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洋画コース

2024年06月06日

【洋画コース】新教員の紹介 ー 古吉 弘 編 ー

はじめまして。このたび洋画コースの客員教授を勤めさせていただくことになりました古吉弘(ふるよしひろし)です。

本校の前身の前身である京都芸術短期大学を1980年に卒業しました。当時から古典的写実画を志向しておりましたので、同級生や先輩からはアナクロな変人という、ちょっと小バカにされた存在でしたが、現在では彼らが描いていたような絵は古臭くなり、私はロンドンのクリスティーズやニューヨークのサザビーズに出品できる画家となりました。





昨今はアートが当時より極端に多様化し、私も生徒さんに写実表現を無理強いするつもりはありませんが、ゲルハルト・リヒターやジェフ・クーンズ、村上隆らをはじめ、古典を引用したコンテンポラリーアートも多くありますので、とりあえず「レイヤーを多く、深く、豊かにする」ためにも、西洋絵画の根幹に多少なりとも触れておくことは、多くの生徒さんにとっては無駄ではないだろうと思っています。





「自分はこれまでに無い作品を作りたいので、過去のものである写実のような余計なノイズは入れたくない」という方も、もしかしたらいるかもしれません。しかし現実には既存の作品に影響されず、ゼロからアートを創造している作家などほとんどいません。それならば最先端として流行している個性的な作品の模倣から始めるよりも、ニュートラルである写実から始めて、それを崩していくことで独自の作風を模索していく方法もあるかと思います。私もまだまだ勉強中の身ですが、どうぞよろしくお願い申し上げます。



古吉 弘

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