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2023年03月30日
【ランドスケープデザインコース】2022年度卒業制作のご紹介 -ランドスケープデザインって楽しい!魂を込めた作品が一堂に!
こんにちは。ランドスケープデザインコース業務担当非常勤の片木です。
卒業制作展の季節がやってきました。本コースでは、4年生相当の16名が卒業制作の審査を無事通過し、2023年3月12日(日)~19日(日)本学瓜生山(京都)キャンパス人間館にて開催した卒業・修了制作展に出展することができました。
この卒業・修了制作展は、本コースのみならず、全コースの卒業制作の作品が一堂に並びます。染色、テキスタイル、建築、陶芸…スクーリングの時、同じキャンパスで学んだ他コースの学生がどんなことを勉強していたかを知る貴重な機会です。
卒業生、卒業生のご家族、そして在学生も沢山の方々が見に来られていました。


さて、本コースの卒業制作のご紹介に移ります。
通信学部では、地域、年代、経験の全く異なる学生、なかでも社会人学生が多いのが大きな特徴です。現代社会が抱える様々な課題は、地球規模で自然環境を変化させ、日々深刻化しています。ランドスケープデザインは、それらの課題を自分事として向き合い『楽しく』デザインしながら『美しい風景』をつくる、未来を切り開くために必要な職能といえます。さあ、今期の卒業生たちはどんな『美しい風景』を『楽しく』をデザインできたのか、ご紹介していきましょう。
ランドスケープデザイナー/アーキテクトとしてのファーストステップとなる「卒業制作」、卒業生にとっては、一生かけて考え続ける場所・テーマになるかもしれません。どこで、どんなコンセプトで、どんな風にデザインしていくか。私が展示を通じて、印象に残った幾つかの作品をご紹介したいと思います。
🔗ランドスケープデザインコース| 学科・コース紹介
「湯けむり空みち海岸~「もっともっと」から「ちょうどいい・心地よい」へ~」は温故知新型の提案。有明海で干満の差を利用して生み出された人類最古の漁法と言われる「スクイ」を再現し、空を感じられる散歩道のデザイン。潮の満ち引きによって景色が変わる時間のデザインが素敵です。歩いてみたいと思わせる模型表現も良いです。

「いとなみを紡ぐ~半原農園キャンプ場計画~」は、丹沢の山間地域にある、かつては優れた環境だった河川を蘇生し、地域の原風景となっていた水車小屋、わさび田など、水をテーマにした農の景観づくりを再現しようとするプラン。豊かな水源がある日本だからこそできる、そのことの価値。当たり前のことですが、自然の摂理に沿った親水空間は、暮らしそのものを豊かにしてくれます。

次に、「森から学ぶ環境保全~エコツーリズムと架線集材による林業活性化を主体とした人の交流と環境保全」は、林業を復興できる新たな技術を提案し、エコツーリズムによる相乗効果を狙って、地域活性化につなげる提案。集落の住民にヒアリング調査を行うなど、丁寧な現場の読み解きから、持続可能なプランニングに昇華させています。丁寧なスケッチ描写により、人の賑わいや可能性が感じられる力強い提案となっています。

最後に、独創的な視点で、これからの都市の緑を考える面白い提案がありました。「Bota Park~植物の不思議な変化を展示した新しい植物園の姿~」。従来型の植物園はどこにいても日本全土の植物を見て触れ、学ぶことができる、いわば植物の見本園として機能していますが、それももはや時代錯誤なのかも、と思えるような提案でした。既存の枠を超える世界観がプレゼンテーションに緻密に表現されています。

模型とプレゼンテーションボードは自身の提案を表現する上でとても重要なアウトプットです。ひと眼でのコンセプトイメージを印象付けられるような表現方法について、通信学部ではスクーリングとテキスト課題の両輪でしっかりと学ぶことができます。

コロナ時代を経験し、コミュニティの重要性を認知。モノの豊かさからコト、ヒトに繋がるWell-beingな暮らしを目指して本年度の卒業制作を全てご紹介することはできませんが、共通して言えることは、コロナ時代を経験し、よりコミュニティの重要性に寄り添った提案が多かった印象を受けました。ソーシャルディスタンスが担保できる、屋外活動に対する期待が高まった現代。ランドスケープデザイナー/アーキテクトが求められていることは、自然環境を丁寧に読み解き、自然の摂理に倣う持続可能なライフスタイル:モノからコト、そしてヒトづくりに繋がるWell-beingな暮らしの提案をすること。そして、それらの意味と価値を空間化することなのではないでしょうか。提案を通じて、提案者自らが幸せをイメージ・体感できなければ、ユーザーが幸せを感じることはできません。魅力あふれるランドスケープデザインを一緒に学びませんか。京都芸術大学(通信教育)WEB卒業・修了制作展2022 (kyoto-art.ac.jp)本コースの卒業制作のアーカイブをウェブ公開しています。通年で作品を閲覧できるので、ぜひブラウザのブックマークに登録してご覧ください。
◆WEB卒業制作展(オンライン)
公開期間:2023年3月12日(日)11時~3月31日(金)18時
https://www.kyoto-art.ac.jp/t/graduationworks/
▼2022年度卒業制作に取り組むプロセスのご紹介はこちら
🔗ランドスケープデザインコース| 学科・コース紹介
🔗ランドスケープデザインコースカリキュラム説明|アーカイブ動画
卒業制作展の季節がやってきました。本コースでは、4年生相当の16名が卒業制作の審査を無事通過し、2023年3月12日(日)~19日(日)本学瓜生山(京都)キャンパス人間館にて開催した卒業・修了制作展に出展することができました。
この卒業・修了制作展は、本コースのみならず、全コースの卒業制作の作品が一堂に並びます。染色、テキスタイル、建築、陶芸…スクーリングの時、同じキャンパスで学んだ他コースの学生がどんなことを勉強していたかを知る貴重な機会です。
卒業生、卒業生のご家族、そして在学生も沢山の方々が見に来られていました。


さて、本コースの卒業制作のご紹介に移ります。
通信学部では、地域、年代、経験の全く異なる学生、なかでも社会人学生が多いのが大きな特徴です。現代社会が抱える様々な課題は、地球規模で自然環境を変化させ、日々深刻化しています。ランドスケープデザインは、それらの課題を自分事として向き合い『楽しく』デザインしながら『美しい風景』をつくる、未来を切り開くために必要な職能といえます。さあ、今期の卒業生たちはどんな『美しい風景』を『楽しく』をデザインできたのか、ご紹介していきましょう。
ランドスケープのデザイン領域
ランドスケープデザイナー/アーキテクトとしてのファーストステップとなる「卒業制作」、卒業生にとっては、一生かけて考え続ける場所・テーマになるかもしれません。どこで、どんなコンセプトで、どんな風にデザインしていくか。私が展示を通じて、印象に残った幾つかの作品をご紹介したいと思います。
🔗ランドスケープデザインコース| 学科・コース紹介
【どこで?何を?どんな風に?】
「湯けむり空みち海岸~「もっともっと」から「ちょうどいい・心地よい」へ~」は温故知新型の提案。有明海で干満の差を利用して生み出された人類最古の漁法と言われる「スクイ」を再現し、空を感じられる散歩道のデザイン。潮の満ち引きによって景色が変わる時間のデザインが素敵です。歩いてみたいと思わせる模型表現も良いです。

「いとなみを紡ぐ~半原農園キャンプ場計画~」は、丹沢の山間地域にある、かつては優れた環境だった河川を蘇生し、地域の原風景となっていた水車小屋、わさび田など、水をテーマにした農の景観づくりを再現しようとするプラン。豊かな水源がある日本だからこそできる、そのことの価値。当たり前のことですが、自然の摂理に沿った親水空間は、暮らしそのものを豊かにしてくれます。

次に、「森から学ぶ環境保全~エコツーリズムと架線集材による林業活性化を主体とした人の交流と環境保全」は、林業を復興できる新たな技術を提案し、エコツーリズムによる相乗効果を狙って、地域活性化につなげる提案。集落の住民にヒアリング調査を行うなど、丁寧な現場の読み解きから、持続可能なプランニングに昇華させています。丁寧なスケッチ描写により、人の賑わいや可能性が感じられる力強い提案となっています。

最後に、独創的な視点で、これからの都市の緑を考える面白い提案がありました。「Bota Park~植物の不思議な変化を展示した新しい植物園の姿~」。従来型の植物園はどこにいても日本全土の植物を見て触れ、学ぶことができる、いわば植物の見本園として機能していますが、それももはや時代錯誤なのかも、と思えるような提案でした。既存の枠を超える世界観がプレゼンテーションに緻密に表現されています。

【番外編:模型/プレゼンテーションボードの表現】
模型とプレゼンテーションボードは自身の提案を表現する上でとても重要なアウトプットです。ひと眼でのコンセプトイメージを印象付けられるような表現方法について、通信学部ではスクーリングとテキスト課題の両輪でしっかりと学ぶことができます。

【まとめ】
コロナ時代を経験し、コミュニティの重要性を認知。モノの豊かさからコト、ヒトに繋がるWell-beingな暮らしを目指して本年度の卒業制作を全てご紹介することはできませんが、共通して言えることは、コロナ時代を経験し、よりコミュニティの重要性に寄り添った提案が多かった印象を受けました。ソーシャルディスタンスが担保できる、屋外活動に対する期待が高まった現代。ランドスケープデザイナー/アーキテクトが求められていることは、自然環境を丁寧に読み解き、自然の摂理に倣う持続可能なライフスタイル:モノからコト、そしてヒトづくりに繋がるWell-beingな暮らしの提案をすること。そして、それらの意味と価値を空間化することなのではないでしょうか。提案を通じて、提案者自らが幸せをイメージ・体感できなければ、ユーザーが幸せを感じることはできません。魅力あふれるランドスケープデザインを一緒に学びませんか。京都芸術大学(通信教育)WEB卒業・修了制作展2022 (kyoto-art.ac.jp)本コースの卒業制作のアーカイブをウェブ公開しています。通年で作品を閲覧できるので、ぜひブラウザのブックマークに登録してご覧ください。
◆WEB卒業制作展(オンライン)
公開期間:2023年3月12日(日)11時~3月31日(金)18時
https://www.kyoto-art.ac.jp/t/graduationworks/
▼2022年度卒業制作に取り組むプロセスのご紹介はこちら
【ランドスケープデザインコース】卒業制作のプロセスと風景
🔗ランドスケープデザインコース| 学科・コース紹介
🔗ランドスケープデザインコースカリキュラム説明|アーカイブ動画
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