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イラストレーションコース

2022年11月14日

【イラストレーションコース】資料写真を観察しよう!(アイレベル編)



こんにちは。イラストレーションコース研究室のkaitoです。
イラストを描く際、資料写真を「よく観察して描こう!」ということはよく聞きますが、「集めた資料をどう見たらいいんだろう?」と思うことはありませんか?
今回は吊り橋の写真を使って、アイレベルをメインに観察方法を解説してみようと思います!



上の3枚の写真は、同じ日に同じカメラで同じ場所で撮影したものですが、見え方が違いませんか?この3枚は、アイレベル(目線・カメラの高さ)を変えて撮影しています。

橋や建物など人工物の場合、全体の大きさや細かな点の違いはあっても、構造はある程度決まっています。吊り橋の場合、路面は橋の中央が高く両端がやや低くなっており、吊っているワイヤーは中央が短く両端が長くなっています。欄干の高さは一般的に路面から約110cmです。資料写真をアイレベルについて観察するときは、他の角度からの資料写真がなくても人工物の一般的な構造を知っていると観察がしやすいですよ。



 



この吊り橋の路面や欄干はゆるやかにカーブしているので、厳密には直線のパースに沿っているわけではありませんが、路面の縁や欄干に沿って引いた線(青色の線)を延長していった先の交点が消失点(赤色の×)です。消失点を通る、地面に対して水平な線がアイレベル(赤色の線)です。

【左】地面から約30cm
地面スレスレにカメラを置いて撮影しています。
橋の路面や欄干はカーブしているので、地面スレスレにアイレベルがある場合、橋の中央付近から先は見えません。
また、橋より下もほとんど見えません。
橋より山や空の広さが目立ち、雄大なイメージです。

【中】地面から約80cm
しゃがんで撮影しています。
橋の路面や欄干はやや広く見えるようになりましたが、橋の中央付近から先は見えません。
橋の下には少しだけ向こう岸の川縁が見えます。
周りの風景がまんべんなく見えて安定したイメージです。

【右】地面から約150cm
立って顔の前にカメラを構えて撮影しています。
橋の路面や欄干は中央からやや先まで見えます。
橋の下には向こう岸の川縁が川底近くまで見えます。
山際や空は見えず、橋の長さが際立ち、橋を渡る人になったイメージです。

 

いかがでしたでしょうか?同じ場所でも、アイレベルが違うだけで見え方や雰囲気が変わります。背景と人物の関係性がおかしいな?と思ったときは、背景の人工物の構造や大きさがおかしくないか、アイレベルが背景と人物で同じになっているかを観察してみましょう。自分で資料写真を撮影するときは、みなさんもぜひ、アイレベルにも気を配ってみてください。

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