歴史遺産コース
- 歴史遺産コース 記事一覧
- 【歴史遺産コース】スクーリング科目「中世~近世 活字史料の講読」と「世界遺産 比叡山延暦寺」のご紹介
2020年11月04日
【歴史遺産コース】スクーリング科目「中世~近世 活字史料の講読」と「世界遺産 比叡山延暦寺」のご紹介
みなさん、こんにちは。業務担当非常勤講師の岩田真由子です。
朝晩はめっきり寒くなりましたがいかがお過ごしでしょうか。
秋期に入り、本コースでも一部対面授業が始まりました。
ただし、コロナ禍を考慮し、遠隔授業と組み合わせての開催です。
今回は10月に実施された2つのスクーリングをご紹介します。
本来であれば、2日間対面で行われる授業です。
両日ともグループに分かれて、協力しあいながら、活字史料を読み解いていきます。
今回はまずオンデマンド授業で、学生さんの負担にならないよう、30分程度の動画に分け、
中世で2つ、近世で2つ(こちらは青谷美羽先生ご担当)を視聴してもらいました。
文法に関する基礎知識などを学んだ上で、事前課題に取り組んでもらいます。
各班では対面を避ける形で指定した座席につきながら、テキスト掲載の史料の読解にチャレンジしてもらいました。
午前中に中世前期、午後から青谷先生ご担当で中世後期から近世の史料を読みます。
1人で読んでいても、わからない語句や文章が出てくると、すぐに行き詰ってしまうものですが、手分けしながら辞典類を調べ、相談しながら解決してゆくと、難しさも半減してしまいます。
各班の様子は、苦悩したり、盛り上がったり様々です。
授業では、文法的に正確に読むこともさることながら、史料の内容や背景を調べる方法、史料の読解に必要な辞書類の使い方も学んでもらいました。 学生さんからもやはり対面はよいというお声も多く、教員側も質問に即答できたり、戸惑っている学生さんに調べ方の提案もできたりと、やはり対面授業ならではのよさを痛感しました。
一方で、動画授業では、学生さん各自のペースで動画の解説を繰り返し観ることができたため、史料読解に必要な基礎知識について理解を深めた上で、対面授業に参加してもらうことが可能でした。
今回初めて動画授業に取り組みましたが、史料読解の授業におけるオンデマンド授業の効果を実感しました。
10月下旬に開催されたこちらのスクーリングは、本来であれば1泊2日で比叡山を訪れ、
現地での講義やフィールドワークを通じて、比叡山の宗教文化を学びます。
今回は、現地での講義がオンデマンド授業となりました。
本学教員の栗本徳子先生(比叡山の歴史について)・石神裕之先生(世界遺産としての比叡山延暦寺について)、特別講師の延暦寺の高山良彦先生(延暦寺の修行について)・山形宗湛先生(聲明について)の動画授業を視聴して基礎的な知識を得たのち、1日の日帰りで比叡山を訪れました。
当日は、秋晴れのとても爽やかなスクーリング日和で、紅葉も少し始まっていました。
まず、東塔では、曼荼羅供法要に陪席させていただき、荘厳な聲明を実際に拝聴するという貴重な経験をさせていただきました。そして、現在修理中の根本中堂へと進み、その修復現場を見学しました。
西塔では、まず最澄の御廟である浄土院へと向かいました。
お目にかかる事はもちろんできませんが、ここには今も、12年間山を下りない「十二年籠山行」をされている修行僧(侍真)がおられます。次に向かったにない堂では、浄行三昧の行で90日間のお籠りをされている修行僧の念仏の声が漏れ聞こえてきました。このように、平安時代以来の修行が、まだ比叡山には生きていることを実感できたのでした。次に向かった釈迦堂は、比叡山で最古の南北朝の建物(桃山時代に移築)ですが、特別拝観で今回初めて内陣まで入れさせていただきました。
そして、もう一箇所今回初めて開扉された瑠璃堂も拝観できました。瑠璃堂は、織田信長の比叡山焼き討ちで唯一残った建物とされています。
西塔をあとにして横川へと向かい、如法塔、元三大師堂、横川中堂を巡りました。
実際に現地を訪れることで、比叡山延暦寺が持つ1200年の歴史の重みをより深く体感・理解することができたスクーリングとなりました。
両スクーリングに参加された皆さん、お疲れ様でした!
歴史遺産コース|学科・コース紹介
過去の記事はこちら
朝晩はめっきり寒くなりましたがいかがお過ごしでしょうか。
秋期に入り、本コースでも一部対面授業が始まりました。
ただし、コロナ禍を考慮し、遠隔授業と組み合わせての開催です。
今回は10月に実施された2つのスクーリングをご紹介します。
・「中世~近世 活字史料の講読」(京都で開催)
本来であれば、2日間対面で行われる授業です。
両日ともグループに分かれて、協力しあいながら、活字史料を読み解いていきます。
今回はまずオンデマンド授業で、学生さんの負担にならないよう、30分程度の動画に分け、
中世で2つ、近世で2つ(こちらは青谷美羽先生ご担当)を視聴してもらいました。
文法に関する基礎知識などを学んだ上で、事前課題に取り組んでもらいます。
対面授業は1日だけ行われました。
その際に、参加人数が多くなり、密になることを避けるため、土・日の両日のうち、学生さんにはどちらかの日を選んで参加してもらう形をとりました。
このスクーリングが今年度初めての対面授業という方も多かったです。
各班では対面を避ける形で指定した座席につきながら、テキスト掲載の史料の読解にチャレンジしてもらいました。
午前中に中世前期、午後から青谷先生ご担当で中世後期から近世の史料を読みます。
1人で読んでいても、わからない語句や文章が出てくると、すぐに行き詰ってしまうものですが、手分けしながら辞典類を調べ、相談しながら解決してゆくと、難しさも半減してしまいます。
各班の様子は、苦悩したり、盛り上がったり様々です。
授業では、文法的に正確に読むこともさることながら、史料の内容や背景を調べる方法、史料の読解に必要な辞書類の使い方も学んでもらいました。 学生さんからもやはり対面はよいというお声も多く、教員側も質問に即答できたり、戸惑っている学生さんに調べ方の提案もできたりと、やはり対面授業ならではのよさを痛感しました。
一方で、動画授業では、学生さん各自のペースで動画の解説を繰り返し観ることができたため、史料読解に必要な基礎知識について理解を深めた上で、対面授業に参加してもらうことが可能でした。
今回初めて動画授業に取り組みましたが、史料読解の授業におけるオンデマンド授業の効果を実感しました。
・「世界遺産 比叡山延暦寺」
10月下旬に開催されたこちらのスクーリングは、本来であれば1泊2日で比叡山を訪れ、
現地での講義やフィールドワークを通じて、比叡山の宗教文化を学びます。
今回は、現地での講義がオンデマンド授業となりました。
本学教員の栗本徳子先生(比叡山の歴史について)・石神裕之先生(世界遺産としての比叡山延暦寺について)、特別講師の延暦寺の高山良彦先生(延暦寺の修行について)・山形宗湛先生(聲明について)の動画授業を視聴して基礎的な知識を得たのち、1日の日帰りで比叡山を訪れました。
当日は、秋晴れのとても爽やかなスクーリング日和で、紅葉も少し始まっていました。
まず、東塔では、曼荼羅供法要に陪席させていただき、荘厳な聲明を実際に拝聴するという貴重な経験をさせていただきました。そして、現在修理中の根本中堂へと進み、その修復現場を見学しました。
西塔では、まず最澄の御廟である浄土院へと向かいました。
お目にかかる事はもちろんできませんが、ここには今も、12年間山を下りない「十二年籠山行」をされている修行僧(侍真)がおられます。次に向かったにない堂では、浄行三昧の行で90日間のお籠りをされている修行僧の念仏の声が漏れ聞こえてきました。このように、平安時代以来の修行が、まだ比叡山には生きていることを実感できたのでした。次に向かった釈迦堂は、比叡山で最古の南北朝の建物(桃山時代に移築)ですが、特別拝観で今回初めて内陣まで入れさせていただきました。
そして、もう一箇所今回初めて開扉された瑠璃堂も拝観できました。瑠璃堂は、織田信長の比叡山焼き討ちで唯一残った建物とされています。
西塔をあとにして横川へと向かい、如法塔、元三大師堂、横川中堂を巡りました。
実際に現地を訪れることで、比叡山延暦寺が持つ1200年の歴史の重みをより深く体感・理解することができたスクーリングとなりました。
両スクーリングに参加された皆さん、お疲れ様でした!
歴史遺産コース|学科・コース紹介
過去の記事はこちら
おすすめ記事
-
歴史遺産コース
2022年02月04日
【歴史遺産コース】スクーリング「中世~近世 活字史料の講読」(京都)のご紹介
みなさん、こんにちは。業務担当非常勤講師の岩田です。 今回は昨年10月に京都で実施された、私と熊田先生とで担当したスクーリング「中世~近世 活字史料の講読」をご…
-
歴史遺産コース
2022年11月15日
【歴史遺産コース】スクーリング科目「中世~近世 活字史料の講読」のご紹介
みなさん、こんにちは。秋晴れの穏やかな日が続いていますがいかがお過ごしでしょうか。業務担当非常勤講師の岩田です。今回は10月に京都で行われた史料講読のスクーリン…
-
歴史遺産コース
2021年11月16日
【歴史遺産コース】1200年の教えを伝える「お山」―比叡山と世界遺産を学ぶ―
歴史遺産コース教員の石神裕之です。 京都を囲む山々も少しずつ色づいてきました。瓜生山も薄紅葉です。 さて今回は歴史遺産コースの数あるフィールドワーク授業のなかで…