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2025年09月04日
【染織コース】卒業制作 前半の作品発表が行われました
皆さんこんにちは。染織コースの久田多恵です。8月23日、24日に卒業制作のスクーリングが行われました。卒業制作は土日の授業が年間6回あり、今回は3回目です。前半に制作した作品を発表する回です。

授業が4月に始まって6月に開講される2回目をはさみ今回がもう作品発表なので、とても慌ただしい日程です。しかし一年を前半と後半に分けて3回目に成果発表をすることはとても重要なことです。前半はいろいろなアイデアをともかく形にしてみる。うまくいくかいかないかは別として思い切って試してみる期間なのです。受講生は持ってきた作品を教室に展示します。

こちらは吊り下げる作品です。天井の梁を利用しています。脚立を使う作業は緊張しますね。怪我がないよう十分注意しながら数人で協力して行います。

こちらはいろいろな素材で織った布を壁にピンで展示しているところです。ピンで一か所をとめることで布にドレープができて立体的になり、素材感がよくわかります。高さや布の間隔がイメージ通りになるよう前回の授業から計画されていました。左側にあるピンク色の作品はすでに展示が終わっています。一か所をとめる作品はすぐに展示が終わります。終わった人は他の人の展示を手伝います。

こちらは帯を展示しているところです。撞木(しゅもく)という台を持参されました。床に直接作品がつかないように敷く布も必要です。しゅもくというとシュモクザメを思い浮かべる人もいると思います。もともとは鐘を打つためのT字型の道具のことで、形が似ているので帯をかける台を撞木と呼ぶようになりました。

こちらも複数の布を壁にピンでとめています。一部をワイヤーで吊って前に出てくるように工夫しています。オーロラがモチーフなのでゆったりとしたカーブをつくって動きを出しています。布の透明感や軽やかさが思っていたように出たでしょうか。

全員の展示が終わると一人ずつ作品の制作意図や工夫した点などを発表します。何を考えて作ったか、モチーフや主題は何か、素材や技法も簡潔に説明します。発表に続き教員がコメントします。いくつか作品を見てみましょう。上は帳(とばり)としての布です。ラミーという麻を使っていて透けるような涼しげな布です。

テーブルに置いた布は紅茶で染めた絹糸を織ったものです。紅茶をはじめ身近な植物で絹布を染める課題が一年次のテキスト科目(自宅で取り組む課題)にあります。紅茶で染めた色はちょうどミルクティのようです。紅茶を飲むゆったりとした時間、ほっとするひとときを作品に込めました。カップやポットを使った展示も素敵です。テーブルは教室にある長い机です。長い作品の展示にちょうどいいですね。ブルーの布も色がぴったりでした。

こちらは衣服の形状です。上着は紙糸が出ていてふさふさしています。捨て耳と呼ばれる素材を織っています。布を工場で生産する際に耳の部分は切り捨てられます。これをよこ糸として利用しています。スカートはフェルトです。フェルトと捨て耳をどう組み合わせてくか、後半への課題が見えてきました。

作品発表が終わると、後半に向けての準備に入ります。作品を客観的に見て、考えたことが形になっているかを確認します。さらに制作意図に近づけるためには何が必要で何が必要でないかを判断します。中間発表は後半の制作に向けての大切なステップです。今年度も最終の卒業制作に向けての取り組みが始まっています。成果については機会がありましたらご紹介したいと思っています。
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発表の様子
授業が4月に始まって6月に開講される2回目をはさみ今回がもう作品発表なので、とても慌ただしい日程です。しかし一年を前半と後半に分けて3回目に成果発表をすることはとても重要なことです。前半はいろいろなアイデアをともかく形にしてみる。うまくいくかいかないかは別として思い切って試してみる期間なのです。受講生は持ってきた作品を教室に展示します。

吊り下げる作品の展示
こちらは吊り下げる作品です。天井の梁を利用しています。脚立を使う作業は緊張しますね。怪我がないよう十分注意しながら数人で協力して行います。

壁面にピンでとめる作品の展示
こちらはいろいろな素材で織った布を壁にピンで展示しているところです。ピンで一か所をとめることで布にドレープができて立体的になり、素材感がよくわかります。高さや布の間隔がイメージ通りになるよう前回の授業から計画されていました。左側にあるピンク色の作品はすでに展示が終わっています。一か所をとめる作品はすぐに展示が終わります。終わった人は他の人の展示を手伝います。

床に置く作品の展示
こちらは帯を展示しているところです。撞木(しゅもく)という台を持参されました。床に直接作品がつかないように敷く布も必要です。しゅもくというとシュモクザメを思い浮かべる人もいると思います。もともとは鐘を打つためのT字型の道具のことで、形が似ているので帯をかける台を撞木と呼ぶようになりました。

壁にピンで止める作品の展示2
こちらも複数の布を壁にピンでとめています。一部をワイヤーで吊って前に出てくるように工夫しています。オーロラがモチーフなのでゆったりとしたカーブをつくって動きを出しています。布の透明感や軽やかさが思っていたように出たでしょうか。

吊り下げる作品
全員の展示が終わると一人ずつ作品の制作意図や工夫した点などを発表します。何を考えて作ったか、モチーフや主題は何か、素材や技法も簡潔に説明します。発表に続き教員がコメントします。いくつか作品を見てみましょう。上は帳(とばり)としての布です。ラミーという麻を使っていて透けるような涼しげな布です。

テーブルを使った作品
テーブルに置いた布は紅茶で染めた絹糸を織ったものです。紅茶をはじめ身近な植物で絹布を染める課題が一年次のテキスト科目(自宅で取り組む課題)にあります。紅茶で染めた色はちょうどミルクティのようです。紅茶を飲むゆったりとした時間、ほっとするひとときを作品に込めました。カップやポットを使った展示も素敵です。テーブルは教室にある長い机です。長い作品の展示にちょうどいいですね。ブルーの布も色がぴったりでした。

衣服の形状の作品
こちらは衣服の形状です。上着は紙糸が出ていてふさふさしています。捨て耳と呼ばれる素材を織っています。布を工場で生産する際に耳の部分は切り捨てられます。これをよこ糸として利用しています。スカートはフェルトです。フェルトと捨て耳をどう組み合わせてくか、後半への課題が見えてきました。

教員による指導の様子
作品発表が終わると、後半に向けての準備に入ります。作品を客観的に見て、考えたことが形になっているかを確認します。さらに制作意図に近づけるためには何が必要で何が必要でないかを判断します。中間発表は後半の制作に向けての大切なステップです。今年度も最終の卒業制作に向けての取り組みが始まっています。成果については機会がありましたらご紹介したいと思っています。
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