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和の伝統文化コース

2023年01月07日

【和の伝統文化コース】伝統文化の現在

あけましておめでとうございます。和の伝統文化コースの井上です。今年3月、ついに文化庁が京都に移転します。行政と伝統文化の関係にとっても、大きな転機になるのではないかと思います。平成29年に移転を見越して京都に「地域文化創生本部」が発足したことを契機として、文化庁は書道、華道、茶道などの「生活文化」(文化芸術基本法第12条)に力を入れてきました。一昨年6月には文化財保護法が改正され、「無形文化財」の「登録」という制度があらたに整備されました。そして10月には登録無形文化財として「書道」を登録する旨の答申が文化審議会から文部科学大臣に出されています。さらに華道や茶道のほか煎茶道や香道など「生活文化」に関する調査研究も進められており、今後の展開が期待されます。

「生活文化調査研究事業報告書(華道)」(令和二年)68頁 https://www.bunka.go.jp/tokei_hakusho_shuppan/tokeichosa/seikatsubunka_chosa/index.html



伝統文化に関して言えば、昨年12月17日(土)、18日(日)に京都で全国高校生伝統文化フェスティバルが三年ぶりに対面で開催されました。「大切にしたい日本のこころ」というテーマのもとに催された「伝統芸能選抜講演」では、全国から集まった高校生たちがさまざまな伝統芸能を披露してくれました。私も両日拝見しましたが、京都光華高校の和歌披講や島根県立浜田商業高校による石見神楽「大蛇」など、本当に圧巻で素晴らしいものでした。



また「一期一会こころかよわせて」をテーマとする「茶道フェスティバル」では、土風炉・焼物師永樂而全氏の講演のほか、全国の高校生による交流呈茶や、華道部による迎え花などがありました。いずれも非常にレベルが高いものでした。先ほど触れた生活文化調査報告では茶道や華道の実践者が年々減少しているという寂しいデータが示されていますが、伝統文化に携わる高校生がこれだけたくさんいて高いレベルで実践されていることに希望を持ちました。
全国高校生伝統文化フェスティバルは今年も12月中頃の週末に開催されると思います。伝統文化の現在の動向を知る上では興味深いイベントですので、ぜひご覧いただければと思います。

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🔗詳細・申込|教員から直接話が聞ける!オンライン入学説明会入学説明会は12月~3月まで毎月開催します。最新情報は上記説明会ページをご確認ください。

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