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2025年12月08日
【洋画コース】抽象絵画を見る・描くためのヒント
先日、通信洋画コースでは「抽象」のスクーリング授業を行いました。その際、多くの方から「抽象画は難しい」「想像できない」といった声が寄せられました。そこで今回は、抽象絵画を見る・描くためのヒントをご紹介したいと思います。
まずは、存在について考えてみましょう。わたしたちは日常の中で、身のまわりにあるモノの「存在」をほとんど意識していません。しかし、優れた芸術作品は、普段見えなくなっている存在そのものをそっと開いてくれます。
たとえば、日常的に使っているハンマーは釘を打つ道具として手に馴染んでいるため、その形や構造をあえて意識することはありません。ところが、それが壊れて使えなくなった瞬間、わたしたちは改めてその形や素材に目を向け、「ハンマーとはこんな形をしていたのか」とまるで初めて見るもののように感じるでしょう。
このように、モノが壊れた瞬間にモノそのものの姿が立ち現れ、わたしたちはその「存在」に近づくことができるのです。
美術史においても、アバンギャルドやフォルマリズムといった芸術家たちは既存の常識を刷新し、見慣れない作品を生み出すことで世界への新しい視点を切り開いてきました。抽象絵画もその流れの中で誕生しています。
抽象絵画は、専門教育を受けなければ触れる機会の多くない分野です。京都芸術大学通信課程・洋画コースでは、画材の扱い方から基本的な技法まで、丁寧に学べる授業を用意しています。ぜひ一緒に抽象絵画の世界へ挑戦してみましょう。

2025年「中屋敷智生×光島貴之〈みるものたち〉」(BUG 株式会社リクルートホールディングス / 東京)撮影:片山達貴

2024年、個展「内と肉」(YIRI ARTS / 台北, 台湾)撮影:YIRI ARTS

2025年「ライフライン」(茨木市福祉文化会館 / 大阪)撮影:稲垣元則

4. 2024年「ART OSAKA 2024 KOKI ARTS」(クリエイティブセンター大阪 大阪)撮影:Taiya Yuico
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