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日本画コース

2025年02月09日

【日本画コース】100均で揃える!自分だけの画材

こんにちは。日本画コース業務担当の岸本祥太です。
1月に開催された授業では、【日本画IV-2(剥製制作)】がありました。剥製の授業では筆や刷毛などの画材以外のものを活用して画面に表情をつけていくマチエール作りの方法が学べます。

 マチエールのことは以前のブログでも紹介したのでよろしければこちらも併せてご覧ください。

【日本画コース】岩絵具を使ったマチエール技法


よく使われるものとしては、スポンジやローラー、ラップなどがありますが、今回は100均に行ってきて、マチエール作りに使えそうなものをいくつか探してきました。なんとなく使えそうなものを手に取ってみたような感じですが、実験的な感覚で色々試していきたいと思います。

今回購入した物たち



まずはこちら、泡立てスポンジです。
水はほぼ足さず、膠だけで溶いています。絵具ごと水分をかなり吸いこむのでたっぷり目に溶いておくほうが良いような気がしました。
画面にポンポンと押していきます。スポンジなどを使う時と同じ感覚で画面に模様を施してみます。

このような感じになりました。ややエッジの効いた形、特徴的ですね。
普通のスポンジとは少し違った効果が出たように思います。

乾いた後で2色目もかけてみました。

 

続いて、引っ越しの時に活躍するラバー軍手 自分は絵皿に直接手を突っ込んでつけてしまいましたが、手の平の中心など凹んでいるところには絵の具がつきにくかったので、刷毛などでつけたほうが良かったかもしれません。

ですが、一旦気にせず、ペタペタと塗りつけていきます。手の形が残りすぎても何か面白みがないような気がしたので、ランダムにいろんな方向から画面に手形を残してみます。

両手分あるので2色異なる色で押してみました。ラバーの引っ掛かり部分がかなり細かい痕跡として残ってくれました。自分の作品であれば、ゴツゴツした木肌の表情を部分的につけたりするのに使えそうな気がしました。

 



続いて、先に結果からお見せしてみます。規則的なジグザグ模様です。
どんな道具を使ったでしょうか!?

正解はゴムのスリッパ(お風呂掃除用)でした!
自分が使用したものは、凹凸面が少なかったので絵の具が非常に流れやすく、絵の具をつけたそばから、垂れてきてしまいました。靴(スリッパ)の種類によって裏の紋様は色々異なると思いますが、今回使用したものに限って言えば規則的な形が服や布の紋様や、風景の中の人工物を描く際に使えそうな気がしました。

 

最後に、二つの素材を使って描いてみます。風呂掃除用のブラシとプラスチックのチェーンです。

まずはチェーンです。
絵皿にジャラジャラ浸して、そのまま画面で転がしてみました。
少しチェーンの形が残ったような気がしますが、かなり絵の具が流れてしまうので、マチエール素材としては少し使いづらいように感じました。

上からブラシを施してみました。こちらはかなり使いやすいです。叩いたりしてマチエールを施すことができますが、刷毛のようにして使うことが出来ることにも気付きました。
ただ、刷毛のようにして使うとここまで紹介してきた素材では紋様のようなマチエールを施していたので趣旨が少し逸れてしまったようにも感じられますが、これもまた発見ということで紹介をさせていただきます。

今回のブログはここまでです。
意外なものが活用できるので皆さんも色々試してみてください!

 



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