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洋画コース

2019年10月24日

【洋画コース】昭和と風景と水彩と。

今回の学外スクーリング、兵庫県室津港での風景スケッチは台風一過の好天で、室津始まって以来の25名参加!とっても暑い30度を超える2日間でした。
朝夕や陰の中は涼しいのですが、2日目などは空に雲一つないぜいたくなスケッチ日和なのに、厳しい日差しに体力を削がれ、歩くだけでも疲れ果てるほどでした。
それでも皆さん頑張って下さり無事に2日間を終えました。

1日目

室津港風景



私達昭和生まれの人間にとっては、海辺ならどこにでもあったような風景。交通や漁業が変わり次第に失われつつある貴重な風景でもあります。
まずは漁協に集合し、室津公民館に移動しての導入と説明。その後それぞれの場所を探しにいきます。学外風景は1日目が10時集合なので、導入を終えたらあっと云う間にお昼。
室津はアナゴが有名らしいですが、食堂が少なく予約して初めていただきました。意外とあっさりでした。

場所が決まったら、午後決定した場所の報告を兼ねて集合し、皆さんの事前課題を前に簡単に風景の狙い方、描き方などのアドバイス。
1日目はボールペンか鉛筆によるモノクロームのスケッチ、暑さも危険なので時間をかけすぎず集中して行えるよう2時間程度に区切ってスケッチに出かけてもらいました。
17時に漁協に集合して講評。
これが成果です。


全員分撮影できてなくて申し訳ないですが、いかがでしょうか、中々立派なものですね。自信を持って下さい。
最初のアドバイス以外私は手も加えず、聞かれること以外は指導していません。ボールペンという消せない素材が、きっと通常よりも観察と描写への集中を高め自然に皆さんの成長を促していることが解ります。デッサンの成果といえます。

18時解散、夕焼けが美しい中、宿泊組はホテルへ移動。
おいしい食事の後は、自由参加の懇親会。
皆さん帰路にコンビニで買った飲み物とつまみで和やかに2時間ほどを過ごしました。

2日目
早朝のホテル前の浜辺です。
2日目は水彩スケッチ。最初に水彩絵具や筆など道具の扱いの大切さ、水分調整や影を見る大切さなど伝え、いざ水彩画に挑戦です。
皆さんの熱心な聞き入り方や頷きに期待もしますが、最初からそうそう上手くいくものではないので、仕上がらなくても良いので、対象を近・中・遠景に整理し、自分の着目した空間表現を意識してもらえるといいですね。
暑い中陽射しを避け陰の中で描く人たち影色の混色、影の探し方などをアドバイス

陽射しに耐えて頑張る人たち
15時半より合評!皆さんうまくいったかな?
それぞれでは自信がなかった風景水彩ですが、ずらっと並べると、皆さんの「なんとか描きたい!」といったすごいエネルギーを感じます。
ひとつひとつには習熟度や得手不得手も見て取れますが、それぞれが1日目よりも2日目、そして以前よりこれからといった絵画に対する前向きの姿勢が出ています。
水彩は25名全員分撮影できていました。

風景水彩は、殆どの方が初体験。
当然デッサンほど経験がないため、うまく行かぬことの方が多かったと思います。ボールペンに比べ2倍の4時間を使って描いてもらいましたが、それでも皆さんあきらめず粘ってここまで描ければ上々です。
影の説明のために2人ほど手をいれた以外は全員自分の力で描いています。
技術は次第についてきますので心配する必要はありません。
ボールペンのように扱いやすい筆、混色、水分調整を覚えれば必ずうまくなっていきます。それよりは自分が狙ったことが表現できているかに着目しましょう。
悪い部分は誰にでも見えますが、問題は如何に修正すれば良いかです。そのためには、自分自身のスケッチの中に存在する良さを発見することが大切になります。

※暑い中皆さん本当に頑張って下さり、熱中症もなく無事終えることができました。本当にご苦労さまでした。
今は感じられなくても、皆さんの努力はそれなりの成果がありました。これで終わらず数枚描くだけで必ずそれが実感できますので、これに懲りず風景も是非楽しんで描いてみて下さい。
(洋画コース教員 山河)


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