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空間演出デザインコース

2019年06月24日

【空間演出デザインコース】特別講義と「デザインリテラシー」

こんにちは。空間演出デザインコース(空デ)の川合です。
6月に入り、新入生たちも受講する必修スクーリングがスタートしました。

今回は、1年次スクーリングの空間演出デザインI-1「デザインリテラシー」と、同日(6/8)に開催された空間演出デザインコース特別講義の内容をレポートいたします。

■空間演出デザインコース特別講義


空デでは、スクーリングに合わせて、年に数回、特別講義を開催しています。
今回は、コース専門必修のTR科目であるブランディングデザイン論を今年度からご担当いただくことになった、ブランディングデザイナーの助川誠(すけがわまこと)先生に「ブランディングデザインの実践」についてご講義いただきました。


のっけから学生時代に手がけたという門外不出の映像作品をお見せいただき、告知ポスターの画像の印象とは異なるコミカルな映像に引き込まれました。

大学を卒業後に就職された、グラフィックデザインと印刷を手がける会社では、社内の印刷工場にあったトムソンという機械が汚れているのが気になって、自ら進んで掃除をしていたら、先輩たちから信頼を得られるようになったというお話がありました。
そうした姿勢は道具を使ってデザインを生み出す学生の皆さんにとっても通底する心構えですね。


ハイブランドの特殊印刷から、パッケージまで、グラフィックデザインにまつわるさまざまな作品を手がけられて、10年後に独立。「クライアントのテンションを上げる提案を考えていた」という言葉が印象に残りました。

独立後に作った名刺で、名前の表記をドット化してデザインしたところ、それがきっかけとなって、アニメキャラクターやアイドルをドット化して表現(https://s-k-g.net/works/article/427)するお仕事の依頼があったり、とある企業の製品プロモーションでは、技術者たちの製品に込める熱い思いを受け、「それは文章にしても伝わらないからオリジナルのキャラクターを考えて、キャラクターに語らせましょう!」と提案(https://s-k-g.net/works/article/410)したりと、既成の価値観やジャンルにとらわれず、全方位的にクリエイションされる柔軟さを感じました。


そうした中から、「デザインで本当の助けに」というミッションを掲げ、大手百貨店のプライベートブランドのパッケージリニューアル(https://s-k-g.net/works/article/398)や、「神保町ブックセンター with Iwanami Books」(https://s-k-g.net/works/article/169)、鯖寿司で有名な福井県の若廣がプロデュースした「すしべん」という新しいブランドの第1号店(https://s-k-g.net/works/article/183)など、空間とロゴ、グラフィックデザインを掛け合わせた展開に幅広く取り組んでおられます。


お話の最後には「ブランディングデザインの実践」のまとめとして、
「ブランド=人」と定義すると、その、人(ブランド)を形成する要素は、
顔=ロゴ
信念(心)=コンセプト
服装=アートディレクション

と置き換えることができ、信念(心)=コンセプトにしっかりとコミットすることがブランディングデザインの肝である。と解説していただきました。
人の表情が生き生きするためには、信念(心)の充実が大切ということですね。
人の心を動かすブランディングとは、そのような考えから生み出されている。
さまざまな実践例をもとに、ブランディングデザインに大切なことを教えていただきました。助川先生、貴重なお時間をどうもありがとうございました!

 

■デザインリテラシー


特別講義と同日で開講された「デザインリテラシー」はその名の通り、デザインの基礎的な方法や手法を学習するスクーリングです。
空デでは、「空間(場)」・「モノ」・「コト」と領域横断的にデザインを学びますので、それらのデザインに共通するプロセス(知る・探る・考える・作る)について、ワークショップを通して体験するプログラムです。


まず1日目の午前中は、2日間のオリエンテーションとこれからの学習で使用するPCのセットアップです。
デザインの制作にはデジタルツールは欠かせませんので、今回は早速インストールしたIllustratorを使って、簡単な名刺づくりに取り組みました。


そして、午後からは「空間(場)」のデザインのワークショップです。

まずは空間デザインを考えるプロセスを知り、グループワークで「現代の井戸端会議」として、湧き水が噴出する架空の敷地で集会所を計画する課題に取り組みました。
グループ内の意見を短時間でひとつの方向にまとめ上げるのは大変なことですが、どのグループもしっかりとコンセプトを導き出し、プレゼンテーションできたと思います。


2日目の午前中は「モノ」のデザインのワークショップです。

こちらもまずはモノのデザインのプロセスを知り、グループで課題「教室で休憩時間に休むためのモノ」に取り組みました。
グループ内でユーザーを設定し、ヒアリングや実測など丹念に調査を行い、コンセプトが決まったら紙粘土やスチレンボードを使いながら形を導き出していきます。
2日目ともなると、グループ内の連携も取れ、作業を分担しながら手際よく順調に進められました。


作業の合間には1日目に作った名刺を片手にパシャリ。
教室の壁には事前課題で取り組んだデザイン事例の調査シートが掲示されています。自分以外の多くの視点を見れるのはスクーリングの醍醐味の一つですね。

そして、午後には「コト」のデザインのワークショップです。

課題「あなたの居住地あるいは出身地を体験する企画」として、地域ブランディングの企画とIllustratorを使ったポスター制作に挑戦し、最後には、巨大スクリーンにポスターを映しながら、30秒の自己紹介を行いました。
49名のそれぞれの地元愛が溢れる?プレゼンテーションで楽しい時間となりました。

それでは、受講された皆さんお疲れさまでした!無事、空デの学び、最初の第一歩を踏み出せましたね。この2日間をしっかりと振り返るとともに、次のスクーリングや、テキスト科目に向けて、歩みを進めていきましょう!

 

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