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空間演出デザインコース

2022年11月07日

【空間演出デザインコース】空間構想とエスキス ~建築空間と人や物との関係性を検証する~

みなさんこんにちは。空間デザイン研究室の桐畑です。
朝夕もめっきり冷え込んで、京都の木々も色づいてきました。季節の移り変わりで体調を崩しやすい時期、身体をいたわって学習を進めていきましょう。



さて、今回は瓜生山キャンパスで行われた空間演出デザインIII-1( 空間構想・エスキス) の授業レポートをお届けします。「エスキス(設計案)」という言葉は、きっと皆さんコースに入学するまでは耳にすることもなかったはず。授業が進むなかでようやく馴染んできたと思います。そんなエスキスを今回は、図面と模型へとカタチにしていきます。担当教員は、田所先生、家成先生。
授業では事前課題として仕上げたエスキスをベースにして、椅子を展示する空間を制作。2 日間で、図面を描き、模型制作まで 行うというハードなスケジュールです。
ギャラリーに展示する椅子は 3 つ、受講生それぞれが自由に選んできたものです。ただ、そのセレクトは、デザインやプロダクトの有名無名を問わずその制作背景や作家の意図などを精査してのもの。一見、バラバラに見えるピックアップでも、その意図を聞いてみると「なるほど」と思う構成です。そんなストーリーが伝わる空間を構成していきます。





まずは、エスキスの考察から。どのような建築物もまずは一本の線から始まります。造形的な魅力だけでなく空間の使われ方や、来館者の動線など、 空間と人との関係性を論理的に考慮します。その下書きともいえるエスキスでは、繰り返し考えることが大切。用紙が真っ黒になるくらいにどんどん描き足すことで、ひとつの案から数珠つなぎにアイデアが生まれてきます。それらをさらにブラッシュアップしていく工程は、 空間設計の醍醐味。まとまればスタディ模型も製作して立体的な考察に入っていきます。





これまで平面的に考えていた空間も、立体にすることで印象が様変わりします。選んだ椅子をどのように展示して、どのように鑑賞してもらいたいのか。そのために空間の屋根のカタチや、開口部の位置、ファサードにも考慮し、エスキスで組み立てた空間表現をもとに考えを重ねていきます。
授業時間内で完成させるには、やはり事前課題での取り組みも大事です。迷ったときは、もう一度自身のエスキスでの空間コンセプトを振り返ってみましょう。工程が多い分スケジュール設計も大事です。





2 日間の授業の総まとめとなったのが、受講生による椅子のギャラリーの一同展示。個性的で魅力ある作品群はエスキスから練られた空間の賜物です。建築物の大小を問わず、各々が来館者やオーナーになった気持ちで表現できています。各自のプレゼンでは、しっかりとコンセプトも伝えられていたと思います。ひとつの空間にここまで向き合った経験は、多くの方が初めてだったのでは?紙に描いたエスキス案から実際の立体物に仕上げる工程は大変なぶん、充足感に満ちた学びであったと思います。田所先生、家成先生、ありがとうございました!

 

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