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グラフィックデザインコース

2018年11月30日

【情報デザインコース】本の魅力を引き出すイラストレーションとは

こんにちは。

今回は東京・外苑キャンパスで11/10-11に行われたスクーリング科目「コンセプトドローイング2」の授業の紹介をします。この授業では、本を一冊取り上げて表紙になるイラストを描き、タイトルや作者名の文字情報も入れた装丁デザインに取り組みます。

イラストレーターとしては憧れの仕事とも言えますが、本の魅力をどのようにして表現するのか、その本を自分自身はどのように捉えているのか、その辺を深く考察する必要があります。なかなか自由度が高く、ハイレベルな課題ではありますが、皆さん楽しんで取り組まれていました。

 







まずはじめは事前課題の発表から。自分の今まで制作したイラスト数点をまとめたものを紹介し、それを踏まえた上で今回の装丁のイラストの方向性も一緒に考えていきます。

ポートフォリオ的なものを、こうして先生にじっくり見て今後のアドバイスをもらえるという意味でもとてもいい機会ですし、今までの課題以外で自主的に描いたものも見れる事で、学生さん同士でもとてもいい刺激になっているようでした。

 





実際に描いていく作業に入る前に、本のサイズを測りフォーマットを作っておきます。

今回はカバーイラストの制作と言っていますが、最終的に実際の本に巻いて講評するので、表1、表2と背表紙も含めたサイズを測っておく必要があります。

 



 









本のサイズも測り、イメージが固まったら、あとはどんどん描いていく作業です。

絵の具や色鉛筆のアナログツールで描く方もいれば、タブレットを使ってデジタルで描く方もいて、それぞれが自分の得意な方法を見つけて選んでいらっしゃる点も、とても興味深いところです。

途中、スキャナーからはみ出す大きなサイズの絵を描いた場合の、データ上で画像を合成させるPhotoshopの解説も先生からして頂く場面もありました。これは今後の制作でも使えるので、ぜひ覚えておいていただきたいと思います。







完成したブックカバーを実物の本に巻きつけて講評です。

ここで本に巻いてみて立体感が出る事で、パソコン上で見てるだけでは分からない、モノとしての存在感を感じられるのが何より良い点だと思います。

おうみ先生は始終やさしい姿勢ながら、課題以外でもイラストで仕事をする際の営業の話や、請求書の話といった、かなり具体的なアドバイスもしてくださっていて、これから絵で仕事をしたいと考えている学生さん達の背中もやさしく押してくれていました。おつかれさまでした。

 

続いて今回は1日目の放課後に、毎回学外から特別ゲストをお迎えして行う、「特別講義」を実施していましたので、そちらの様子もレポートさせて頂きます。



今回登壇して頂いたのは、グラフィックデザイナーのスズキユタカさんです。

スズキさんは京都精華大学を卒業された後、広告制作会社を経て独立され、ロゴデザインや、美術館の展示ポスター、ファッションブランドのカタログといった紙媒体を中心にしたグラフィックワークを数多く手がけられています。

 





とてもおもしろかったのが、実際の作業していたIllustratorデータを持ってきて頂いていて、一つのロゴデザインが完成に至るまでに、どれだけのアイデアをボツにしたのかをデータを開いて見せて頂いた点でした。第一線で活躍されているデザイナーの方も、我々と同じ人間で同じように悩みながらアイデア出しをされるのかといった励まされるような気持ちにもなりました。



講義の後は、先ほど紹介して頂いたお仕事で制作した実際のものを見せて頂き、ポスターなどを手に取りながら質問も沢山の飛び交い、大変盛り上がった講義となっていました。ありがとうございました。

情報デザインコース 非常勤講師 山崎

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