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建築デザインコース

2022年08月01日

【建築デザインコース】展覧会の薦め-建築の見方入門-

こんにちは、建築デザインコース研究室です

あっという間に春期が終わり、熱い夏がやってきました。皆さん、体調は崩されておりませんでしょうか?

真夏の暑さの中、涼しく楽しめることといえば、展覧会巡りです。

ジャン・プルーヴェ展のチラシ



東京都現代美術館ではこの夏、ジャン・プルーヴェ展が開催されています。近年稀に見るプルーヴェの大規模な展覧会で、椅子から住宅プロジェクトのパーツまで、建築家ジャン・プルーヴェを余すことなく見られる貴重な機会になりそうです。

実は建築を学ぼうとするみなさんにとっては、展覧会を楽しみつつ、建築見学も楽しむことができる、一度に二度美味しい行事なのです。今回はその楽しみ方をガイドしてみます。ポイントは3つ。

 

エントランスやロビーを観察する


展覧会の会場に入る前にロビーを観察してみましょう。待ち合わせをしている人、展示を見終えて物思いに耽っている人、他の展覧会のチラシやポスターを見ている人、カフェを探している人、想像するだけでも色々な人がいますね。

その人たちが自然と集まっているのはどのような場所でしょうか?大きな明るいガラス面のそばに、ちょうどよくゆったり座れるベンチが設けられています。

一方、チケットカウンターは行列ができてしまうこともあるので、展覧会の出入口から離して、ゆったりスペースをとってあります。

エントランスやロビーはこんなふうに工夫が集まっているところなのです。

京都市京セラ美術館。広場のなかの落ち着けるベンチ。



同。日本庭園に面したロビー。


誰かと一緒に訪れる


展示の感想を誰かと交わし合うように、建築についても感想を言い合ってみましょう。いいと思ったところ、好きな場所、こうするともっと良くなりそうなところ、素朴なところから設計のタネが見つかることも多いです。

ちょっとしたコツは、最初の一周は展覧会を見る利用者目線で、二周目は建築に注目して見るのがおススメです。違った見え方で楽しむことができると思います。

東京都現代美術館。色々な人が見えるロビー。



同。カフェからロビーで休憩する人がぽつぽつと見える。


お気に入りの場所を考える


展示されている作品の中で一番のお気に入りを考えてみると楽しいように、建築でもお気に入りの場所を探してみましょう。賑やかで開放的なところが好きな人、静かで囲まれたところが好きな人、色々な人がいると思います。なぜそこが気に入ったのかを考えてみることから建築の学びは始まります。

京都市京セラ美術館。ロビーを見下ろせる場所も人気がある。



環境デザイン[建築]Ⅴ-2 環境2の2022年度スクーリングではこのように美術館や図書館などを見学して、ディスカッションと簡単なレポートをまとめる授業を行なっています。
2022年度科目概要より抜粋

建築デザインコース専門教育科目3年次スクーリング科目

環境デザイン[建築]Ⅴ-2 環境2

[環境をかたちにする公共編]中規模公共建築の計画プロセスについて多角的な視点で読み解き、実際に空間体験を通して理解を深める。

6月に行われた東京のスクーリングでは国立西洋美術館や国立子供図書館、武蔵野プレイスを見学してまわりました。

武蔵野プレイスに集合する様子。



ひとりではわからなかったこと、気づいていなかったことを知ることができたという感想があり、建築を見る、体験する楽しみを広げることができた授業でした。

関西では、今年新たに開館した大阪中之島美術館の岡本太郎の展覧会が開催中、京都市京セラ美術館ではアンディ・ウォーホールの展覧会が9月から開催されます。この機会に美術館の常連になってみてはいかがでしょうか。

 

🔗建築デザインコース | 学科・コース紹介

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