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日本画コース

2020年05月26日

【日本画コース】1年次スクーリング科目の紹介

皆さん、日本画の通信教育にどのような印象をお持ちですか。イメージができなくて、躊躇されている方もおられるかもしれません。

今回は入学を検討されている方に向けて、2019年度の瓜生山キャンパスでの授業の様子と学生さんが描いた作品をお見せしながら、日本画コース1年次のスクーリング科目をご紹介したいと思います。是非、興味を持っていただけたら幸いです。

【日本画Ⅰ-1 鉛筆写生】
入学して一番初めに履修することができるこの授業は、絵を描くことの基礎になる鉛筆写生の授業です。
これまで本格的に絵を描いたことがない方にも寄り添えるように、鉛筆の削り方やモチーフの配置の仕方など写生を描き始める前の準備段階から丁寧に指導をしています。

指導しているのは1年次科目の多くを担当している専任講師の後藤吉晃先生。どんな疑問にもわかりやすく丁寧に答えてくれます。



先生のデモンストレーションで写生のプロセスを分かりやすく学びます。



学生作品



【日本画Ⅰ-2 色鉛筆写生】
この授業では野菜をモチーフに、色鉛筆での彩色写生を行います。
鉛筆写生と同様に素直な気持ちでモチーフを観察し、自然物の存在感を色で表現することを学びます。
この授業で描いた写生は別の授業で制作する日本画作品の下絵としても使います。2つの授業を通して、写生から日本画制作へのプロセスを学びます。

学生さんの写生の様子です。モチーフをよく観察して、色鉛筆を使い分けて彩色します。



このように、授業によっては先生と個別で相談する機会もあります。



学生作品



【日本画Ⅰ-3 制作の基礎】
この授業では日本画制作で使用する素材や道具を使って、百合の花を描きます。
ほとんどの方が初めて日本画の画材に触れる機会になるので、基本的な知識や技法についてきちんと学習します。

白い絵具の胡粉(ごふん)です。接着剤である膠と練って、水で溶いて使います。基本的な素材ですが、初めてだとけっこう苦労するかもしれません。



日本画は水干絵具や岩絵具、墨や膠や胡粉など、様々な素材を使って制作します。



学生作品



 

【日本画Ⅱ-1 水干・岩絵具併用による制作】
「色鉛筆写生」で描いた野菜の写生をもとに、日本画制作を行います。
「制作の基礎」と同様に日本画制作の基礎的な知識や技術を学びながら、より発展的な制作を行います。これまでの授業よりも制作期間が長くなり、1枚の作品にじっくりと向き合うことができます。

学生さんの制作の様子です。皆さんどの授業でも限られた時間の中で真剣に制作されています。



合評の様子です。完成した作品がずらりと並んで小さな展覧会のようですね。学生さんのコメントのあとに先生たちが1点ずつ講評していきます。



学生作品



 

【日本画Ⅱ-3 模写制作】
模写の授業です。日本画制作の知識や技法を古典作品から学びます。
日本画コースの模写制作は単なる表面上の真似ではなく、作品が描かれた時代背景を知り、使われていた画材や技法などを知り、当時の制作を追体験していくことで作品の本質を写していきます。

1年次の授業では「制作の基礎」と「模写制作」の授業を担当している准教授の山田真澄先生。
ご自身の作品制作だけでなく、文化財の模写のお仕事もされているプロフェッショナルです。



墨や朱など、昔から使われている素材を使って描きます。



学生作品



いかがだったでしょうか。
ひと言で「絵を描く」と言ってしまうと画面に何かを描くことだけをイメージしてしまいますが、実際には写生一つとってみてもモチーフをよく「見る」ことから始まり、そこから何かを「感じる」こと、どういう表現にするか「考える」こと、そして実際に手を動かして絵を「描く」こと、それら全てが「絵を描く」ということに含まれています。

日本画コースの授業では「絵を描く」というシンプルで奥深い行為を、様々な内容の授業を通して追求していくことができます。

今回ご紹介した5科目は、1年次に履修が可能なスクーリング科目です。
このスクーリング科目以外に自宅で課題に取り組むテキスト科目もありますが、そちらの紹介はまたの機会にしたいと思います。

【日本画コース】日本画コースの授業紹介


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