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2018年06月15日
【写真コース】スクーリング紹介「Ⅰ-3(写真原理/ピンホール)」
みなさんこんにちは。通信写真コースです。
今回は、京都で行われた「写真I-3(写真原理/ピンホール)」スクーリングについてご紹介します。
ピンホールと言うと耳慣れない響きかもしれませんが、木漏れ日の無数の丸い光が地面に映っているピンホール現象を目にしたことがある方は多いのではないでしょうか。葉と葉の隙間は丸くないのに丸い光が落ちるのは、実は木漏れ日が太陽の像だからです。この、小さな穴を光が通過することによって像が結ばれるピンホール現象こそが、私たちが普段使っているカメラの原理なのです。この授業では、写真機の起源でもあるカメラオブスクラやピンホールカメラの作成・撮影を通じて、「写真がなぜ写るのか」という光と映像の原理を体感的に理解していきます。

カメラの前面に開いた小さな穴を光が通り抜け、結像した光が反転される構造を学びます。

次に、教室そのものをカメラオブスクラにして、先程の図解にあったようなピンホール現象の仕組みを体感します。窓ガラスを段ボールで遮光して中央に穴を空け、部屋の電気を消したらそこはカメラの中…!

窓の外では黄色い傘を持った先生がスタンバイしています。スクリーンとなるトレーシングペーパーに像が映ると、思わず歓声が上がりました。天地が逆さまに倒立しています。

さらに穴にレンズを取り付けると、像がより鮮明なものとなります。例えるなら、鑑賞者は人間の目の中にいるような状態でもあって、その内側に立って像を見ていることに不思議な感慨を覚えます。

カメラオブスクラの実験を終えると、個人作業へ。各自持参してきたデジタルカメラのボディキャップに穴を空け、デジタルピンホールカメラを作ります。アルミ板に針や押しピンで0.1ミリ単位の穴を穿ちます。

完成したら、いざ撮影実習へ!一日目は瓜生山キャンパス、二日目は岡崎公園や平安神宮まで足を伸ばす学生さんも。一体どんな写真が撮れるのでしょうか。

向こうでカメラを構える学生さんがいらしたので、手を振ってみました。

30秒間シャッターを開けていた為、振り続けていた両腕が消えてしまいました。

撮影が終わると、講評の時間です。ピンホールカメラで撮影することにより輪郭のエッジが失われ、色彩が抽象化されることで新しい見え方が生まれます。

こちらはピンホールの穴をふたつ開けたことによって、ひとつの画面に二つのイメージが重なり合っています。
今回のスクーリングを担当された徳永先生が「写真という概念にとらわれることは可能性を縛ることにも繋がる。その認識をいかに外していくかが魅力にもなるので、このピンホールがそのきっかけとなればいい」と仰っていた言葉が、受講者のみなさんに印象深く響いていたようです。カメラというもうひとつの視覚の持つ性質や可能性、さらに私たちが目の前の世界を普段どうやって認識しているのかという理解にまで立ち返ることができ、新たな発見や気づきの多い二日間になったのではないでしょうか。
写真コース|学科・コース紹介
今回は、京都で行われた「写真I-3(写真原理/ピンホール)」スクーリングについてご紹介します。
ピンホールと言うと耳慣れない響きかもしれませんが、木漏れ日の無数の丸い光が地面に映っているピンホール現象を目にしたことがある方は多いのではないでしょうか。葉と葉の隙間は丸くないのに丸い光が落ちるのは、実は木漏れ日が太陽の像だからです。この、小さな穴を光が通過することによって像が結ばれるピンホール現象こそが、私たちが普段使っているカメラの原理なのです。この授業では、写真機の起源でもあるカメラオブスクラやピンホールカメラの作成・撮影を通じて、「写真がなぜ写るのか」という光と映像の原理を体感的に理解していきます。

カメラの前面に開いた小さな穴を光が通り抜け、結像した光が反転される構造を学びます。

次に、教室そのものをカメラオブスクラにして、先程の図解にあったようなピンホール現象の仕組みを体感します。窓ガラスを段ボールで遮光して中央に穴を空け、部屋の電気を消したらそこはカメラの中…!

窓の外では黄色い傘を持った先生がスタンバイしています。スクリーンとなるトレーシングペーパーに像が映ると、思わず歓声が上がりました。天地が逆さまに倒立しています。

さらに穴にレンズを取り付けると、像がより鮮明なものとなります。例えるなら、鑑賞者は人間の目の中にいるような状態でもあって、その内側に立って像を見ていることに不思議な感慨を覚えます。

カメラオブスクラの実験を終えると、個人作業へ。各自持参してきたデジタルカメラのボディキャップに穴を空け、デジタルピンホールカメラを作ります。アルミ板に針や押しピンで0.1ミリ単位の穴を穿ちます。

完成したら、いざ撮影実習へ!一日目は瓜生山キャンパス、二日目は岡崎公園や平安神宮まで足を伸ばす学生さんも。一体どんな写真が撮れるのでしょうか。

向こうでカメラを構える学生さんがいらしたので、手を振ってみました。

30秒間シャッターを開けていた為、振り続けていた両腕が消えてしまいました。

撮影が終わると、講評の時間です。ピンホールカメラで撮影することにより輪郭のエッジが失われ、色彩が抽象化されることで新しい見え方が生まれます。

こちらはピンホールの穴をふたつ開けたことによって、ひとつの画面に二つのイメージが重なり合っています。
今回のスクーリングを担当された徳永先生が「写真という概念にとらわれることは可能性を縛ることにも繋がる。その認識をいかに外していくかが魅力にもなるので、このピンホールがそのきっかけとなればいい」と仰っていた言葉が、受講者のみなさんに印象深く響いていたようです。カメラというもうひとつの視覚の持つ性質や可能性、さらに私たちが目の前の世界を普段どうやって認識しているのかという理解にまで立ち返ることができ、新たな発見や気づきの多い二日間になったのではないでしょうか。
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