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建築デザインコース

2023年06月19日

【建築デザインコース】最高裁判所の見学に行ってきました!

皆さんこんにちは。建築デザインコースの教員の鈴木です(東京・外苑キャンパス担当)。先日、学生さん発案の有志企画で開催した「最高裁判所の見学」ツアーの様子を紹介します。

2022年年末、1人の学生さんから「最高裁判所を見学したいっ!」という要望がありました。しかし最高裁判所の見学は学校などの団体からしか申請できない…。ということで、建築デザインコース内で有志を10人以上集めることになりました。この企画の日程調整・イベント準備、メンバー集めなどはすべて学生さん主体です。発起人の学生さんを始め、参加頂いた学生さん、皆さんありがとうございました。

さて、最高裁判所は、建築家・岡田新一さんが手掛けた建物です。

岡田新一さんは大手ゼネコンの一つ、鹿島建設に勤めた後、最高裁判所新庁舎競技設計の最優秀賞に選ばれ、独立されています。2014年に亡くなられましたが、岡田新一設計事務所は続いています。自分が亡くなった後も、自分の名前の事務所が続くなんてかっこいいですね!

今回の見学は、なんと20名弱の学生さんが参加してくれました。中には関西方面から来てくれた方、2023年度入学の新入生の方も来てくれました。

まずは朝、鹿島建設の前で集合。

岡田新一さんの勤め先でもあり、最高裁判所の施工を手掛けた鹿島建設さんにて、施工時のお話を聞かせて頂きました。鹿島建設さん、学生さんの要望を快く受け入れてくださり、誠に有難うございました。CADやCGなどがない時代の、壮大で壮絶な施工話、大変参考になりました。

お話を聞いてから、みんなで歩いて最高裁判所に向かいます。

※最高裁判所は、基本的に写真撮影がNGだったので、お見せできる写真が少なくすみません。

最高裁判所は1974年に建てられ、外装や内装は石材(花崗岩)がふんだんにあしらわれていました。岡田新一さんは、この石という素材を使用することで、最高裁判所の「品位と重厚さ」を表現しているとのことです。この花崗岩は、全部で10万枚以上、重さにすると10万トン以上になるそうです。

建物自体の構造は鉄骨鉄筋コンクリート造ですが、この建築は石造なんじゃないの?と思うくらい石の印象が強く、重みを感じます。実際に内装・外装と使用していると前述しましたが、石の厚みがかなり厚く、鹿島建設で伺った話では20センチほどある部分もあるとのことでした。実際に現物を見ると、階段の手すりは幅1mくらいの石を切り出して作ってあったり、2020年代の建築とは、比べ物にならないくらい贅沢で壮大な建築でした。

見学時は、入り口からホール、大法廷をメインに見させていただきました。大法廷は、部屋の中央から差し込むトップライトの光が印象的な空間でした。個人的には、内装も石が多いので、反響音が出て裁判上大丈夫なのかな?と心配していたのですが、壁にかけられたタペストリーなどが吸音し、反響音のほぼない空間となってました。当たり前ですが、よく考えられてますね。説明してくれた施設の方の声もすごく良く聞こえました。

※最高裁判所の外観・内観は最高裁判所のWebページから動画で見ることができるので、気になる方はぜひ見てみてくださいね!

動画配信(最高裁判所)

大満足の見学が終わり、最後は近くの国立劇場の喫茶店で昼食をいただきました。本来はお休みだったのですが、今回特別にお店を開けていただきました。花水木さん、本当にありがとうございました。

国会カレー、初めて食べましたがすごく美味しかったです。

参加者の学生さんも美味しくカレーを食べつつ、最高裁判所の感想に始まり、話はどんどん深まり、みなさん学校のこと、授業のこと、たくさん相談し合ってました。普段なかなか学友に会えないので、こういった機会は本当に大切ですね。私も学生時代は、たくさん学友と建築旅行に行ったり、一緒にレクチャーを聴きに行ったりしていたことを思い出しました。学生の皆さんも、どんどんこういった機会を作って、実になる学生生活を送っていただければと思います。

では、またお会いしましょう。

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