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歴史遺産コース

2023年05月17日

【歴史遺産コース】京都の歴史を学ぶことで見えてくるもの

みなさん、こんにちは。歴史遺産コース業務担当非常勤講師の岩田です。時々、二条城の前を通りますが、修学旅行生や外国人観光客など、多くの人で賑わっています。京都にも観光客が戻ってきたことを実感するこの頃です。

さて、京都の歴史といえば何を思い浮かべるでしょうか?
みやびな平安貴族、京都御所、二条城、お寺や神社などなど。1200年分もの歴史が積み重ねられているので、当然、人によって、思い浮かべるものは異なるでしょう。
京都の歴史を知る上で、注目してほしいのは空間の変化です。同じ場所でも時代が違えば全く異なる顔を見せます。
例えば、平安宮(平安時代の役所群や天皇の居所があった宮城)の跡地の一部に、豊臣秀吉が聚楽第を築城していますし、神泉苑(平安時代の天皇のための庭園)の跡地の一部を取り込み、徳川家康が二条城を築城しています。

神泉苑 現在は往時の一部分をとどめているにすぎません。



また、最初に造営されたものが場所を変え、姿を変える場合もあります。天皇の居所は平安京の北部中央に位置する平安宮の中にありましたが、14世紀前半には碁盤の目の左の端っこにある、現在の京都御所の場所に固定しました。

京都御苑 
御苑の東側にある清和院御門から望む。この奥に京都御所があります。左側に見えているのは皇太后の御座所であった大宮御所です。



他にも、平安京といえば碁盤の目状に道路が整備された空間があるというイメージがありますが、時代が下がるとともに、人々は碁盤の目の外に居住地を拡大したり、戦国の世を生き抜くために堀や塀で空間を囲んだりしました。

鴨川
鴨川は平安京の東側にありました。郊外です。しかし、人々は次第に鴨川を越え、鴨東の地へと都市を拡大していきました。



歴史遺産コースでは、このように刻々と変化する京都の歴史について学ぶテキスト科目やスクーリング科目がいくつも用意されています。

テキスト科目「京都学入門」・「歴史遺産学基礎講義(京都学)」では、政治・文化・都市空間など、多様な側面を取り上げたテキスト『京都学』を用いて、古代から近現代までの京都の歴史についての理解を深めます。

 

二条城
東大手門付近。神泉苑の敷地を取り込み、造営されました。



また、スクーリング科目は様々な角度から京都の歴史にアプローチしており、京都の文化を学ぶ「京都の歴史」、大内裏跡や東寺などを実際に歩く「京都学研修1」、比叡山を訪れる「歴史遺産II-4」、その他にも仏教文化の蓄積された大原を訪れたり、京都の都市民の祭礼である松尾祭に参加したりする科目もあります。

これらの科目を積み重ね、総合的に京都の歴史を学ぶことで、歴史的なものの見方、考え方が養われ、これまでとは違った京都の風景が見えることでしょう。是非、私たちと一緒に新しい京都の風景を見つけましょう。

歴史遺産コース|学科・コース紹介

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