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染織コース

2020年06月11日

【染織コース】やってみよう!遠隔スクーリング「染色実験」編

皆さんこんにちは。染織コースの久田多恵です。

この春からのスクーリングは、新型コロナウィルス感染拡大防止のために遠隔の代替スクーリングとして開講しています。8月からは、ようやく限定的に対面でのスクーリングも開講できるようになりました。いましばらくは遠隔授業が行われます。染織コースの1年次配当科目「染色実験」の遠隔授業をご紹介します。

教材セット



受講生には教材セットが送られます。25ページもある詳細な授業資料もあります。このほか、airUには動画教材が掲載されます。資料を読んで動画を見たら実習に移りましょう。実習では綿布の精練と羊毛の染色(濃淡)を行います。ここでは羊毛の染色(淡色)をご紹介します。

実習準備



台所で大丈夫です。食器や食材は片付けておきましょう。必要なものを用意して準備万端。

計量カップ



「甕仕込み」と書いてありますね。もろみ酢についていたカップです。細かいメモリが付いているものは重宝します。ハイポネックスのカップとか。教材には「液体少量計量セット」がありますので一番小さなものを使ってください。紙を乗せて計量する方法もあります。専用の紙は「薬包紙」です。少量の場合は紙につく染料も気になります。いずれにしても少量ということは誤差も大きくなります。

計量



羊毛を濃淡に染めるのですが、これは1%の薄い方です。糸が10グラムなので染料は0.1グラムです。計量機はいろいろで、これは比較的少量が計れるものです。スプーンは柄の先が小さなスプーンになっていて、少量を計るときにはこちらを使います。

お湯で溶かす



定められた量のお湯で溶かします。綺麗な色が広がって嬉しくなりますね。

ボールに入れる



溶けたらボールに入れ、さらにお湯で溶かします。

小道具



こんな小道具も必要です。こちらはプラスチックの菜箸です。割り箸でも十分です。

いよいよ浸します



ドキドキしますね。

おー!



感動の瞬間。

糸を繰る



糸は棒にかけてゆっくり回すようにすると色むらになりません。糸を繰る(くる)と言います。

染液の中でも輪を意識して



染色中に糸が絡まないようにするには、糸が輪であることを意識することです。途中で酢酸を入れます。食酢(穀物酢)でも大丈夫です。酸を入れる時は糸を一旦出しましょう。

染色後



所定の時間になると染液はほぼ透明になります。

洗います



染液が冷めたら糸を洗います。この時も輪を手にかけて回すようにすると絡みません。ゴム手袋を使用しましょう。

染め上がり



こちらは受講生の皆さんに送ったものとはメーカーが違うので、全く同じ色ではありませんが、染料独特の鮮やかな赤(マゼンダに近い)です。1%o.w.f.は決して薄い色ではありませんが4%o.w.f.と比較してみてください。

拭き掃除



実験後は必ず拭き掃除をしましょう。今回送付した教材の薬品類はすべて安全なものですが、染色に使う薬品の中には注意が必要なものもあります。飛び散らないように静かに扱うことと、作業後の拭き掃除、器具類を調理用としっかり区別することで家でも安全に染色ができます。慣れないとハードルが高いように思うかもしれませんが、なんでも慣れることが大切です。思い切ってやってみましょう。鮮やかな色が染まる過程を体感してください。

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