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2025年12月10日
【空間演出デザインコース】TW科目「ローカルデザイン」
空間演出デザインコース(空デ)研究室の籔下です。
今回はTW科目「ローカルデザイン」についてご紹介します。
空間演出デザインコースのコース専門科目は以下の3つに分類されます。
1)スクーリング科目(S科目)
キャンパスへ登校して教室での対面授業、またはzoomを利用したオンライン授業に参加して単位を修得します。
2)テキスト作品科目(TW科目)
自宅学習で作品を制作して単位を修得します。
3)テキストレポート科目(TR科目)
自宅学習でレポートを執筆し、試験を受けて単位を修得します。
「ローカルデザイン」とは、2)にあたる、自宅学習で作品を制作するTW科目のひとつです。
「ローカルデザイン」という言葉に馴染みは無いかと思いますが、フィールドワークを通して、身近な生活空間の調査、分析をおこない、「わたしのまち」ならではの「おみやげ」を考える課題です。
おみやげを漢字で書くと「お土産」ですから、この課題では土から産まれた農産物をその対象として扱います。
自身にゆかりのある町をフィールドワークして、その土地ならではの一品を発掘し、そこで得たインスピレーションをもとに「おみやげ」というメディアを使って他者へその魅力を伝えることに挑戦します。
それではその制作プロセスを簡単にご説明しましょう。
事前調査とフィールドワーク
デザインをおこなうにあたり、対象の「調査」は最も重要なプロセスのひとつですね。
空間演出デザインコースでもこの「調査」を重要視したカリキュラムとなっています。
まずはその「まち」を文献やインターネットで事前調査をおこなったうえで、実際にフィールドワークします。
ここで大切なのは、【自分の目】で発見した情報や感じた印象です。
既存の「おみやげ」や特産品に加え、デザイン対象となる農産品の候補もしっかりと調査します。
また特徴的な風景など使えるかもしれない情報はスケッチや写真で記録しておき、地理情報、歴史情報、主な産業、農産物、特産物、観光ポイント、新発見要素などを図版を交えて項目別に整理します。


大阪府高槻市の調査事例です。
このように【自分の目】で発見した詳細な調査が、次項以降のデザインの説得力へとつながるわけですね。
ブランディングコンセプト策定とデザイン企画
この「ローカルデザイン」という課題では、地域ブランディングの視点が重要です。
選んだ農産品の特徴に加え、その市場調査、地域の歴史や魅力を踏まえて様々な分析をおこない、開発する「おみやげ」の世界観を明らかにするとともに、類似商品や競合商品との差別化を意識したうえで、消費者に訴えかけるブランディングコンセプトを定めます。
そのブランディングコンセプトに基づいて、具体的な「おみやげ」のデザイン方針とデザイン企画を考えるわけですが、もちろんその農産物や地域ならではのポイントが軸となります。
どんな形状で、どんなグラフィックや情報を使用し、どのように使われるのか、イメージを膨らませて、ブランドのロゴデザインやパッケージデザインを構想していきます。
その際には、選んだ農産物や地域のテイストを生かした斬新でありながら、実現可能性も見据えたアイデアが必要になります。
デザイン方針、商品名称、パッケージの三面図のように立体が把握できる着彩された図面のようなデザイン案はもちろん、企画書をまとめる上で必要なキャッチコピーやイラスト、図式などの表現も必要となります。



小豆島の醤トマトのパッケージを、コンセプト→デザイン方針を基にデザインした事例です。
デザイン展開案、プロモーション企画の考案
ロゴやパッケージが構想、設計できたら、そのデザインをベースとして考えられるデザイン展開案やプロモーション企画の提案です。
店頭にパッケージが積み上げられた際のデザインやまとまって梱包される箱のデザイン、もしくは簡易な売り場のデザインや商品のリーフレットや紹介カードなど様々なグッズの考案ができますね。
またポスターのデザインやテレビ、WEB広告、体験ツアーやワークショップ等、様々なプロモーションも考えられそうです。


このように商品が消費者の手に届くまでをイメージし、プロモーション企画を含んだデザイン提案が、空間演出デザインコースでは求められます。
観察力・洞察力を高めて発見する力を身に付ける「Field Program」という科目群に分類される、このTW科目「ローカルデザイン」がどのような科目なのか、なんとなくご理解いただけましたでしょうか?
このように空間演出デザインコースでは、デザインの発想から企画立案、制作、提案までの一連の流れを自ら組み立てることで、ものづくりの制作プロセスについても実践的に学ぶことができます。
空間演出デザインコースへの入学を検討されている皆さんと、次年度以降にお会いできることを楽しみしています!
空間演出デザインコース| 学科・コース紹介

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