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2023年05月31日
【写真コース】授業紹介「プリントの作業環境を整えよう」
こんにちは、写真コース外苑キャンパス(東京)で業務担当をしております寺田健人です。清々しい初夏を迎え、木々の緑も日増しに深くなっているこの季節、皆様いかがお過ごしでしょうか。
京都芸術大学外苑前キャンパスでは、新年度の授業で「デジタルフォト」が開講されました。毎年4月にこの授業から始まるので、新年度の始まりをじんわりと感じておりました。
今回のブログでは先日行われた授業「デジタルフォト2」の授業の様子をお伝えしたいと思います。突然ですが皆さん、こんな経験はありませんか?写真を撮影してそれをカメラやパソコン、最近ですとスマホの画面で確認していますよね。いいなーっと思った写真を選んでいざ自宅のプリンターでプリントしてみたら、画面で見ていた時と色が全然違う!という経験。
「デジタルフォト」では、なんで画面とプリントした写真の色が違うのか、どうしたらそれを改善することができるのか、そのためには何が必要なのかを二日間のレクチャーと実習を通して体系的に学ぶことができます。
写真コ―ス紹介|大学公式HP
モニターとプリントした写真の色合いが違う。それは端的に言えば色空間が異なるからです。モニターは背景がディスプレイで光っていますよね。それに対して写真用紙にプリントした写真は紙にインクが乗っていてそれに光が当たって見ることができています。だからそもそもの支持体が違うので色が違って見えるのは当然のことです。
このモニターの色とプリンターでプリントする時の色を合わせるための工程が「キャリブレーション」と言われる作業です。「キャリブレーション」はモニターの色を機械によって計測し、それが実際にプリントされたものとどのぐらいの違いがあるのかを今度はプリントされた写真用紙の色を計測することで、それらのギャップを埋める「プロファイル」を作ることができます。少々ややこしい作業ですが、モニターとプリントされたものの色味を合わせていく大切な作業になります。
下の写真では講師の諏訪先生が写真用紙(マット紙や光沢紙、バライタ紙、和紙)ごとに「プロファイル」を作成し同じデータでプリントしたものを並べています。写真では違いが見えにくいのですが、紙が持っている元々の色でも違いが出てくることがこのサンプルでわかりました。また、それぞれの紙が持っている特徴なども目で見て触れることで紙の違いによる表現の変化を見ることができます。
紙によって違いが出るなら、モニターと紙の色味を合わせたって意味がないのでは?と思うかもしれませんが、それは違います。色味を合わせることで何となくやっていた編集作業がより正確に無駄のない編集をすることができます。
レクチャーを終えて実際にプリントの作業に入ります。プリントの作業では、次の三つの工程を行います。
①光沢紙でプリントし、編集したものと見比べる。 ②光沢紙とマット紙で見比べる。 ③用紙サイズA4、A3ノビで見比べる。
これらの工程を通して撮影した写真のイメージがどんなプリントにマッチするのかを検証していくという実習です。
どういう編集をした方がいいか、どこがこの写真の中で重要なのか。わからないことがあれば講師の先生がマンツーマンで親身にアドバイス。
編集をして比較するためにプリントしたものは、どんな編集を施したかを細かく記載していきます。例えば露出量を20足したらこうなった。もうちょっと抑えたいので次は半分の10で出してみようか…など。このように一個一個の作業を記録していくことで再現性の高いプリント作業をすることができます。
また、諏訪先生は編集作業の際にいっぺんに色々な編集をしないことをお勧めしています。
①まずは編集なしのものをプリントする。 ②そこから変更したいポイントを一点見つけてそれを編集。 ③さらに、必要な場合は一つずつ編集していく。
写真の編集作業は、少なからずデータを劣化させる行為です。大切なのは、最小限の編集で自分の求める写真をプリントできるようになることだと考えています。
今回は、写真コースの授業「デジタルフォト」についてご紹介しました。ブログ内では情報が多すぎて紹介しきれませんでしたが、プリント作業の環境を整える方法についてたくさんの情報を授業では紹介しています。例えば、「モニター」「演色性ライト」「顔料インクと染料インクの違い」「プリンターの違い」「RAWデータ」の作業方法などとてもたくさんの重要な内容について「デジタルフォト」では学ぶことができます。
諏訪先生はご自身で写真、プリントに関する記事やYouTubeチャンネルを開設していてそこでも機材の紹介などを行っていますので、ご興味のある方は是非ご覧ください。 https://suwachan.com
そして、この記事を読んで実際にもっと写真を学びたい!と思った方は体験入学や、説明会などにご参加ください。ちょっとカメラのことは難しくてわからない方、機械に苦手意識があっても大丈夫です。スタッフや講師陣の先生が親身にサポートします。写真は誰もが撮れて誰もが生活の中に取り入れることのできる芸術だと思いますので、是非一緒に写真の勉強を楽しみましょう。
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京都芸術大学外苑前キャンパスでは、新年度の授業で「デジタルフォト」が開講されました。毎年4月にこの授業から始まるので、新年度の始まりをじんわりと感じておりました。
今回のブログでは先日行われた授業「デジタルフォト2」の授業の様子をお伝えしたいと思います。突然ですが皆さん、こんな経験はありませんか?写真を撮影してそれをカメラやパソコン、最近ですとスマホの画面で確認していますよね。いいなーっと思った写真を選んでいざ自宅のプリンターでプリントしてみたら、画面で見ていた時と色が全然違う!という経験。
「デジタルフォト」では、なんで画面とプリントした写真の色が違うのか、どうしたらそれを改善することができるのか、そのためには何が必要なのかを二日間のレクチャーと実習を通して体系的に学ぶことができます。
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モニターとプリントした写真の色合いが違う。それは端的に言えば色空間が異なるからです。モニターは背景がディスプレイで光っていますよね。それに対して写真用紙にプリントした写真は紙にインクが乗っていてそれに光が当たって見ることができています。だからそもそもの支持体が違うので色が違って見えるのは当然のことです。
このモニターの色とプリンターでプリントする時の色を合わせるための工程が「キャリブレーション」と言われる作業です。「キャリブレーション」はモニターの色を機械によって計測し、それが実際にプリントされたものとどのぐらいの違いがあるのかを今度はプリントされた写真用紙の色を計測することで、それらのギャップを埋める「プロファイル」を作ることができます。少々ややこしい作業ですが、モニターとプリントされたものの色味を合わせていく大切な作業になります。
下の写真では講師の諏訪先生が写真用紙(マット紙や光沢紙、バライタ紙、和紙)ごとに「プロファイル」を作成し同じデータでプリントしたものを並べています。写真では違いが見えにくいのですが、紙が持っている元々の色でも違いが出てくることがこのサンプルでわかりました。また、それぞれの紙が持っている特徴なども目で見て触れることで紙の違いによる表現の変化を見ることができます。
紙によって違いが出るなら、モニターと紙の色味を合わせたって意味がないのでは?と思うかもしれませんが、それは違います。色味を合わせることで何となくやっていた編集作業がより正確に無駄のない編集をすることができます。
レクチャーを終えて実際にプリントの作業に入ります。プリントの作業では、次の三つの工程を行います。
①光沢紙でプリントし、編集したものと見比べる。 ②光沢紙とマット紙で見比べる。 ③用紙サイズA4、A3ノビで見比べる。
これらの工程を通して撮影した写真のイメージがどんなプリントにマッチするのかを検証していくという実習です。
どういう編集をした方がいいか、どこがこの写真の中で重要なのか。わからないことがあれば講師の先生がマンツーマンで親身にアドバイス。
編集をして比較するためにプリントしたものは、どんな編集を施したかを細かく記載していきます。例えば露出量を20足したらこうなった。もうちょっと抑えたいので次は半分の10で出してみようか…など。このように一個一個の作業を記録していくことで再現性の高いプリント作業をすることができます。
また、諏訪先生は編集作業の際にいっぺんに色々な編集をしないことをお勧めしています。
①まずは編集なしのものをプリントする。 ②そこから変更したいポイントを一点見つけてそれを編集。 ③さらに、必要な場合は一つずつ編集していく。
写真の編集作業は、少なからずデータを劣化させる行為です。大切なのは、最小限の編集で自分の求める写真をプリントできるようになることだと考えています。
今回は、写真コースの授業「デジタルフォト」についてご紹介しました。ブログ内では情報が多すぎて紹介しきれませんでしたが、プリント作業の環境を整える方法についてたくさんの情報を授業では紹介しています。例えば、「モニター」「演色性ライト」「顔料インクと染料インクの違い」「プリンターの違い」「RAWデータ」の作業方法などとてもたくさんの重要な内容について「デジタルフォト」では学ぶことができます。
諏訪先生はご自身で写真、プリントに関する記事やYouTubeチャンネルを開設していてそこでも機材の紹介などを行っていますので、ご興味のある方は是非ご覧ください。 https://suwachan.com
そして、この記事を読んで実際にもっと写真を学びたい!と思った方は体験入学や、説明会などにご参加ください。ちょっとカメラのことは難しくてわからない方、機械に苦手意識があっても大丈夫です。スタッフや講師陣の先生が親身にサポートします。写真は誰もが撮れて誰もが生活の中に取り入れることのできる芸術だと思いますので、是非一緒に写真の勉強を楽しみましょう。
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