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空間演出デザインコース

2023年12月12日

【空間演出デザインコース】スクーリング科目「CAD表現基礎2D」「CAD表現基礎3D」

みなさん、こんにちは。
空間演出デザインコース(空デ)研究室の籔下です。

2023年もあっという間に年の瀬を迎えました。皆さんにとって2023年はどんな年でしたか?
関西出身の私にとっては、18年ぶりに悲願の「ARE」どころか、38年ぶりの「AREのARE」までを達成できた忘れられない年となりました。

さて今回は神宮外苑の銀杏も色づき始めた、11月11日(土)〜12(日)に、外苑キャンパスで開講された1年次スクーリング科目「CAD表現基礎2D」と、11月25日(土)〜26(日)に、同じく外苑キャンパスで開講された2年次スクーリング科目「CAD表現基礎3D」の様子をご紹介します。



空間演出デザインコースでは、空間設計に必要な手書きの製図やイメージパースだけでなく、CADアプリケーションを使用したデジタルでの作図表現の基礎技法を学ぶことができます。



空間のデザインを他者へ伝えるためには、言葉で簡単に伝えることが難しく、いわゆる「図」というメディアによって表現することが求められます。

そのために空間構想の段階では、手描きによるスケッチを重ねたりスタディ模型をつくるなどアナログ作業を中心に検討を深めイメージを固めていきます。
そこから最終段階では、製図によって縦・横・高さの寸法を決定していく必要があるわけですが、最近では手描き図面であることは稀になり、CADを使用して製図されることがほとんどになりました。

製図をデジタル化する利点としては以下の項目が挙げられます。
・ネットワーク環境の発達にともないデジタルデータ化した方が情報の共有化をはかりやすい。
・企画書づくりや製図において、最終段階でもレイアウトなどの編集が可能である。
・複製をつくりやすく、元データはコンパクトで保管が容易である。
・トレースする必要がない。例えば、設備機器や家具メーカーのCADデータを取込み微調整すればよい。

この「CAD表現基礎2D」のスクーリングでは、Autodesk社の「AutoCAD」を用いて、二次元描画の基礎を習得します。



まずはCADがどういったアプリケーションであるかを学び、「AutoCAD」の基本操作を習得したうえで、京都市に実在するマンションのリノベーション計画の図面を完成図を参考に、躯体のみの状態から内装や設備等を描き込み、住空間として完成させます。



作図する図面は「平面詳細図」「展開図(断面展開図)」「天井伏図」の3種類です。
CD操作を通して、インテリア計画において最も重要なこれらの3図面の役割や意味についても理解を深めていきました。
初日の午前中には、1本の線を描くのにも手こずっていた受講生も、この2日間でしっかりと図面を完成させることができました。



空間というものは三次元であり、図面では把握できない部分が実際の空間に大きな影響を与えることがあります。
いかに正確な図面を描いていても、三次元でのスタディは欠かせず、そのための手法として、イメージパース(透視図)や模型、3DCGがあります。
この「CAD表現基礎3D」のスクーリングではalphacox社の「Sketch Up」を用いた3DCGによって三次元ボリュームの操作を通した空間構想を実践します。



三次元空間での構想を3DCGのみでおこなうためにはかなりの熟練を要します。
そのため空間構想の初期段階は、手描きで大胆にスケッチやエスキスを繰り返すことが、発想のきっかけをつかむためには不可欠ですので、それらを交えながら構想を進めました。
まず基本操作を確認した後、三次元描画の基礎を習得します。
その後、実際にバーチャルな三次元空間に飛び込んでいきました。

個性溢れる多種多様なCG空間が完成しましたので、いくつかご紹介しましょう。

「ROOFTOP TERRACE BBQ and the WINE」 こんな屋上テラスでBBQしたいですね。



「33カフェ」 マグカップもしっかりモデリングできています。



「cafe CROSSING」 店名が意匠にも表現されています。



「Kude Cafe GAIEN」 カフェの賑わいが伝わってきますね。



「ONLY TAKE OUT CAFE」 店名のチャンネル文字が特徴的ですね。



「みずうみのまあるいかふぇ」 曲面の構成がうまく表現できています。



来年度以降の入学を検討されている方は、空間演出デザインコースで学ぶCADがどのようなものか、おわかりいただけましたでしょうか?
デザイン初学者の方々にとって、CADとは馴染みのないアプリケーションですよね。

今回の受講生も、空間演出デザインコース入学後に「AutoCAD」や「Sketch Up」に触れた方がほとんどでしたが、スクーリングを受講することで、ここまでの作品を完成させることが出来ました。
来年度以降のスクーリングでお会いできるのを楽しみにしています。

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