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グラフィックデザインコース

2018年07月24日

【情報デザインコース】正しく美しい文字組みを学ぼう

こんにちは。毎週暑い日が続きますね。そんな中、東京外苑キャンパスで7/14-15に行われた「タイポグラフィ1」の授業の紹介を致します。さらに今回は、スクーリング1日目の放課後に開催された「モリサワフォントセミナー」の様子も一緒にお伝えしたいと思います。

この授業では欧文書体の歴史をまず知り、文字の特性や個性を理解した上で、美しく配置させる感覚と目を身につけます。絵や写真などの余計なものは排除して、文字だけで表現する世界です。







まず初日は、授業で扱う欧文書体の歴史や成り立ちの話からスタート。

文字が生み出されて来た流れには、歴史が大きく関わっています。14世紀以降、時代が進むにつれ印刷技術も発達し、そのおかげで多くの書体が生まれました。本の印刷が多かった時代から、徐々にポスターや広告が増え、それに伴い書体も華やかなものが増えて行ったそうです。

そうした媒体によってふさわしい書体がつくられ、それぞれの文字の個性が反映されているわけです。



その後は課題の9つの書体の中から一つを選択し「書体見本帳の表紙」を作成する実技に入って行きます。先生と相談もしながら、文字同士の間隔の調整や、画面上の配置も全て手作業で行います。





何度もコピーと印刷を繰り返し、配置を確認します。





そして最終的に出来上がったものを壁に貼りだして講評です。

同じ書体を選んだ中でも、捉え方の違いで作品に個性がでていてとても面白いと思いました。

なぜこのような手作業の課題をするのかと言うと、「原寸大でものを作る」と言うのが実はとても大事なことだからです。

PCで作業をする際、ほぼ縮小した状態で見ているとこが多いですが、出力した時にイメージしていたものと少なからずギャップがあったりします。そこで、紙面全体でのホワイトスペース(余白)であったり、文字の丁度いい大きさであったり、原寸大の状態での微調整に慣れておくべきだと思っています。この感覚は実際のPCでの作業にも必ず有効になってくるはずです。

 

続いて1日目の放課後に行われた、株式会社モリサワさんによる「モリサワフォントセミナー」の様子です。



株式会社モリサワは、日本語フォントの分野でトップのシェアを誇る会社ですが、このセミナーではフォントの「感性をONにする」というテーマのもと、実際にモリサワの製品を例に出しながら、作品を作る際に適切なフォントを選べるように覚えておくべき知識を紹介して頂きました。





始終わかりやすく楽しいお話で、具体的に使用するシーンをあげながらの解説もあり、参加者も多くとても良い時間だったと思いました。

今回のタイポグラフィ1の授業とモリサワのフォントセミナー、どちらにも共通して、文字を扱う際には「土台として知識があってこそ」という言葉が出ていました。書体の特徴・背景を知る事で、使用するにふさわしいシーンが見えたり、逆にシーンに合わない書体を使ってしまうというミスも避けられるわけです。

今回は2日間で大変興味深い話をたくさん聞くことができ、学生さん方の今後の学びにまた一つ良い影響があると良いなと思いました。

 

情報デザインコース 非常勤講師 山崎

情報デザインコース|学科・コース紹介

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