで、最近はメディアへの出演や執筆の機会が増えてきました。
2024年からは、TBSテレビ「落語研究会」という番組で解説を担当しています。TBSアナウンサーの赤荻歩さんといっしょに、ためになることから、まったくためにならないことまで、ざっくばらんにお話ししています。もしよかったらご覧ください。ただ、早朝(深夜?)に放送していますので、ほとんどの人は寝ている時間だと思うのですが……。
https://www.tbs.co.jp/rakuken/
また、昨年はNHK「先人たちの底力 知恵泉」で、三遊亭円朝を取り上げた「〜江戸・明治を生きた天才ストーリーテラー〜 三遊亭円朝」の回にも出演しました。寺島しのぶさん、神田伯山さんと、円朝について楽しくお話しさせていただきました。
https://www.tvu.co.jp/program/202502_chieizu/
さらにテレビだけでなく、ラジオでもいろいろとおしゃべりする機会をいただいています。YouTubeやPodcastで聴いていただけるものがありますので、いくつか紹介しておきますね。
・「週刊サンフリ大衆EX」
https://www.youtube.com/watch?v=qvKGzV4y3mM
春風亭一之輔さんのラジオ番組「SUNDAY FLICKERS」のアフタートークです。あまり聞かれたくない内容もあるのですが、ユルい感じで、愚にもつかないことを話しています。
・「これが宮治でございます」
https://www.youtube.com/watch?v=zjlydddmOmE
桂宮治さんのラジオ番組「これが宮治でございます」の本放送。普段、宮治さんとはバカっ話しかしないのですが、このラジオでは、特に後半、けっこうマジメな話もしています。
さて、ここまで、自分の活動を「研究活動」「現場との関わり」「メディアでの活動」の3つに分けて紹介してきました。
ただ、実感としては、それぞれの活動は独立しているわけではありません。互いに影響し合っている──現場で得た気づきが研究の課題となり、研究成果が教育や社会発信につながっていく──とでもいえばカッコいいのですが、ちょっとちがいます。実際はもう少し成り行きまかせです。
要するに、好きなことを追いかけていたら、研究になり、仕事になり、ときどきテレビやラジオにも呼ばれるようになった、ということなのかもしれません。
これからも「下手の横好き」をじっくり極めていきたいと思っています。
さあ、次回は早川克美先生の登場です。乞うご期待!
芸術教養学科|学科・コース紹介

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私が所属する芸術教養学科には、さまざまな学問分野を専門とする、多彩な教員が揃っています。そこで、今回から5回にわたって、個性豊かな教員陣による自己紹介リレーコラムを掲載していきたいと思います。
ぜひ最後までお付き合いください。
それでは、まず私から。名前は宮 信明(みや のぶあき)。1981年、大阪は天王寺の生まれです。慶應義塾大学文学部卒業。立教大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。なんだか漢字ばっかりですね。
2012年から早稲田大学演劇博物館で、助手、助教、講師として勤務。2016年に開催された展覧会「落語とメディア」では、企画監修をつとめました。
そして、2022年4月に京都芸術大学芸術教養学科に着任。では、ここからは「研究活動」「現場との関わり」「メディアでの活動」の3つに分けて私の活動を紹介していきたいと思います。
1.研究活動
専門は、幕末から明治期にかけての芸能と文化。特に、落語や講談などの寄席演芸について研究しています。小さい頃から寄席や劇場が好きで、それがいつのまにか仕事になっていました。「好きこそものの上手なれ」、いや、どちらかといえば「下手の横好き」ですね。
なかでもライフワークにしているのが、『怪談牡丹燈籠』『真景累ヶ淵』『塩原多助一代記』などの作品で知られる三遊亭円朝の研究です。「近代落語の祖」と呼ばれることもある円朝ですが、その話芸の実態や作品の魅力については、必ずしも十分に解明されているとはいえません。円朝の速記や関連資料を読み解きながら、その芸の内実を明らかにすることが目標です。
また、円朝研究と並行して取り組んでいるのが、芸能史の研究です。これまでの寄席演芸史は、東京や上方といった地域ごと、あるいは落語・講談・浪曲といったジャンルごとに語られることが少なくありませんでした。そうした地域やジャンルの垣根を越えて、近代以降の芸能史を、より立体的かつ鮮明に描き出したいと思っています。
2.現場との関わり
一方で、研究室に閉じこもるのではなく、できるだけ寄席や劇場に足を運びたい!とも思っています。舞台芸能は常に変化し続けており、その息づかいは現場でしか感じることができません。……なんていうともっともらしく聞こえますが、これも下手の横好き。ただ楽しいから通っているというのが本音です(そのため、周囲からはいつも遊んでいると思われています)。
近年は、京都芸術劇場春秋座で開催される「春風亭一之輔×桂二葉 二人会」や「神田伯山独演会」といった公演の企画にも携わっています。また、「プロデュース」というほど大げさなものではありませんが、たとえば、新潟県の妙高市文化ホールでは「宮信明セレクション落語会」といった会を継続的に開催しています。
こうした活動がご縁となり、現在は日本芸術文化振興会の専門委員や、公推協杯全国若手落語家選手権の審査員も務めています。演芸家たちの挑戦を応援し、その魅力を広く社会へ伝えていくことも、自分の大切な役割のひとつなのかもしれません(誰に頼まれたわけでもありませんが……)。そんな思いをひとつの形にしたのが、今年の4月に刊行した『未来の大看板がここにいる いま、若手の落語家・講談師・浪曲師が面白い』です。本書では、芸歴およそ15年以下の落語家・講談師・浪曲師76人を紹介しています。私の文章はさておき、演芸写真家の橘蓮二さんによる撮り下ろし写真だけでも必見です。次代を担う演芸家たちの現在を伝える一冊になっていると思いますので、ぜひ手に取ってみてください。
3.メディアでの活動そんなこんなで、最近はメディアへの出演や執筆の機会が増えてきました。
2024年からは、TBSテレビ「落語研究会」という番組で解説を担当しています。TBSアナウンサーの赤荻歩さんといっしょに、ためになることから、まったくためにならないことまで、ざっくばらんにお話ししています。もしよかったらご覧ください。ただ、早朝(深夜?)に放送していますので、ほとんどの人は寝ている時間だと思うのですが……。
https://www.tbs.co.jp/rakuken/
また、昨年はNHK「先人たちの底力 知恵泉」で、三遊亭円朝を取り上げた「〜江戸・明治を生きた天才ストーリーテラー〜 三遊亭円朝」の回にも出演しました。寺島しのぶさん、神田伯山さんと、円朝について楽しくお話しさせていただきました。
https://www.tvu.co.jp/program/202502_chieizu/
さらにテレビだけでなく、ラジオでもいろいろとおしゃべりする機会をいただいています。YouTubeやPodcastで聴いていただけるものがありますので、いくつか紹介しておきますね。
・「週刊サンフリ大衆EX」
https://www.youtube.com/watch?v=qvKGzV4y3mM
春風亭一之輔さんのラジオ番組「SUNDAY FLICKERS」のアフタートークです。あまり聞かれたくない内容もあるのですが、ユルい感じで、愚にもつかないことを話しています。
・「これが宮治でございます」
https://www.youtube.com/watch?v=zjlydddmOmE
桂宮治さんのラジオ番組「これが宮治でございます」の本放送。普段、宮治さんとはバカっ話しかしないのですが、このラジオでは、特に後半、けっこうマジメな話もしています。
さて、ここまで、自分の活動を「研究活動」「現場との関わり」「メディアでの活動」の3つに分けて紹介してきました。
ただ、実感としては、それぞれの活動は独立しているわけではありません。互いに影響し合っている──現場で得た気づきが研究の課題となり、研究成果が教育や社会発信につながっていく──とでもいえばカッコいいのですが、ちょっとちがいます。実際はもう少し成り行きまかせです。
要するに、好きなことを追いかけていたら、研究になり、仕事になり、ときどきテレビやラジオにも呼ばれるようになった、ということなのかもしれません。
これからも「下手の横好き」をじっくり極めていきたいと思っています。
さあ、次回は早川克美先生の登場です。乞うご期待!
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