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日本画コース

2022年01月27日

【日本画コース】『百鬼夜行絵巻』模写授業のご紹介

こんにちは。日本画コース非常勤講師の佐竹龍蔵です。
先日1月8日に、京都芸術大学の通信日本画コースの入学説明会SPECIALが開催されました。

大学やコースの説明だけでなく卒業生のスペシャルトークもあり、日本画コースで学びたいと思っていただけるような内容だったのではないかと思います。

説明会でもお伝えしているとおり、1月24日(月)から入学願書受付が始まっています。ご入学を決心されている方には、4月から余裕を持って学習をスタートさせるために早めの出願をおすすめしています。

 

東京スクーリング

東京外苑キャンパスでのスクーリング授業の様子



僕が普段は京都で授業を担当しているということもあって、東京スクーリングの様子をご紹介するのがどうしても手薄になってしまいます。
今回の記事では東京外苑キャンパスの鈴木先生から届いた東京の模写スクーリングの様子をご紹介します。
外苑キャンパスの雰囲気や、東京で授業を担当されている先生方を知っていただけたら嬉しいです。

以下、鈴木先生の記事です。

上げ写しで描く百鬼夜行
今回は9月に東京外苑キャンパスで行われた模写制作のスクーリングの様子を紹介させていただきます。

初日は台風14号の影響を受け悪天候でのスタートとなったスクーリングでしたが、二日目は台風一過の晴天に恵まれました。もしかしたらこの授業で皆さんが模写をする百鬼夜行が通り過ぎていったのかもしれません…。

模写は『上げ写し』という技法で進めていきます。お手本の上に置いた薄美濃紙を巻き棒で巻き上げながら残像を手掛かりに描くやり方です。皆さん巻いて戻してを素早く繰り返しながら、墨で輪郭線を描いていきます。(写真右・鷹濱春奈先生)



木下千春先生によるデモの様子です。デモ中の先生の手元は、教室内の大きなスクリーンに投影されています。



複数のお皿にいろいろな濃さの墨を用意して、お手本の線描を再現していきます。迫力ある輪郭線です!



天然岩絵具を焼いて古色を作ります。絵具は焼くほど黒味が増していくので、使いたい色味になるまで慎重に焼いていきます。ちなみに朱色など赤色の岩絵具は焼くと毒素が出るので絶対に焼いてはいけません!



天然岩絵具を焼く際には換気が必須です! 2日目は朝から天気も回復したので窓を開けた教室で、順番に絵具を焼いていきました。絵具の色の変化に集中されています。



上げ写しによる輪郭線の作業と、絵具の準備が出来たらいよいよ彩色です! 薄美濃紙を板に仮り張りしたあと、お手本の色を再現していきます。色のぼかし方など、皆さん初めての作業も多いですが、お手本に近づける描き方を先生がひとりひとり指導して下さいます。(写真右・藤井聡子先生)



彩色も佳境に入ってきました!細部まで描き込んでいきます。お手本をじっくり観察されていますね。



合評の様子です。同じお手本を使っているからこそ、一点一点みなさんの個性が光る模写になっているのがよくわかりますね。(左・木下千春先生、右・藤井聡子先生)



木下千春先生



藤井聡子先生
合評中の先生方の視線は真剣そのもの! 学生の皆さんが真剣に取り組まれているから作品だからこそ、先生も作品に真摯に向かわれるのです。



初めての道具や作業が多い中でしたが、模写手本である『百鬼夜行絵巻』にしっかり関心を持って、制作に向き合われているみなさんの姿勢が印象的でした。

天然岩絵具を焼く際は、どのくらいまで古色を出せば良いか、お手本の色味と見比べながら慎重に作業されていました。
当時の絵師の筆使いや描写力を感じつつ制作に集中された、あっという間の二日間となりました。

京都芸術大学の通信教育課程 日本画コースでは、対面の授業も大切にしながら、遠隔授業も選択できるようにしています。それにより、新型コロナウィルスなどで学習の継続が不安な学生も、遠隔で授業を受けていただけるような仕組みに2022年度からはなっています。
そのご説明にいては、次回のブログで行いたいと思います。

▼2022年度通信日本画のリーフレットは、こちらからダウンロードできます

 

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※当記事の写真は2019年度以前のものも含まれています。現在は全てのスクーリング授業で新型コロナウィルス感染症対策を行っています。

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