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洋画コース

2022年10月17日

【洋画コース】油絵具「ホワイト」の個性

こんにちは。洋画コースの藤田です。

画材屋に行くといろんな色の絵具が売られていますが、油画をはじめたばかりの方は白にも種類があることに気がつくと思います。一見同じように見える白にどのような違いがあるのでしょうか。今回は白の個性をのぞいてみたいと思います。

白の単色と混色をパーマネント、チタニウム、シルバー、セラミックの4つの白で行いました。色はセルリアンブルーヒュー、の三色を用いました。白なので明らかに色味が違う、という大きな違いはありませんでしたが、チタニウムは混色時少し白っぽさが出たり、セラミックを単体で使用した際の青みがかった白さが綺麗に感じられたり、それぞれに個性がありました。写真だとそれほど違いが分かりにくいのですがこのようなテストピースを作りました。

今回使用した4つの白+ジンクホワイトの特徴を紹介します。

まずチタニウムホワイト。白の中でも一番隠蔽力があります。そのため不透明で強い白さが欲しい時に使いやすいです。混色時に白さが強い分、白っぽくなりやすいという特性もあります。

2つ目はセラミックホワイト。まずなんとなく名前が良いですね。新しい絵具です。青みのある寒色系ホワイトで、そのせいか透明感を感じる綺麗な白さです。

3つ目はパーマネントホワイト。扱いやすい白で、混色でも単体でも癖がなく使用できます。まず一本用意するならパーマネントホワイトにすると良いでしょう。

4つ目はシルバーホワイト。描いていて乾燥速度が他に比べて早く感じます。練りも硬く感じます。白にも暖色寄り、寒色寄りがありますがこの白は少しだけ黄みがかっています。隠蔽力があまり高くないので混色にも適しています。有毒性がありますがあまり素手で触らないなどして、通常の描画を行う分には問題ないと思います。歴史のある古くから使われてきた白です。

番外編はジンクホワイト。一番扱いにくいので使ってみたいと思う動機がなければ揃えなくても大丈夫かと個人的には思います。寒色系が良い場合はセラミックホワイトで代用できます。ジンクホワイトの上に層を重ねると亀裂や剥離が後々起こってくるので、ハイライトなど仕上げの段階で使用します。用途が限られているので今回は使用しませんでした。

カブの白、雪の白、お餅の白、それぞれに色味が違います。私の愛犬はシルバーホワイトあたりかな?

YouTubeで今年の卒業生から制作に関するお話を伺っています。よかったらのぞいてみてくださいね。



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