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建築デザインコース

2025年03月03日

【建築デザインコース】建築を学ぶと何が身につくの?

こんにちは、建築デザインコースの吉池です。
3月、4月は人生や生活の節目の季節ですね。
このブログを読んでくれている方の中には、ちょっと建築に興味を持っていて、建築を学んでみたいけど、建築を学ぶと何ができるようになるの?という疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。
今回は100%私見に基づいた、建築を学んで身についたことについて書いてみようと思います。

0→1のアイディア力
建築のデザインには正解がありません。
土地の条件や建てる目的(コンテクスト、文脈ということもあります)という外的な要因と、建築家の思うわくわくする空間づくりという内的な要因のふたつが掛け合わさり、唯一無二の建築ができます。
ひとつの正解はありませんが、どれだけ深く考えたかということは建築をみるとわかります。
建築の設計を勉強すると、外的内的な条件を整理して、自分にしか作れないものをかたちにするクリエイティビティが身につきます。

プレゼンテーション能力
私が学生の頃、「図面は手紙だと思って描くように」と教えられました。この言葉には、図面には描き方にルールはあるが、建築をどう構成したいか、伝えることが最も大切だという意味が込められています。
建築を他者に伝える表現の方法には図面だけではなく、手描きやCGのパース、イラスト、コンセプトを端的に現した図解(=ダイアグラム)などがあります。
これらの表現を組み合わせながら、相手に合わせた話の順番、説明の仕方を考えていきます。
例えば、職人さんには専門用語、建築に詳しくないクライアントさんには例えや事例写真で説明するといったように相手の知識量にあわせたプレゼンを心がけます。
さらに論理的なタイプか、絵を見て判断するタイプかといった相手の思考回路に合わせた提案を考えます。
このように、自分の考えた建築とその魅力を余すことなく相手に伝える能力をずっと磨いていました。

手描きのプレゼンテーション



スケジューリング能力
建築の課題や、仕事を完遂するまでには多くのプロセスがあります。
周辺の地域についてのリサーチ、建物の大きさや使い方の検討、模型やスケッチを通して空間の形を創造し、図面に落とし込む。最後に、検討の経緯を知らない人に対してその建築の魅力を伝えることでやっと案が完成します。
一夜漬けでは決して完成しないこのプロセスを、検討の修正やパソコンのトラブルなども考慮に入れて計画する必要があります。
自分の作業スピード、一緒に設計をする人の作業時間も含めた時間管理能力はシビアに、(痛い目を何度も見ながら)身につきます。

空間把握能力
私は高校生のころ、地図が読めず建築を学び始めたときには図面から立体を創造することに難しさを感じていました。
大学に入ってから図面を描き、模型をつくり、それを覗き込み、また実際に既にある数々の名建築をみて、その図面を読み込むことで、二次元と三次元を頭の中で行き来して空間を理解することができるようになりました。
この能力がつくと、ただの間取りだけではない形や広がりといった楽しい空間を想像することができるようになります。

模型を何パターンも作って検討



建築を学ぶということは答えがない中で、長い時間をかけて粘り強く自分にとっての最適なデザインを探し抜くというハードな経験です。しかし、その努力の先には上記に挙げたような能力を身につけることができる、と私は考えています。

 



 

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