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空間演出デザインコース

2018年10月25日

【空間演出デザインコース】10月6日(土)〜7日(日)空間演出デザイン「エスキス」(東京)

みなさんこんにちは、空間演出デザインコースの矢野です。
夏日と台風が交互に訪れ荒れ気味の今期ですが、10月に入り台風もようやく収まり、夏がまた戻って来たような陽気の週末、空間演出デザインⅢ−1「空間構想・エスキス」のスクーリングが開催されました。担当いただくのは建築家としてご活躍の大野力先生と寳神尚史先生です。

エスキスとはフランス語で「esquisse」と記され、設計におけるスケッチや初期の検討を指す言葉です。このスクーリングでも最終的には図面と模型を用いたプレゼンテーションを完成させるのですが、そこにたどり着くためのエスキスをいかに有効的に行えるかに焦点を当てて進めていきます。


まずはみなさんが自分だけの力で作成した、事前課題のエスキスを持って来たところからスタートです。全員がテーブルに集まって、一人ずつ事前課題を発表し、先生がチェックを行います。


午後からはさらに踏み込んだ個人面談形式のエスキスチェックです。午前中の緊張も冷めやらぬ状態から引き続きの人もいれば、待ち時間にブラッシュアップした人も。


スケッチや簡単なスタディ模型を元に、さらに一歩踏み込んだ鋭い解析が入ります。プレゼンテーションに向けて空間構成の詰めや寸法の再確認等、的確なアドバイスを受けて制作に向かいます。プランニングの盲点についての指摘もありますが、自分では気づかなかった空間の面白さを教えてもらう、嬉しい指摘もありますね。


ほとんどの参加者は「ドラフティング」「モデル・メイキング」受講後の学生さん達なので、今手掛けているボリュームを仕上げる大変さが骨身にしみています。所々から「間に合わないかも!」という悲鳴も聞こえますが大丈夫!一つこなすごとに図面も模型も速く綺麗に作れるようになっているはずです。頑張って!



二日目に入って、模型に取り掛かる方が大半。昨日は居残りで頑張って図面を仕上げた方も。
先生方もSAさんも個別に回って、最後まで丁寧なチェックが入ります。
お昼休みの後はラストスパート!時間の許す限り妥協は許さない心構えです。


いよいよ合評開始。6名ごとのグループになって、一人ずつ発表を行い、大野先生と寶神先生が交互に講評を行います。

6名の発表が入れ替わる少しの時間を利用して、寳神先生が小話をしてくださり、
「最近の空間表現の動向として、屋根の振る舞い方をどうするかというものがある」、「空間とプロジェクションマッピングの関係について、お台場のデジタルアートミュージアムは必見!」など、学生の皆さんの作品と呼応したお話で好評でした。


合評の最後にはサプライズとして、大野賞・寶神賞が一人ずつ発表され、受賞者には大野先生の作品集がプレゼントされました。C谷さん、O原さんおめでとうございます!

スクーリングの最後には大野先生より、
「空間体験の面白さを例えるとトンネルと洞窟のようなものと考えると良いかもしれません。100メートル歩くにも、トンネルはずっと同じ断面形状で、洞窟は起伏があって、高さや幅が変化する面白さがあります。自身の空間設計にもそのような視点を持ってもらえるとうれしいです。」といったコメントをいただきました。
また、「今回は初めての設計課題で、天井高さや廊下の幅など、様々な寸法を自分で決めましたが、そのスケールが実際にどのぐらいなのかを自分自身でしっかり確認して寸法感覚を身につけるようにしてください」と締めくくられました。

今まで何気なく過ごしている空間でも、一度自分で携わった寸法体系を意識することで、あの寸法が適切だったのかを意識しながら過ごすことができます。日々の生活の中でも空間のエスキスを行っていけるようにという、大野先生からのメッセージ、しっかり吸収してこれからの課題に活かしてください。
みなさま、2日間おつかれさまでした。

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