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2022年09月04日
【写真コース】フォトコラージュのすすめ
皆さんこんにちは。写真コース業務担当非常勤講師の寺田健人です。暑い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
東京外苑キャンパスでは先日フォトコラージュの授業がありました。
写真コースの授業は撮影方法や編集を学ぶ授業、プリント技術を高める授業などがありますが、フォトコラージュはこれまでに撮影した写真や新聞、雑誌などの切り抜きを組み合わせて表現する方法を学びます。フォトコラージュとは写真を写真のままで作品にするのではなく、写真を用いて作品を制作する方法の一つです。
授業を担当されている今井紀彰先生はコラージュの授業の際に「四角い写真から被写体を救い出すように」と説明しています。写真のフィルムや印画紙は生産の過程で効率などを考えた結果「四角形」になっているだけです。フォトコラージュではその形に囚われずにイメージを構築し、写真の既存概念を疑う目を養うことを目標にしています。
実際に授業で行なっている制作手順は以下の通りです。一緒にやってみましょう。
台紙(切り取った写真などを貼り付けるもの)、カッター、ハサミ、のり、テープ、写真 その他(雑誌、新聞など)
※今回は台紙としてダンボールを使用していますが、実際の授業ではB4のアートボード紙を使用します。

まず、プリントした写真や雑誌、新聞などを用意しましょう。その中で好き嫌いに関わらずなんとなく気になるものを選んでみましょう。


選ぶときは手で切ったり、ハサミを使ってみて色々な切り方を試してみましょう。切り方だけでも様々な表情が出ます。
次に選んだ写真、雑誌、新聞などを切り出します。ここで重要なのは写真をじっくり観察することです。作るものを決めるというより選んだものから何が連想できるかを観察の中から考えてみましょう。被写体の縁に沿って綺麗に切り取るのではなく大雑把にしておくのがポイントです。また、切り取った後の使わない部分も捨てずに取っておきます。選ばなかった部分も使えることがあるかもしれません。


切り取った物を、分類していきます。この分類はご自身の考えた分類で例えば、色や形などで分けてもいいですし、具体的に「背景に使いたい」、「メインで使いたい」などでも大丈夫です。今回は人体、風景、モノ、写真のままというような感じでざっくばらんに分けてみました。

台紙に切り取ったものを配置していきます。舞台監督になった気分で画面を構成してみましょう。任意でペンなどで絵を描いても面白くなるかもしれません。





構成が決まったら貼り付けていきます。貼り付けるものは写真だけでなくても大丈夫です。授業の中でも布やお菓子のパッケージ、ボタンなど様々なものを付けている方がいました。
今回完成したのはこちら。ロボットもののアニメを観たからでしょうか、切り取った写真を眺めていると段々と人間の体を使って別の生き物を作ってみたくなりました。

※今回は台紙からはみ出す様な形で制作しておりますが、添削課題などの場合は郵送の都合上アートボードに納めるようにしてください。その他、課題の条件については各シラバスを参考にしてください。
コラージュは、ご自宅でも簡単に制作することができる開かれた表現です。写真コースでは家族をテーマに制作をされている方が多くいらっしゃいますが、フォトコラージュはお子さんを始め、身近な方とワークショップを通じて共同制作ができますのでぜひ一度お試しください。
また、京都芸術大学写真コースでは写真を通した表現を学ぶための授業がいくつも用意されています。少しでも興味を持たれた方はまずは体験授業などに参加して大学の雰囲気を味わってみてください。皆様のご参加をお待ちしております。
詳しい作業方法や、歴史的な内容についてご覧になりたい方は本学テキスト『はじめて学ぶ芸術の教科書 写真 新編 写真・技術と研究』の「コラージュ」をご覧ください。


🔗写真コ―ス紹介ページ

🔗写真コース研究室ブログ|学生や教員の活動の情報を発信中。
🔗京都芸術大学 通信写真コース 非公式Facebookページ|在学生・卒業生による情報交換グループ
東京外苑キャンパスでは先日フォトコラージュの授業がありました。
写真コースの授業は撮影方法や編集を学ぶ授業、プリント技術を高める授業などがありますが、フォトコラージュはこれまでに撮影した写真や新聞、雑誌などの切り抜きを組み合わせて表現する方法を学びます。フォトコラージュとは写真を写真のままで作品にするのではなく、写真を用いて作品を制作する方法の一つです。
授業を担当されている今井紀彰先生はコラージュの授業の際に「四角い写真から被写体を救い出すように」と説明しています。写真のフィルムや印画紙は生産の過程で効率などを考えた結果「四角形」になっているだけです。フォトコラージュではその形に囚われずにイメージを構築し、写真の既存概念を疑う目を養うことを目標にしています。
実際に授業で行なっている制作手順は以下の通りです。一緒にやってみましょう。
用意するもの
台紙(切り取った写真などを貼り付けるもの)、カッター、ハサミ、のり、テープ、写真 その他(雑誌、新聞など)
※今回は台紙としてダンボールを使用していますが、実際の授業ではB4のアートボード紙を使用します。

①「あら選び」
まず、プリントした写真や雑誌、新聞などを用意しましょう。その中で好き嫌いに関わらずなんとなく気になるものを選んでみましょう。


選ぶときは手で切ったり、ハサミを使ってみて色々な切り方を試してみましょう。切り方だけでも様々な表情が出ます。
②「切り出し」
次に選んだ写真、雑誌、新聞などを切り出します。ここで重要なのは写真をじっくり観察することです。作るものを決めるというより選んだものから何が連想できるかを観察の中から考えてみましょう。被写体の縁に沿って綺麗に切り取るのではなく大雑把にしておくのがポイントです。また、切り取った後の使わない部分も捨てずに取っておきます。選ばなかった部分も使えることがあるかもしれません。


こういう切れ端も使えるかも!
③「分類」
切り取った物を、分類していきます。この分類はご自身の考えた分類で例えば、色や形などで分けてもいいですし、具体的に「背景に使いたい」、「メインで使いたい」などでも大丈夫です。今回は人体、風景、モノ、写真のままというような感じでざっくばらんに分けてみました。


④「構成」
台紙に切り取ったものを配置していきます。舞台監督になった気分で画面を構成してみましょう。任意でペンなどで絵を描いても面白くなるかもしれません。





⑤「貼り付け」
構成が決まったら貼り付けていきます。貼り付けるものは写真だけでなくても大丈夫です。授業の中でも布やお菓子のパッケージ、ボタンなど様々なものを付けている方がいました。
今回完成したのはこちら。ロボットもののアニメを観たからでしょうか、切り取った写真を眺めていると段々と人間の体を使って別の生き物を作ってみたくなりました。


※今回は台紙からはみ出す様な形で制作しておりますが、添削課題などの場合は郵送の都合上アートボードに納めるようにしてください。その他、課題の条件については各シラバスを参考にしてください。
コラージュは、ご自宅でも簡単に制作することができる開かれた表現です。写真コースでは家族をテーマに制作をされている方が多くいらっしゃいますが、フォトコラージュはお子さんを始め、身近な方とワークショップを通じて共同制作ができますのでぜひ一度お試しください。
また、京都芸術大学写真コースでは写真を通した表現を学ぶための授業がいくつも用意されています。少しでも興味を持たれた方はまずは体験授業などに参加して大学の雰囲気を味わってみてください。皆様のご参加をお待ちしております。
詳しい作業方法や、歴史的な内容についてご覧になりたい方は本学テキスト『はじめて学ぶ芸術の教科書 写真 新編 写真・技術と研究』の「コラージュ」をご覧ください。
作例:

リチャード・ハミルトン《一体何かが今日の家庭をこれほどに変え、魅力あるものにしているのか》1956年

メアリー・ジョージ・フィルマー 1860年頃
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