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ランドスケープデザインコース

2018年11月10日

【ランドスケープデザインコース】都市公園の設計

こんにちは、ランドスケープデザインコースの津田です。

今回は、8月に京都キャンパスで行われた3回生のスクーリング「都市公園の設計」をご紹介します。

このスクーリングでは、京都らしい風情を残した先斗町に面した既存の公園と隣接する駐輪場を対象として、いま都市に求められる「新しい公共空間」とは?を考えます。

1日目は、まず、計画地に近い三条駅に集合し、鴨川沿いを歩きながら、計画地を対岸から眺めて、どのように見えるかを確認し、また、隣接する鴨川との関係を確認します。



計画地や周辺の風景や土地利用など、敷地調査する際の視点の解説を行います。




隣接する鴨川は京都の景観を構成する大切な要素の一つです。また、川床(かわゆか)が並ぶ景色も京都ならではです。今回の計画地はそこに隣接していることが大きな与条件でもあり、それをどう読み解くか、という視点も大切です。


京都らしく、狭いけれど、心地よい先斗町を歩きながら、計画地を目指します。


すると、突然広がりのある計画対象地の先斗町公園が現れます。この公園は、もともと鴨川に橋を架ける計画があった時の用地ですが、その計画が無くなり公園になりました。

この公園には築山があって、上に登ると鴨川が良く見えて広がりのある景色を感じることができます。




このようなシーンの変化、視点の変化をどう読み解くかもデザインの手がかりになります。


高瀬川側から見た駐輪場の敷地や周辺の街などを散策し、午前中はゆっくりと敷地周辺を調べます。


午後からは教室に戻って、現在の公共空間がどの様に変化しているか、どの様な空間が求められているか、たくさんの事例を交えて解説します。


その後、事前課題をベースにしながら、教員の指導のもと計画案をまとめていきます。

2日目は、プレゼンシートの仕上げに向けて、表現方法の指導を行いながら、時間内に完成できるようみんなで協力し、励ましあいながら図面を作成します。


最後に一人ずつ作品を発表し、教員が講評を行っていきます。


このスクーリングは、「新しい公共空間」がテーマです。どの作品も京都らしいテーマを持ちつつ、インバウンドの外国人観光客に対して、あるいは地元の住民や商店街の人たちのかかわり方など、京都の繁華街のど真ん中にある計画地にできれば、きっと楽しめる空間になると思うものばかりでした。
近年、法改正も行われ、公園や道路などの公共空間を、民間の活力も導入しながら、利用者にとってより楽しめる空間、使える空間へという動きになっています。

今回、現地をじっくりと体感した上で、その土地の持ついろいろな条件を踏まえながら、そこに適した利用のイメージを考え、デザインすることでいろいろな発見ができたのではないかと思います。
このように、ランドスケープデザインコースでは、多様なスクーリングを用意して、庭の様なプライベートな空間から、まちや風景といった大きなスケールの公共的な空間での人の営みを、さまざまな視点で考えることを学べます。

ランドスケープデザインコース| 学科・コース紹介

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