PHOTO

PHOTO

写真コース

2025年03月27日

【写真コース】2024年度 卒業制作展レポート

皆さんこんにちは。通信写真コース業務担当の片岡俊です。

3月中旬となり京都は少しずつ暖かさが戻ってきています。季節の移り変わりとともに2024年度卒業生たちによる卒業・修了制作展が2025年3月9日(日)〜16日(日)まで、瓜生山キャンパスで開催されました。

展示スタートの前日である8日に搬入作業、その前日7日に専任講師と私で搬入前の事前準備を行いました。

展示空間の作品設置基準として140cmの高さに水糸を引きます。普段は別々で行動をすることも多い我々ですが、毎年この日だけは3人での作業となり、かける時間はささやかですがこの1年間を終える少し前の特別な作業であると感じます。

作品をかける前の壁面



水糸を引く講師



展示幅をマーキング



翌日となり、いよいよ展示搬入作業。展示作業の注意事項や作家でもある講師からは実体験にも基づいたアドバイスを行います。卒業生には展示経験が全くない学生もいますので、緊張感もありながら作業へと移ります。

全体へのレクチャー



用意した展示プラン



講師に相談しながら進みます



お互いをサポートしながら作業



学生にとって卒業制作の授業は自身に向き合う最も深く濃い一年だったと思います。悩んだことや迷ったことも、夜遅くまで作業を続けた方も多いと思います。卒業が決まりこの日迎えた搬入作業は苦楽をともにした学友たちとの特別な時間でもあったのではないでしょうか。京都、東京(外苑)それぞれの場所で授業を受けていた学生が初めて顔を合わせる場にもなります。

展示作業を終えて



搬入を終えた学生たちを見送り、講師たちでライトの調整や映像再生をする学生の機材を確認。翌日からの展示が無事にスタートできるように準備を行いました。

写真というメディアを使った作品は展示、本、映像などアウトプットの形で多くのものを見せてくれます。卒業生の作品を一挙に見ることは、在学生やこれから入学を考えている方にとっても多くの学びを与える場となると思っています。











60名以上による作品展



以上で卒業展のレポートを終了します。

今回の卒業展を拝見して思いましたが、作家は一つの作品を作り上げるため本当に多くの試行錯誤を行います。学生一人ずつの作品の変化の軌跡を見れたことは講師にとっても、本当に多くの学びを得たと思っています。恐らくシャッターを押したその時に<写真>はこの世の中に生まれています。しかし、その写真を世の中に提示することととなった時に「この写真は何なのか?」という、まずはあなた自身が向き合うことになる問いが生まれます。

その問いを考える機会は作品制作を続ける上で「ここまで」というキリのないものです。そのキリのない制作の日々の中で今回のような発表の場が訪れる。そして、いつまでも「?」を保ち続けることによって、また新たな作品制作が始まることと思います。2024年度の卒業生の皆さまにとって、今回の展示や制作が、新たな作品へのきっかけになったでしょうか。これからも数えきれない「?」を見つけては、新たな作品を作り始めることがあればとても嬉しく思います。ご卒業おめでとうございます。

2024年度卒業・修了制作展は過年度卒制同様にWebサイトでアーカイブをご覧いただけます。



 

この記事をシェアする