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日本画コース

2024年08月09日

【日本画コース】野外で学ぶ「風景写生」

こんにちは! 日本画コース講師の山本です。
暑さ真っ只中のこの季節、外に出るのもなかなか大変…という中ではありますが、今回は野外で行われる「風景写生」スクーリングの様子を紹介していきたいと思います。



「風景写生」は、通信日本画コースでは唯一野外で行われるスクーリングです。4日間をかけて、叡山電車の出町柳駅、鞍馬駅などの駅周辺の景色をじっくりと写生していただきます。



このスクーリングで取り組む写生は、40号サイズの風景制作に向けたものです。
40号というと、長辺が100cmのなかなか大きいサイズ。そのため、写生も10号サイズの紙を2〜4枚繋げた大きな紙に描いていただきます。





写生場所はご自身で探して決めていただきますが、今年のスクーリングでは例年以上に鴨川周辺が人気でした。



野外での写生は、周りの環境によっても描きやすさが異なります。上手く日陰を見つけて描かれる方もおられれば….



描きたい場所によってはそうもいかない場合も。
帽子や雨具、体温調節用の上着、折り畳み用の椅子など、各自様々な環境に対応できる準備をしてきていただきます。これも、今後の制作につながる大切な経験と勉強です。

 



左側が毎年風景写生スクーリングを担当されている池庄司先生。
スクーリング中は教員が各学生さんの写生場所を周ります。学生さんも教員もなかなかハード!

 池庄司先生が風景写生についてインタビューに答えられている記事はこちら
【日本画コース】教員インタビュー「風景写生、制作の取り組み方」



こちらは同じく出町柳駅近くの河合神社周辺。皆さんがどのような場所を描かれるかも、毎年教員としての楽しみのひとつです。



野外での写生の経験が無い方がほとんどですが、しっかりと取り組まれることで充実した写生が生まれていきます!







 



叡山電車に乗って各場所へ。ついついちょっとした旅行気分に…



二ノ瀬駅周辺から電車も含めた景色を描かれた方もおられました。

 





川床が有名な貴船口駅周辺。
出町柳駅から電車で約30分ほどですが、景色はガラッとマイナスイオンに溢れる感じ。





メインの大きな写生と共に、小さな紙に水面の様子などを描かれています。本画制作の際、こういった情報もとても重要です。

 



こちらは鞍馬駅周辺。左側が池庄司先生と同じく毎年このスクーリングを担当されている久野先生。







同じ駅周辺でも様々な風景があります。

鞍馬駅周辺を描かれた方の写生を一部ご紹介↓





 

 



最終日の最後は次の風景制作に向けたレクチャーや構図決めでした。



このスクーリングでは、初日と最終日に全員で大学に集まる機会がありますが、それ以外の多くの時間はそれぞれで風景写生に取り組んでいただく時間になります。
野外での写生は、暑かったり、寒かったり、雨が降ってきたりで、「よっしゃ、今日はこれぐらいにしといたるわ(by 池乃めだか)」と投げ出したくなるような大変さも正直あります。
特にこのスクーリングのように、初めて風景写生に取り組まれる方だと尚のこと大変だと思います。



そんな中でも皆さんが決して途中で諦めることなく、粘って最後まで取り組み充実した写生をされるのは、同じ時間で他の受講生の方も頑張っている、という連帯感があるからこそだと思います。
絵というのは孤独に向き合う時間も多いですが、だからこそ皆さんが集まるスクーリングという機会の大切さも改めて感じた4日間でした。



そしてそんな連帯感はこのスクーリングだけではなく、例えばオンラインのスクーリングでも、ご自宅での課題制作でも、または卒業後も、直接は会わなくとも、学生さん同士や卒業生同士がどこかで繋がっている、そんなお互いの後押しが自然と生まれているのではないでしょうか。
それは通信教育ならではの、場所を問わない繋がりの感覚なのかもしれません。

 

そんなこんなで最後は風景写生の話しから少し飛んでしまいましたが、風景写生スクーリングについて紹介させていただきました。

最後はこのスクーリング中に出会った猫ちゃんの画像で失礼します。またまた!



 

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