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2025年11月28日
【写真コース】NewYork 美術館散歩
こんにちは、写真コースの藤岡です。今日は、10月にニューヨークを訪れた際の、メトロポリタン美術館の訪問レポートをお届けします。
今回の入場料は30ドル(約5000円)でした。これは個人的に驚きでした。というのも、13年ほど前に訪れた際は「ドネーション制(推奨寄付金制)」だった記憶があるからです。時代の変化を感じさせられます。また、館内案内のマップに関しても変化が見られました。以前は英語、日本語、中国語、イタリア語、フランス語など多様な言語に対応していたはずですが、現在は日本語の案内がなくなっていました。館内は増築が進み、新たな展示室が増設されており、その規模は年々拡大しています。
今回のメトロポリタン美術館における最大の目的は、特別企画展「Man Ray: When Objects Dream(マン・レイ:モノが夢を見るとき)」でした。この展示は、マン・レイ(Man Ray)が1921年に生み出した、カメラを使用しない写真技法「レイヨグラフ(Rayograph)」に焦点を当てた、初の大規模回顧展です。レイヨグラフとは、印画紙の上に直接物体を置き、光を当てて現像する技法です。単なる物体の単純なシルエットに留まらず、光の歪みや屈折を利用することで、抽象的かつ神秘的なイメージを創出するのが特徴です。代表的なモチーフや実験的な手法を通じて、写真家、画家、オブジェ作家といったマン・レイの多岐にわたる活動を深く概観することができました。特に印象的だったのは、35mmフィルムをモチーフとしてレイヨグラフにした作品です。この斬新な発想と表現には、個人的に強く惹かれました。






展覧会情報:メトロポリタン美術館(The Met Fifth Avenue)
Man Ray: When Objects Dream
2025年9月14日(日)〜2026年2月1日(日)
メトロポリタン美術館に続き、MoMA(ニューヨーク近代美術館)で開催されているルース・アサワ(Ruth Asawa)の大回顧展「Ruth Asawa: A Retrospective」も、言葉にできないほど素晴らしい体験でした。
ルース・アサワは、日系アメリカ人の彫刻家です。彼女は多感な若き時代を、第二次世界大戦中にカリフォルニア州の日系人収容所で過ごすという経験をしています。この展示は、彼女の約60年にわたる芸術キャリアを網羅しており、ワイヤーを編み込んで制作された「ループ/結び目」構造の浮遊感あふれる彫刻を中心に、約300点もの作品が展示されていました。しずくや植物を思わせるような官能的な形状をワイヤーで表現し、まるで三次元の線が編み込まれているかのように見えます。特に浮遊感のある造形が特徴的です。
これほど多くのワイヤー彫刻が一堂に会する様子は圧巻で、その作品の数の多さにただただ驚かされました。また、光と影を生かした展示空間も作品の魅力を最大限に引き出していて素晴らしかったです。

展覧会情報:
ニューヨーク近代美術館 (MoMA)
Ruth Asawa: A Retrospective (ルース・アサワ:回顧展)
2025年10月19日(日)〜2026年2月7日(土)
また、今回アートの中心地であるチェルシー地区にて、自身の作品を展示する機会にも恵まれました。
『AWAI』というタイトルでドローイング、油絵、写真とそれぞれのメディアでMarina Berio、平松麻、藤岡亜弥の3人展です。ギャラリートークは、この展覧会のタイトルである、「あわい(AWAI)」という、なかなか英語に訳しにくい日本語の概念を説明するところから始まりました。「間(あいだ)」や「はざま」といった、境界にある曖昧な時間や空間の美意識をテーマにした試みでした。
オープニングレセプションは、ちょうどハロウィンの時期と重なったこともあり、非常にユニークな人たちが続々と訪れ、大いに盛り上がりました。アートに熱意を持つ多様な人々が集まる、さすがニューヨークと実感させられる一夜となりました。
展覧会情報
SEIZAN GALLERY
525 W 26TH ST, GROUND FLOOR
NEW YORK, NY 10001
AWAI
MARINA BERIO, AYA FUJIOKA, ASA HIRAMATSU
October 23 – December 20, 2025



まだまだありますが、今回はとりあえずこの辺で!
⭐️おまけ1:
最後にニューヨークで食べたものの一つを紹介。
庶民的なダイナーでアボガドトーストとコーヒー
〆て$21(3500円)!!!
玉ねぎの散らし方がたまらなくアメリカン!
円安の恐ろしさを感じる日々でした。

⭐️おまけ2:ハロウィンに対する情熱が半端ない!!!



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今回の入場料は30ドル(約5000円)でした。これは個人的に驚きでした。というのも、13年ほど前に訪れた際は「ドネーション制(推奨寄付金制)」だった記憶があるからです。時代の変化を感じさせられます。また、館内案内のマップに関しても変化が見られました。以前は英語、日本語、中国語、イタリア語、フランス語など多様な言語に対応していたはずですが、現在は日本語の案内がなくなっていました。館内は増築が進み、新たな展示室が増設されており、その規模は年々拡大しています。
今回のメトロポリタン美術館における最大の目的は、特別企画展「Man Ray: When Objects Dream(マン・レイ:モノが夢を見るとき)」でした。この展示は、マン・レイ(Man Ray)が1921年に生み出した、カメラを使用しない写真技法「レイヨグラフ(Rayograph)」に焦点を当てた、初の大規模回顧展です。レイヨグラフとは、印画紙の上に直接物体を置き、光を当てて現像する技法です。単なる物体の単純なシルエットに留まらず、光の歪みや屈折を利用することで、抽象的かつ神秘的なイメージを創出するのが特徴です。代表的なモチーフや実験的な手法を通じて、写真家、画家、オブジェ作家といったマン・レイの多岐にわたる活動を深く概観することができました。特に印象的だったのは、35mmフィルムをモチーフとしてレイヨグラフにした作品です。この斬新な発想と表現には、個人的に強く惹かれました。






展覧会情報:メトロポリタン美術館(The Met Fifth Avenue)Man Ray: When Objects Dream
2025年9月14日(日)〜2026年2月1日(日)
メトロポリタン美術館に続き、MoMA(ニューヨーク近代美術館)で開催されているルース・アサワ(Ruth Asawa)の大回顧展「Ruth Asawa: A Retrospective」も、言葉にできないほど素晴らしい体験でした。
ルース・アサワは、日系アメリカ人の彫刻家です。彼女は多感な若き時代を、第二次世界大戦中にカリフォルニア州の日系人収容所で過ごすという経験をしています。この展示は、彼女の約60年にわたる芸術キャリアを網羅しており、ワイヤーを編み込んで制作された「ループ/結び目」構造の浮遊感あふれる彫刻を中心に、約300点もの作品が展示されていました。しずくや植物を思わせるような官能的な形状をワイヤーで表現し、まるで三次元の線が編み込まれているかのように見えます。特に浮遊感のある造形が特徴的です。
これほど多くのワイヤー彫刻が一堂に会する様子は圧巻で、その作品の数の多さにただただ驚かされました。また、光と影を生かした展示空間も作品の魅力を最大限に引き出していて素晴らしかったです。

展覧会情報:ニューヨーク近代美術館 (MoMA)
Ruth Asawa: A Retrospective (ルース・アサワ:回顧展)
2025年10月19日(日)〜2026年2月7日(土)
また、今回アートの中心地であるチェルシー地区にて、自身の作品を展示する機会にも恵まれました。
『AWAI』というタイトルでドローイング、油絵、写真とそれぞれのメディアでMarina Berio、平松麻、藤岡亜弥の3人展です。ギャラリートークは、この展覧会のタイトルである、「あわい(AWAI)」という、なかなか英語に訳しにくい日本語の概念を説明するところから始まりました。「間(あいだ)」や「はざま」といった、境界にある曖昧な時間や空間の美意識をテーマにした試みでした。
オープニングレセプションは、ちょうどハロウィンの時期と重なったこともあり、非常にユニークな人たちが続々と訪れ、大いに盛り上がりました。アートに熱意を持つ多様な人々が集まる、さすがニューヨークと実感させられる一夜となりました。
展覧会情報
SEIZAN GALLERY
525 W 26TH ST, GROUND FLOOR
NEW YORK, NY 10001
AWAI
MARINA BERIO, AYA FUJIOKA, ASA HIRAMATSU
October 23 – December 20, 2025



まだまだありますが、今回はとりあえずこの辺で!⭐️おまけ1:
最後にニューヨークで食べたものの一つを紹介。
庶民的なダイナーでアボガドトーストとコーヒー
〆て$21(3500円)!!!
玉ねぎの散らし方がたまらなくアメリカン!
円安の恐ろしさを感じる日々でした。

⭐️おまけ2:ハロウィンに対する情熱が半端ない!!!



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