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写真コース

2024年10月07日

【写真コース】撮影からプリントまでワークフローの基礎を学ぶ

こんにちは、教員の河田憲政です。京都は暑さが和らいできましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。大学では年度後半のスクーリングがいよいよ始まります。今回は京都で開講した写真コースの対面スクーリングから、撮影後にPCへの読み込みから画像調整(RAW現像)、保存なども含めて、撮影から画像データの取り扱いとプリントアウトまでの行程について理解を深める「デジタルフォト1」をピックアップします。

デジラルカメラで記録できる代表的なファイルフォーマットにRAWJPEGといった形式があります。この授業ではRAWに設定して撮影も行います。RAWとはセンサーで変換された電気信号を画像生成時の状態で記録できますが、その詳しい特徴も含めてメリットやデメリット、一般的に使用度の高いJPEGとの違いなどを学習します。

RAWでの撮影後に変更できることやできないこと、AdobeRGBsRGBなど可視光域でそれぞれどの範囲まで再現可能か定義する色空間についても紐解いていきます。

RAWの画像調整は「RAW 現像」と呼ばれますが、この授業ではいくつかのソフトを使用してデータの管理や調整を行います。まずはBridge Camera Raw PhotoshopLightroom Classicなどについて、簡単な紹介や用途に応じた使い分けなどの解説を通じて、それぞれの特徴や差異について理解していきます。

また、RAWでの撮影や調整を行うにあたり、画像の明るさの分布を確認するためのグラフ形式で可視化したヒストグラムはとても重要なので、読みとり方を理解しないといけません。様々なサンプルを参考にして撮影状況も考慮しながら、理想とする分布などを考察します。

撮影実習を行うにあたり、カメラ設定はもちろんのこと、復習も兼ねて三脚の使い方についても改めて確認した後に、学内での撮影がスタートします。

京都の瓜生山校舎は自然豊かで様々なシチュエーションを楽しむことができます。撮影対象を観察しながらどう捉えるかを意識するだけでなく、ヒストグラムを確認しながら画像調整を見越したイメージをもって撮影にトライします。

撮影が終わったらパソコンに読み込み、ソフトでデータを整理して画像調整に入ります。各機能の扱い方や効果についての説明を聞き、自身のイメージに応じた調整にトライしていきます。

プリント作業に向けて、プリンター操作を学ぶと共にプリント用紙サンプルなども見ながら、自分はどのような仕上げとしていくか、調整内容も含めてプランニングしていきます。

まずは、ストレートプリント(未調整)を作成して、それを基に調整を進めます。
画像調整とプリントアウトを繰り返しながら、理想とするプリントに仕上げていきます。

各機能や効果がわかってくると、各学生のこだわりが強く感じられるようになってきました。どこをどのように調整したのか、メモをとったりデータをしっかり記録しておくことで、効果の度合いや変化の様子を把握することができます。同機種のプリンターを使用しても個体差があり、同一の仕上がりになるわけではありません。1作品仕上げるまでは、同じプリンターを使用し続けます。

作業を行う中で客観性をもって仕上がりを確認することが大切です。イメージに応じた調整かどうか検証することで、足りない又はやり過ぎた箇所なども明確にしていきます。



ストレートプリントと調整後のプリントを並べて内容の確認や教員との意見交換も行われました。
受講されたみなさん、お疲れさまでした!
RAWについて知見を深め撮影を行い、画像の整理や調整(RAW現像)、保存そしてプリントアウトまでを実践しながら、写真制作の新たな知識も得る貴重な機会になったのではないでしょうか。また、モニター調整や作業環境光についての気づきや学びも今後に活かしていただきたいと思います。

 

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