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2019年04月26日
【和の伝統文化コース】文化財保存と文化交流
みなさん、こんにちは。和の伝統文化コースの中村です。いよいよ新年度を迎え、みなさん新たな目標に向かって胸を躍らせていらっしゃる事でしょうか。
ところで私たち日本人の多くが、日本の伝統や、各地域に根付いた生活文化の基に日々暮らしていますが、改めてその特性などを考える機会は、意外に少ないかもしれません。また極東の私たちが、西アジア文化圏の、トルコとペルシャの絨毯の糸結びの違いを知らないのは、まぁ当然かもしれませんが、ならば東アジアの中国・韓国・日本それぞれの、掛軸の装纊(表装)の特徴を知っているかといえば、それもなかなか難しいものではないでしょうか。
さて先日、韓国文化財庁傘下による「韓国文化財保存・修復ワークショップ」が大阪で開催されました。この催しは、海外の文化財修復の専門家の交流を目的として、2017年ドイツ、2018年イタリアで開催され、3年目の今年は大阪において3日間のプログラムが行われ、そのうち装潢のワークショップに参加しました。

龍仁大学校の朴智善先生による「韓国書画装潢の 伝統技法と材料について」と題したレクチャーでは、修復に使用する紙の素材と、その加工工程の透き方にも和紙とは異なる、韓紙ならではの特徴があり、修復の用途に応じて、それぞれの特徴を生かした使いわけのメリットがあるといいます。

また、韓国の表具に用いる紙・裂地・紐・金具・軸先などの実物にふれて、日韓の表具の差異や、両者それぞれの特徴を、より鮮明に理解することができました。

今回参加の方々は、真剣なまなざしで資料を見比べ、熱心に記録写真を撮っていらっしゃいました。将来のために、今何をしておかなければならないのか。そして日本も韓国も、修復の材料生産の継承は非常に厳しい状況にあり、国境を越えた修復技術者の交流は、今後ますます重要であろうと思われます。
是非みなさんも、ご自身の研究対象の理解を深めるためにも、より多くの時代と地域の文化に触れていただきたいと願っております。
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ところで私たち日本人の多くが、日本の伝統や、各地域に根付いた生活文化の基に日々暮らしていますが、改めてその特性などを考える機会は、意外に少ないかもしれません。また極東の私たちが、西アジア文化圏の、トルコとペルシャの絨毯の糸結びの違いを知らないのは、まぁ当然かもしれませんが、ならば東アジアの中国・韓国・日本それぞれの、掛軸の装纊(表装)の特徴を知っているかといえば、それもなかなか難しいものではないでしょうか。
さて先日、韓国文化財庁傘下による「韓国文化財保存・修復ワークショップ」が大阪で開催されました。この催しは、海外の文化財修復の専門家の交流を目的として、2017年ドイツ、2018年イタリアで開催され、3年目の今年は大阪において3日間のプログラムが行われ、そのうち装潢のワークショップに参加しました。







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