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写真コース

2024年11月15日

【写真コース】京都開講「視る」を体感する2日間

みなさんこんにちは。業務担当非常勤講師の片岡です。今回は京都で開講し私自身が担当したスクーリング科目「写真Ⅳ‒2(視る)」のレポートをお送りします。美術館、ギャラリーでの鑑賞体験を行い、作家としての「視る」について体感するような2日間です。

視る:1日目

秋を目前にした心地よい天候の中、まずは京都国立近代美術館前に集合。点呼を取り授業へと向かいます。

京都開講授業では京都国立近代美術館主任研究員である牧口千夏先生に開催中の展覧会「LOVEファッションー私が着がえるとき」「2024年第3回コレクション展」についてお話頂きました。ファッションという切り口のもと、どのように作品を視るのか。学生は写真という分野をもとに集まりましたが、他分野の展示をどのように読み込むのか、眼差しを新たにするような贅沢な時間に真剣に聞き入っていました。

 

LOVEファッション私を着がえるとき」展/京都国立近代美術館https://www.momak.go.jp/Japanese/exhibitionarchive/2024/460.html

人々の普遍的な営みである服を着ることに焦点を当てた展覧会。数多くのファッションデザイナーの作品を中心として、多様な「私」を表現する展覧会。





2024年度 第3回コレクション展」/京都国立近代美術館https://www.momak.go.jp/Japanese/collectiongalleryarchive/2024/collectiongallery2024no03.html

京都国立近代美術館の収蔵作品の代表といえるのがギルバート・コレクション。1986年、アメリカ・シカゴ在住のギルバート夫妻が約20年の期間をかけて集めた写真作品1,050点を京セラ株式会社が購入し京都国立近代美術館に寄贈されました。今回のコレクション展ではギルバート・コレクションとは別の澤田知子「SKINHEADS」、都築響一「着倒れ方丈記」など日本の写真家・アーティストを中心に鑑賞することができました。豊富な所蔵作品があればこそのファッションの切り口に応える作品内容に、学生も興味深く鑑賞していました。





昼食後は各自が決めた展示会場や書店を巡ります。講師が回った展示より、galleryMainをご紹介します。

中澤有基「Re[ ]De: || -part1-galleryMain
ギャラリーオーナーでもある中澤氏による展覧会。展示壁面を切り出し直接作品をプリントをするなど、既成概念にとらわれず、会場と一体となる展示構成。ご本人に作品について説明をいただき、作ること、発表することの面白さを伝えて頂きました。



片岡俊「Life WorksPURPLE
https://purple-purple.com/exhibition/kataoka2024/

一日目の終着点として選ばれたのは京都市二条城近くのPURPLEです。当授業では訪れることの多い会場ですが、授業の担当講師である私の個展開催中の機会となりました。ひとりの作家として展示会場の構成やプリントについてをお話し、赤々舎代表であり通信写真コースでは「写真批評」「卒業制作」の担当講師である姫野希美先生にも加わっていただきながら写真集をふまえながら作品についてお話いただきました。





 

視る:2日目

今井祝雄「長い未来をひきつれて」/芦屋市立美術博物館
https://ashiya-museum.jp/exhibition/exhibition_new/18772.html

2日目最初の展示は芦屋市立美術博物館から始まります。具体のメンバーである今井氏の美術館初個展。短い時間ですが展示鑑賞前に具体や今井氏の作品について解説。中庭の気持ちいい空間で朝から脳をほぐします。



集合時間を決めて展示はそれぞれのペースで鑑賞します。会場を使ったインスタレーションはもちろんですが、展示構成を考える際に作ったメモや本までが展示されており、今後の課題や自身の展示の参考となる資料がありました。写真作品も数多くあり展示・額装の方法についても多く学ぶ機会となりました。





塩田千春「つながる私(アイ)」/大阪中之島美術館
https://nakka-art.jp/exhibition-post/chiharu-shiota-2024/

塩田氏の出身地である大阪での16年ぶりとなる大規模個展です。会場を覆いつくすようなインスタレーションに圧倒されます。過去に行われたインタビュー映像に見入る学生も多く、一人の作家の制作にまつわる言葉を自身と照らし合わせ時間をかけて視聴しました。





最後は大阪のサテライトキャンパスに移動をして講義と課題に取り組みます。

「視る」についての講義。

京都国立近代美術館で鑑賞した作品を用いたワークショップ。グループディスカッションと発表を行います。



最終課題に取り組む風景。二日間の鑑賞体験をもとにレポートを作成しました。




実際に「視る」ことを中心として充実の2日間でした。このようにして、意識的に考えながら自身の制作と照らし合わせることによるの鑑賞よって、制作者としての目が育まれるような授業を開催しています。授業終了後に学生が制作したレポートを確認しても充実度を実感する2日間でした。

 

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