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芸術教養学科

2020年11月12日

【芸術教養学科】オンラインでの学生主体の学習会

こんにちは。芸術教養学科の野村朋弘です。
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大によって、日本をはじめとして世界各国での大学でもオンラインでの教育・研究が進められています。
秋になってから、ようやく対面授業やハイブリッド授業などさまざまな施策がとられているものの、小学校・中学校・高等学校よりも、授業形態が多岐にわたる大学の教育では、オンラインとせざるを得ない場合も多く、NEWSでも取り上げられているので、ご覧になったこともあると思います。
翻って私が所属している芸術教養学科は全面オンラインのカリキュラムであり、いわばコロナ禍には大きな影響を受けず、授業運営が出来ています。
が、しかし。例えオンラインのみのカリキュラムであっても、調査のためのフィールドワーク、文献を探すための図書館や博物館、何より学友と直接集まって学びを深めるということが出来なかったのは大きな痛手ともいえましょう。
芸術教養学科では、京都と東京と、キャンパスがある地域で毎月「Flyingcafe(フライングカフェ)」と呼ぶ学習相談会が研究室主体で催され学生の質問に答え、更には学生間のピア・ラーニングをはかってきました。
そんな中、「Flyingcafe」をオンラインにして開催し、毎回100名を超す方が参加されています。

オンラインでの学びを更に進化させるべく、いま学科として取り組み、推進しているのが地域ごとでの学習会です。
これは上記の学習相談会と異なり研究室が主体になることなく、地域ごとで学生たちが、何か目的を持って主体的に集まり学習会を開催するものです。
学習会そのものは、対面で行われるものも通信教育課程の中で制度化されていましたし、大学に申請することなく、学生間で自由に集まり催されていました。
また、コロナ禍の中でzoomをはじめとするWeb会議ツールが、授業でも学習相談会オンラインでも用いられてきました。
しかし、Web会議ツールですと対面よりも大人数を受け入れが可能になるため、なかなか学生間でのやりとりがしづらいときもあります。そこで地域ごとでの学習会であれば20〜30人程度となり、地域ごとという連帯感も更に生まれます。
そして何より、学生の皆さんが主体的に何かを学び、議論するということが進められるというメリットがあります。

こうした取り組みを推進すべく、私が担当していた「Flyingcafe」や学内のSNSでも、地域ごとのオンライン学習会を勧めていました。
私が存じあげているもので、声をあげてくれたのが、北海道の皆さんと瀬戸内の皆さんでした。
北海道のコミュニティでは、北海道の地名をそれぞれ取り上げて調べたことを紹介しあうという会でした。
北海道にはアイヌ文化もあり、地名も本州以南に比して実に多様性があります。
地名を調べることは、地域の文化資産を探ることにつながります。

北海道コミュニティで取り上げられたポイントを黄色く塗った地図



また瀬戸内のコミュニティでは、竹内大工道具館の「おうちでミュージアム」のWebコンテンツを参加者全員でみて、住宅の歴史などについて議論することを行いました。
博物館や美術館もコロナ禍という中で、Webコンテンツを充実させ、YouTubeなどで展示紹介を行う取り組みをしています。
それらの学びとなるコンテンツを活用する学習会となりました。

芸術教養学科の学びは、「airU」といういわばWeb上の校舎で深められていますが、校舎の外にも豊富な学びが待っています。
withコロナという状況下で、芸術教養学科の学びは更に多様性が育まれたと感じています。
もちろんオンラインに限らず、対面・オフラインでのメリットもあります。ただ、コロナ禍が幸いにして終熄したとしても、こうした多様性を維持しながら、学生の皆さんが学びを深められていけるように取り組んでいきたいと思っています。

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