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2023年07月05日
【和の伝統文化コース】尾上菊之丞さんがオンライン指導・日本舞踊スクーリング

日本舞踊尾上流四代家元、三代目尾上菊之丞先生
こんにちは。和の伝統文化コースの雨宮智花です。
今回は、先日行われた「伝統文化実践I-1(伝統芸能)E1」という日本舞踊のスクーリングをご紹介したいと思います。
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このスクーリングの講師は、日本舞踊尾上流四代家元、三代目尾上菊之丞先生です。
尾上流は1948年(昭和23年)歌舞伎俳優尾上宗家の六代目尾上菊五郎によって創立されました。「品格、新鮮、意外性」を初代家元の訓示として大切に受け継がれています。
尾上先生は、2011年(平成23年)に三代目尾上菊之丞を襲名すると同時に、尾上流四代家元を継承されています。映像作品や舞台プロデュース、新作歌舞伎や歌劇の振付を手掛け、日本舞踊の精神を伝え続けていらっしゃいます。多忙を極める尾上先生にご担当頂いた2日間のスクーリングについて、ご紹介いたします。
当日は東京の外苑キャンパスからZoomを使ってリアルタイムで配信しました。
受講生の皆さんには、2日間ご自宅のPCから受講して頂きました。
この講義では、尾上先生から直接、歌舞伎の発生、日本舞踊の流派、尾上流について、舞踊作品の構成、江戸文化の影響、扇子の扱いや種類、邦楽の発生について、お話をいただきます。そして、講義中は、学生の皆さんから質問を頂き、尾上先生がお答えする時間を設けています。
受講生から「小さい頃から、日本舞踊は好きだったのですか?本気で取り組むようになったタイミングはあったのですか?」という質問がありました。
尾上先生は、「子ども時代は、お稽古場で寝てしまう不真面目な子供でした。中学生ぐらいでしょうか。お稽古を通じての先輩や同世代の頑張っている姿、公演などで活躍する姿を観るようになると、やはり気になってきます。自分も対等な関係であり続けるには、きちっとしたものを身につける必要があると考えるようになりました。そこから奮起して、踊りも三味線も集中するようになりました。」と、お答え下さいました。

新作歌舞伎 刀剣乱舞
今年度は、尾上先生と尾上松也さんが演出を手掛ける、新作歌舞伎「刀剣乱舞 月乃剣縁桐(つきのつるぎえにしのきりのは)」のお稽古の真っ最中でした。新作歌舞伎への思いや、ゲームの世界と歌舞伎をつなぐ演出についても、ご説明を頂きました。
さらに、日本舞踊の実践として、扇の扱いや表現を学びました。扇で、煙草や筆、水や酒の表現を目にして、受講生の皆さんは驚かれたようです。講義では、尾上先生の映像作品も観賞する時間も設けました。襲名時の公演や最新の作品や鑑賞しました。

扇の持ち方、手のかたちの講義風景

尾上菊之丞の会 2022年
受講生からも、また来年も受講したいとの感想を頂き、たいへん充実した2日間になったかと存じます。
尾上先生から、伝統芸能を継続していくことへの危機感については、「感じているからこそ、この講義を担当しています。ひとりでもいいから、日本舞踊や古典の世界が響いたらと思っています。」とお話を結ばれていました。
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