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2024年03月28日
AI時代、蛍雪の日日の重なりが新しい自分をつくる -2023年度 京都芸術大学 通信教育課程 学位授与式・卒業式
こんにちは、通信教育部入学課の綿野です。去る3/16(土)に挙行された「2023年度 京都芸術大学 通信教育課程 学位授与式・卒業式」の様子を紹介します。
日本全国、そして海外在住の18歳から90歳代の方々が集う本学の通信教育課程。本年度は修士・学士あわせて1,243名に学位が授与されました。
式典への参加は任意となりますが、今年は約1,074名の学生さんやご家族の方も一緒に全国から参加されました。またライブ配信で式典に参加された学生さんも多くいらっしゃいました。式典の様子はアーカイブが残っておりますのでよろしければ以下よりご覧ください。
▼式典のアーカイブ配信はこちら(冒頭46:00ごろから式典開始)
本学の理念「京都文藝復興」を本学教授の松平定知先生が朗読し、式が始まります。
つづいて、学科ごとに卒業生・修了生代表の方へ「学位記・卒業証書授与」を行います。学生のみなさんそれぞれへの授与は式典後の分科会で所属のコース教員からひとりひとり授与します。
仕事や生活を持ちながら学びを続け、卒業・修了のこの日をついに迎えられた卒業・修了生たちを大いにねぎらう祝辞の中で、吉川左紀子学長はこんなお話をされていました。
これまで学生のみなさんが本学で取り組んできた芸術表現や研究といったその営みは、AIやテクノロジーでは得られない日々の積み重ねと発見と驚きの連続でようやく到達し、獲得したものです。
それはこれからのAI時代のなかで、より問われてくる「人間であるからこそ」の意義を考えるべき場面においてこそ、決して揺らぐことがないものとなるのではないでしょうか。
また通信教育部も今春より新しいチャレンジをしてまいります。
学長の言葉にあった五感のなかでも「味覚」を中心に取り入れた食文化デザインコース 、そして映像コースの2コースが今春開設されます。本学も「通信による芸術教育」のあらたな形を目指して、この2コースを展開するという新しいチャレンジを教職一体となって第一期生となる新入生のみなさんと共にしていきたいと思います。
続いて、本学の姉妹校である東北芸術工科大学の学長、中山ダイスケ先生の祝辞です。
中山先生は毎年通信教育課程の「卒業・修了制作展」をご覧いただいた感想を卒業式の祝辞のなかで寄せてくださいます。
ひとつひとつの作品をしっかり鑑賞し、特に感銘を受けた、印象に残った作品のタイトルを挙げ、感じたことを率直に、しっかり伝えてくださるのは、同じ作家でありクリエイターとして”対等の立場である”という中山先生からのメッセージのようでもあります。
芸術大学での学びを一旦終え、再び社会生活へと戻っていく学生たち。それぞれの現場や地域のなかで、芸術やクリエイティブの学びが社会においても広がっていくことを大いに期待するメッセージでした。
社会人がオトナになって大学に入りなおすことを「学び直し」といいますが、本学では「学び重ね」と表現しています。それはこれまでの人生経験で培われた豊富なバックボーンの上に、「芸術」という新たな分野を学び”重ねて”いくことで、学生さんそれぞれがもっているカラーを深め、じわじわと周囲に広げていっていただきたいという想いからこうした表現をしています。
卒業・修了後はさらにその「学び重ね」がさらにより深い色へと変化していくのではないでしょうか。
これまでの卒業生たちがどんな「学び重ね」をされているか100名近くの卒業生たちにインタビューをしております。以下特設サイトで紹介していますので是非ご覧ください。
卒業生の声|京都芸術大学通信教育部
卒業・修了制作展はこちらからご覧いただけます
最後に徳山豊理事長から歓送の辞があり、式典は終了。式典終了後は各コースの分科会会場に移動します。分科会では、先生からお一人お一人に卒業・修了証書が授与されます。
また2022年4月に開設した書画コースは、書と水墨画を両軸で学ぶ日本初のコースです。今年はじめて卒業生を輩出しました。
書画コース特設サイト
▼大学WEBマガジン「瓜生通信」でも書画コースの分科会の様子を詳しくレポートしております。
https://uryu-tsushin.kyoto-art.ac.jp/detail/1213
卒業制作作品「光が書く -2024.01.14-」で学科賞を授賞した菅原捺未さん。1歳になるお子さんとご家族も一緒に卒業式に参加されました。「瓜生通信」では菅原さんのインタビューも掲載しております。
ともに苦労や感動を分かち合ってきた学友・教員と過ごす分科会。皆さんほっとしたような表情で過ごされており、各教室は喜びにあふれていました。今後は「教員と学生」ではなく、同じ立場で各分野の制作・研究をし、学び合う仲間としてのつながりがつづいていきます。
本学通信教育課程では、「藝術学舎」(一般公開講座)や、全国各地で開催する「収穫祭」(卒業生・在学生との交流を目的に、日本各地に集いその土地の芸術活動を学ぶイベント)、airUコミュニティ(本学SNS)など、皆さんが卒業後も学び続られる仕組みや教職員と在学生・卒業生がつながりあう機会が複数あります。
そういった場所を活用、あるいは新たな場所で、ぜひ学びを重ねていただきたいと思います。
改めまして、皆さま、ご卒業・修了おめでとうございます。
日本全国、そして海外在住の18歳から90歳代の方々が集う本学の通信教育課程。本年度は修士・学士あわせて1,243名に学位が授与されました。
式典への参加は任意となりますが、今年は約1,074名の学生さんやご家族の方も一緒に全国から参加されました。またライブ配信で式典に参加された学生さんも多くいらっしゃいました。式典の様子はアーカイブが残っておりますのでよろしければ以下よりご覧ください。
▼式典のアーカイブ配信はこちら(冒頭46:00ごろから式典開始)
本学の理念「京都文藝復興」を本学教授の松平定知先生が朗読し、式が始まります。
つづいて、学科ごとに卒業生・修了生代表の方へ「学位記・卒業証書授与」を行います。学生のみなさんそれぞれへの授与は式典後の分科会で所属のコース教員からひとりひとり授与します。
AI時代に芸術で養われる「多感覚」とは
仕事や生活を持ちながら学びを続け、卒業・修了のこの日をついに迎えられた卒業・修了生たちを大いにねぎらう祝辞の中で、吉川左紀子学長はこんなお話をされていました。
今はITやAIなど科学技術が作り出したものに囲まれ、それらを使いこなすのが当たり前の時代。
そうしたなかで人間がもつ5つの感覚「視覚」「聴覚」「触覚」「味覚」「嗅覚」。
そのうち「視覚」と「聴覚」の比重が極端に大きくなっています。
「触覚」「味覚」「嗅覚」の感覚は、忘れられているとはいいませんが、あまり注意をむけられていない時代に向かっているようにも感じます。
一方、日本では昔から「花鳥風月」や四季折々の風情や情緒を楽しむ、旬の食材の香りや味わいを楽しむ、といったようにわたしたちは<触覚><嗅覚><味覚>を大切にする風土の中で暮らしています。
様々なIT技術ツールの便利さは手放さずに、こうした豊かな感覚や感性をどのように磨いていけるのか。
より人間の心に寄り添った仕組みをどう取り入れていけるのかが通信教育や、本学の芸術教育がさらに注力して取り組むことになるかと思います。
これまで学生のみなさんが本学で取り組んできた芸術表現や研究といったその営みは、AIやテクノロジーでは得られない日々の積み重ねと発見と驚きの連続でようやく到達し、獲得したものです。
それはこれからのAI時代のなかで、より問われてくる「人間であるからこそ」の意義を考えるべき場面においてこそ、決して揺らぐことがないものとなるのではないでしょうか。
また通信教育部も今春より新しいチャレンジをしてまいります。
学長の言葉にあった五感のなかでも「味覚」を中心に取り入れた食文化デザインコース 、そして映像コースの2コースが今春開設されます。本学も「通信による芸術教育」のあらたな形を目指して、この2コースを展開するという新しいチャレンジを教職一体となって第一期生となる新入生のみなさんと共にしていきたいと思います。
芸術の学びを社会へ還元する
続いて、本学の姉妹校である東北芸術工科大学の学長、中山ダイスケ先生の祝辞です。
中山先生は毎年通信教育課程の「卒業・修了制作展」をご覧いただいた感想を卒業式の祝辞のなかで寄せてくださいます。
ひとつひとつの作品をしっかり鑑賞し、特に感銘を受けた、印象に残った作品のタイトルを挙げ、感じたことを率直に、しっかり伝えてくださるのは、同じ作家でありクリエイターとして”対等の立場である”という中山先生からのメッセージのようでもあります。
この卒業制作展の会場全体から生まれるシナジーは、他の学校の卒業制作展から感じたことのない熱量を感じます。
年齢も性別も、いろんなものを超えてクリエイティブのぶつかり合いですよね。人の表現の強さを感じます。
同時期にいろんな分野の芸術を学んだ仲間の表現がこれだけたくさん並んでいるということも、皆さん自身も大いに刺激を受けられてるんじゃないでしょうか。
卒業制作展や今日のこの会場のように「表現者たちで世界をつくっていく」というのが理想。
「表現を学ぶ」、「ヒトの心の機微を学ぶ」、「どうしたら誰もがしあわせになれるんだろうか?」
そういうことを考えてデザインに取り組む。
そういうことを考えたことがある人、学んだことがある人が、国をつくり、政治をつかさどってくれれば。
ほんとうにそうなれば戦争は起こらないんじゃないか。
世界の人たちがもっとクリエイティブを学んでいただければと思っています。
芸術大学での学びを一旦終え、再び社会生活へと戻っていく学生たち。それぞれの現場や地域のなかで、芸術やクリエイティブの学びが社会においても広がっていくことを大いに期待するメッセージでした。
社会人がオトナになって大学に入りなおすことを「学び直し」といいますが、本学では「学び重ね」と表現しています。それはこれまでの人生経験で培われた豊富なバックボーンの上に、「芸術」という新たな分野を学び”重ねて”いくことで、学生さんそれぞれがもっているカラーを深め、じわじわと周囲に広げていっていただきたいという想いからこうした表現をしています。
卒業・修了後はさらにその「学び重ね」がさらにより深い色へと変化していくのではないでしょうか。
これまでの卒業生たちがどんな「学び重ね」をされているか100名近くの卒業生たちにインタビューをしております。以下特設サイトで紹介していますので是非ご覧ください。
卒業生の声|京都芸術大学通信教育部
卒業・修了制作展はこちらからご覧いただけます
最後に徳山豊理事長から歓送の辞があり、式典は終了。式典終了後は各コースの分科会会場に移動します。分科会では、先生からお一人お一人に卒業・修了証書が授与されます。
書画コース、はじめての卒業生を輩出
また2022年4月に開設した書画コースは、書と水墨画を両軸で学ぶ日本初のコースです。今年はじめて卒業生を輩出しました。
書画コース特設サイト
▼大学WEBマガジン「瓜生通信」でも書画コースの分科会の様子を詳しくレポートしております。
https://uryu-tsushin.kyoto-art.ac.jp/detail/1213
卒業制作作品「光が書く -2024.01.14-」で学科賞を授賞した菅原捺未さん。1歳になるお子さんとご家族も一緒に卒業式に参加されました。「瓜生通信」では菅原さんのインタビューも掲載しております。
ともに苦労や感動を分かち合ってきた学友・教員と過ごす分科会。皆さんほっとしたような表情で過ごされており、各教室は喜びにあふれていました。今後は「教員と学生」ではなく、同じ立場で各分野の制作・研究をし、学び合う仲間としてのつながりがつづいていきます。
本学通信教育課程では、「藝術学舎」(一般公開講座)や、全国各地で開催する「収穫祭」(卒業生・在学生との交流を目的に、日本各地に集いその土地の芸術活動を学ぶイベント)、airUコミュニティ(本学SNS)など、皆さんが卒業後も学び続られる仕組みや教職員と在学生・卒業生がつながりあう機会が複数あります。
そういった場所を活用、あるいは新たな場所で、ぜひ学びを重ねていただきたいと思います。
改めまして、皆さま、ご卒業・修了おめでとうございます。
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