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写真コース

2024年06月03日

【写真コース】風景写真について学べる講座のご紹介

みなさん、こんにちは。写真コース専任教員の河田憲政です。

気づけば初夏となり、汗ばむ日々が続きますがいかがお過ごしでしょうか。

今回は一般公開講座「藝術学舎」で開催される、風景写真を学べる講座「大雪山旭岳の撮影に挑む!」についてご紹介します。今年度もこの講座をはじめ夏期講座では銀塩写真やスナップ写真などの講座も準備しております。興味のある方は誰でも受講可能です。ぜひチェックしてみてください。通信教育部との単位連携もなされています。
◇藝術学舎WEBサイトはこちら:https://air-u.kyoto-art.ac.jp/gakusha/

2024年度講座イメージ写真

この講座は大雪山旭岳を舞台に撮影を実践するだけでなく “写真の町”としても有名な北海道東川町と東川町文化ギャラリーのご協力のもと、東川賞コレクションを特別閲覧させていただきながら風景写真についての理解を深めていきます。

画像左、講師の田中仁先生

昨年度は紅葉シーズン後半の秋期開催でした。1日目は旭岳撮影の前段階として天人峡(今年度は美瑛を予定)に赴いて撮影を実践しました。

まずは担当講師の田中仁先生から、これまで現地で撮影した写真を参考例として、撮影秘話なども交えながら1日目の撮影終着点となる羽衣の滝までの撮影ポイントや、渓谷の雄大さや自然が織りなす色彩をどのような視点をもって撮り進めていくか、ケースバイケースでのアイデアや撮影術についてレクチャーが行われます。

レクチャーが終われば、いよいよ現地での撮影実習です。

自然豊かな景色はどれも魅力的で撮影者を楽しませてくれます。とは言え、その全てを写真で網羅できるわけではありません。どこに焦点をあて自身の感動や発見をどう写し出すか各々に試行錯誤しながら撮影を進めていきます。

 

撮影終了後には1日目の振り返りを行います。その後、風景写真の成り立ちや広がりを作家作品や歴史的な流れも交えて丁寧に紐解き、絵画や水墨画といった他ジャンルの風景表現にも触れながら、多角的なアプローチで各々の風景観の確立についてのレクチャーを行い、2日目の旭岳撮影における着目点や意識すべきことについて改めて考察を深めていきます。

 

2日目、旭岳ロープウエイで山頂へ。当日は天候に恵まれ最高のロケーションでした。

ここからの山道は起伏が多くあるので足元には注意が必要です。撮影ルートや下山時間なども再確認してから撮影がスタートします。

目の前に広がる旭岳の景色は、そのスケール感に圧倒されます。雄大な高原帯が広がっていて、要所で見られる自然が織りなす造形美も目を見張るものがあります。また、道すがら高山植物に目を向けると、花が終わり羽毛状になったチングルマが群生していて、光を浴びて淡く輝く独特の美しさに、多くの人が魅了されていました。

 

撮影が終了した後は東川町文化ギャラリーへ移動して、展示作品の見学やギャラリーの担当者から東川国際写真フェスティバルや写真甲子園を開催する日本有数の写真文化の町の活動について解説していただきました。

その後、町が所有する東川賞受賞作品を中心に風景に着目しながら写真作品を閲覧させていただきました。オリジナルプリントを通じて国内外の著名な作家についての知見を広げるだけでなく、プリントクオリティーや作品としての説得力なども含めて解説や意見交換が行われ大いに盛り上がりました。

 

オリジナルプリントを間近で見ることは自身の研究や制作にとっても貴重な体験です。興味を持たれた方はぜひ、今年度の参加を検討してみてください。

夏期講座は6月から藝術学舎のWebサイトでも案内されます。開催日時など詳細についてはそちらをご確認ください。

写真関連の他の講座についても、また別の機会にご紹介させていただきたいと思います。

 

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