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空間演出デザインコース

2018年12月26日

【空間演出デザインコース】東京懇親会にて、田村先生追悼ワークショップ「点描による写経的ドローイング」

みなさんこんにちは、空デ・講師の矢野です。早いもので12月も残すところ数日となりました。

植え込みに霜柱が立ち上がる、師走らしい朝を迎えた12月15日(土)、東京・外苑キャンパスでは、毎年恒例行事となる「東京懇親会」が開催されました。

今年は8月にご逝去された空デのパパ、こと田村蘊先生を偲んで、第一部では田村先生のライフワークであった「点描による写経的ドローイング」のワークショップ、引き続き田村蘊先生の“背中を語る会”の構成です。



外苑キャンパスの101教室を入ると、鳥取の砂岸を3輪バギーで駆け巡る、田村先生の写真がお出迎え。



まずは、共に空デを創り上げてこられた上田先生による、点描画のレクチャーが開催されます。



この日の持参物は、落ち葉や枯葉、木の実等の秋らしいモチーフ。配布されたポストカードに鉛筆等で下書きし、ひたすら「点描」で思い思いに表現します。



なんと、ベトナムで採集した菩提樹の葉を、大切にお持ちいただいた方も。金属的ななめらかな質感にいぶし銀がかった美しい葉でした。



大教室が埋め尽くされるほどの参加者が、一心に点描を行う中、田村先生の愛聴していたジャズが心地よく流れていました。






田村先生の点描画を展示したコーナー。点描で、一つの題材を何パターンも追求した作品も。繊細で一心に打たれた緻密な点描画に田村先生の魂が宿っているようです。



後半には壁に貼り出して、六名の先生方がこれぞと思った作品にチェックをしていきます。



松井先生セレクトのこの作品は、作品中の「の」に注目。

芸術を造ることが目的ではなく、芸術によって何を生み出すか、何を成し遂げるかが目的であってほしいとの田村イズムを継承しているとの評価でした。



受賞者には、田村先生が点描画に愛用されていた三菱のボールペンと、スケッチブックが副賞に手渡されました。是非ご活用していただきたいと思います。

 

 



続いては、先生の背中を語る会「パパと呼ばれた男が語らなかったパパの話」“田村蘊という芸術家の学生への言葉”という座談会の開催です。出席者は上田篤先生と松井利夫先生、そして空デの2015年度卒業生の片岡さんと2006年度卒業生の大島さんがご参加くださり、田村先生と過ごした日々、それぞれが見つめた先生の背中について語って頂きました。






休憩を挟んで、第二部からは外苑キャンパス忘年会です。こちらにも、たくさんの空デメンバーが駆けつけてくれました。在校生、卒業生、もうどれほどの仲間たちが巣立って行ったことでしょう。



空デの心地よい場所で、いつも皆の側にいて、背中を見せてくれていた田村先生。

芸術家の生き方さえあれば、何をやっていても芸術になりえると、自らの楽しんでいる姿を見て、何かを感じ取ってほしいと、妥協しない作品作りを続けた田村先生の背中を見て、多くの学生が巣立っていきました。一人一人のアイデアを尊重し、大切に育てていくことを、いつもそばで見守ってくれていた田村先生は、今もみなさんの心の中で、「おもろいやん、続けてみたら?」と、背中を押してくれていることでしょう。

来年も、皆様にとっておもろい一年になりますように。

良いお年を!

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