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2022年11月30日
【写真コース】在学生卒業生の活躍2022-2 KYOTOGRAPHIE KG+ SELECT シグマ賞受賞、Newsweek日本版グラビア掲載
みなさんこんにちは。写真コースの勝又公仁彦です。今年度も後半ですね。肌寒くなってきました。まだまだ様々な不安も多い日々が続きますけれども、写真コースの在学生卒業生たちは、それぞれに活発に活動しています。今日は前3回の私の投稿に続きそんな在学生卒業生の活躍の数々から2020年度卒業生の飯田夏生実さんの活動をご紹介いたします。

編集者としてのお仕事を続ける傍ら、3人の子育てに邁進していた飯田さん、子育てがひと段落ついたところで独り立ちしていく子供たちを見送ることで、いわゆる「空の巣症候群」に陥り、空虚感に苦しんでいたそうです。そのような中、状況を変えるべく以前から興味を持っていた写真を学ぶために、写真コースへの入学を決意されました。

私の記憶では、あるスクーリング科目での模写の課題でアメリカの写真家リー・フリードランダーの作品を選んだことでセルフ・ポートレイトに手を染めるとともに、その制作の過程で改めて自己を見出し、またその作品への教員の評価も肯定的だったことから、手応えを感じつつ進めておられたように思います(自宅学習のテキスト課題でもそのものズバリの「セルフ・ポートレイト」という課題があります)。

またフォト・コラージュの課題でも、家族と自己をテーマに制作されることで、同一の主題を複数の手法で立体的に捉えていかれたように思います。同時にコラージュの制作で実際に手を動かすことにより、心身の癒しも感じられたとのことです。

このようにコースのカリキュラムの中で、自己のテーマを深めるとともにモノづくりによる治癒的な効果も実感していかれ、卒業制作ではコラージュ作品と迷った末に、セルフポートレイトの作品に集中されていきました。その過程で、自己を受け入れていくと共に、ご自分とお子さんとの関係のみならず、ご自身と母親との関係についての記憶も呼び覚まされ、世代を超えた繋がりと依存の連鎖に思い至るとともに、自分1人に留まらない問題として、他者とも繋がりうる主題であることの確信も深めていかれました。卒業制作では最優秀はならなかったものの優秀賞を受賞。選抜展にも選ばれ、Canonのギャラリーで展示をされました。


その後も休む間もなく作品を発展させ、卒業の年の2021年には、写真界で伝統と権威のあるニコンサロンの審査を通過し、個展を開催と順調な作家生活をスタートさせました。



さらに作品のブラッシュアップを続け、今年2022年の「KYOTOGRAPHIE KG+ SELECT」に選出されて京都の複数箇所で展示をするのみならず、映えあるシグマ賞を受賞されました。







また先月発売された雑誌「Newsweek日本版」(2022年10月25日号)に作品が6ページにわたって紹介されるなど、活躍の幅を広げています。

今後はセルフポートレイトのみならず、新たな作品展開も構想しているとのこと。詩人ランボーが「私とは一個の他者である」と記したように、作家としてますます新たな自己の側面を見出していくことを期待してやみません。
今回は飯田さんのご活動の紹介のみでしたが、この他にも全国各地で多くの卒業生在学生が個展やグループ展、作品集の出版やギャラリーの運営など、幅広く活躍しています。作家としてのみならず、写真コースで学んだ知見を元に様々な活動を続けている卒業生在校生たちの活動には今後も目を離せません。次回もそんな学生たちの活躍を投稿しますので、お楽しみに。
他にも活躍する先輩多数。写真コースの卒業生インタビューはコースページ下部にも掲載しています。
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卒業制作作品「in the picture」
写真コース在学時:飯田夏生実さん(2020年度卒)
編集者としてのお仕事を続ける傍ら、3人の子育てに邁進していた飯田さん、子育てがひと段落ついたところで独り立ちしていく子供たちを見送ることで、いわゆる「空の巣症候群」に陥り、空虚感に苦しんでいたそうです。そのような中、状況を変えるべく以前から興味を持っていた写真を学ぶために、写真コースへの入学を決意されました。

卒業制作作品「in the picture」
私の記憶では、あるスクーリング科目での模写の課題でアメリカの写真家リー・フリードランダーの作品を選んだことでセルフ・ポートレイトに手を染めるとともに、その制作の過程で改めて自己を見出し、またその作品への教員の評価も肯定的だったことから、手応えを感じつつ進めておられたように思います(自宅学習のテキスト課題でもそのものズバリの「セルフ・ポートレイト」という課題があります)。

卒業制作作品「in the picture」
またフォト・コラージュの課題でも、家族と自己をテーマに制作されることで、同一の主題を複数の手法で立体的に捉えていかれたように思います。同時にコラージュの制作で実際に手を動かすことにより、心身の癒しも感じられたとのことです。

最近のフォト・コラージュの作品
このようにコースのカリキュラムの中で、自己のテーマを深めるとともにモノづくりによる治癒的な効果も実感していかれ、卒業制作ではコラージュ作品と迷った末に、セルフポートレイトの作品に集中されていきました。その過程で、自己を受け入れていくと共に、ご自分とお子さんとの関係のみならず、ご自身と母親との関係についての記憶も呼び覚まされ、世代を超えた繋がりと依存の連鎖に思い至るとともに、自分1人に留まらない問題として、他者とも繋がりうる主題であることの確信も深めていかれました。卒業制作では最優秀はならなかったものの優秀賞を受賞。選抜展にも選ばれ、Canonのギャラリーで展示をされました。

Canonギャラリーでの卒業制作選抜展の様子

取材を受ける飯田さん
卒業後:ニコンサロンでの個展、KYOTOGRAPHIE KG+ SELECTの選出と受賞
その後も休む間もなく作品を発展させ、卒業の年の2021年には、写真界で伝統と権威のあるニコンサロンの審査を通過し、個展を開催と順調な作家生活をスタートさせました。

ニコンサロンでの個展のDM

ニコンサロンでの個展の会場風景

複数のサイズとプレゼンテーション方法を使った意欲的な展示です。 @ニコンサロン
さらに作品のブラッシュアップを続け、今年2022年の「KYOTOGRAPHIE KG+ SELECT」に選出されて京都の複数箇所で展示をするのみならず、映えあるシグマ賞を受賞されました。


京都駅ビル7Fでの展示風景。半野外の環境での大型作品による展示です。


KG+ SELECT での展示風景@くろちく万蔵ビル

動画の投影も組み合わせた展示になっています@くろちく万蔵ビル

KG+ AWARDにてグランプリはならなかったものの次点に相当するシグマ賞を受賞

表彰式の模様
メディアでの作品紹介
また先月発売された雑誌「Newsweek日本版」(2022年10月25日号)に作品が6ページにわたって紹介されるなど、活躍の幅を広げています。

今後はセルフポートレイトのみならず、新たな作品展開も構想しているとのこと。詩人ランボーが「私とは一個の他者である」と記したように、作家としてますます新たな自己の側面を見出していくことを期待してやみません。
今回は飯田さんのご活動の紹介のみでしたが、この他にも全国各地で多くの卒業生在学生が個展やグループ展、作品集の出版やギャラリーの運営など、幅広く活躍しています。作家としてのみならず、写真コースで学んだ知見を元に様々な活動を続けている卒業生在校生たちの活動には今後も目を離せません。次回もそんな学生たちの活躍を投稿しますので、お楽しみに。
【写真コース】在学生卒業生の活躍2022-1
他にも活躍する先輩多数。写真コースの卒業生インタビューはコースページ下部にも掲載しています。
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