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2021年07月21日

【染織コース】涼をデザインする 「藍色絞りの浴衣をデザインする」スクーリングスタート!

皆様こんにちは!
染織研究室の梅崎由起子です。
関西は梅雨が明け、京都にも夏がやってまいりました。
今日は、目にも涼しい浴衣と藍色絞りスクーリングのお話をしたいと思います。

浴衣は夏の風物詩


夏も本番を迎えると浴衣が恋しくなりますね。京都では祇園祭に合わせて浴衣を新調するようで、
毎年、私の染める藍の浴衣も待ち望んでいる皆さまの元へ旅立っていきます。
また、花火大会やお祭り(コロナ禍では自粛されていますが)など浴衣を着て繰り出すイベントも各地で開催されていますし、最近ではちょっとしたお出かけにも浴衣を着て行かれる方も増えましたね。

さて、浴衣を着るようになったのはいつからかご存知でしょうか?
歴史を振り返ってみましょう。
浴衣といえば柔らかな木綿の素材でできた単の着物を想像しますよね。実は日本では、木綿が庶民に普及したのは江戸時代前期以降と言われています。合わせて「銭湯」の普及を通して浴衣は庶民に広がっていったと考えられています。用途としては現在のバスローブのように浴後の汗取りや、涼みながらくつろぐ為の部屋着としての役割も果たしたと思われ浴衣にあしらわれた、おおらかな柄からも伺うことができます。藍と白で染め上げられた爽やかなコントラストは江戸庶民の心を掴んだ「粋」な模様が多いんですよ。

先日まで京都の泉屋博古館で開催されていた「ゆかた 浴衣 YUKATA 」展では沢山の浴衣や浮世絵、型紙が展示され大変見応えのある素晴らしい展覧会でした。見に行かれた方も多いと思います。

「ゆかた 浴衣 YUKATA 」展

こちらは、先日から開催されている展覧会です。ぜひ涼を求めて見に行かれると良いと思います。

「ゆかたと藍の世界」 高松市美術館 ~8月29日

藍色絞りの浴衣をデザインする



さて、大学では1年次スクーリング「藍色絞りの浴衣をデザインする」が先日開催されました。
絞り技法で浴衣を制作しますが、今回はデザインを考えていくスクーリングです。
絞りは大変プリミティブでおおらかな表現ができるので、浴衣にはぴったりな技法かもしれませんね。

スクーリングご担当の高橋桃子先生による技法の説明からスタートします。

スクーリングには必ず事前課題があり、今回は指定の生地を絞ってくる課題でした。
皆さん創意工夫をして絞ってこられていてどんな柄が染まり上がってくるのか楽しみですね。
*染める前には必ず作品を水に浸します。

染色が始まりました。藍色に調合したスレン染料を使用して染めていきます。
しっかりと染まるまでには割と時間がかかりますが、頑張って染めていきます。

綺麗に染め上がりました。

次はつけていた道具を生地を切らないように慎重に外していきます。

 

事前課題完成!乾燥をさせています。



教科書を見ながら柄の確認!



個性的で涼しげな藍色の生地が沢山染め上がってきました。
スクーリングでは受講生がそれぞれの作品を共有できるのが良いですね。

 

課題制作



事前課題の染め上がりを見て次は浴衣のデザインをする課題の制作に着手します。

 

課題制作(筒に巻きつける)



課題制作(縫絞り)



課題用の生地を筒に巻き付けたり、縫絞りをしています。


 

課題完成!



課題が完成しました。
今回の浴衣は繰り返し模様のデザインを考えていきます。
*こちらの模様が13回繰り返すように絞り上げて浴衣となります。
とても素敵な浴衣が染め上がりそうですね。
そして、このスクーリングはこの後に開催される「藍色絞りの浴衣を染める」に続いていきます。

高橋桃子先生による合評会です。
制作のポイントや改善点などをご指導いただきます。

スクーリングを通して日本の庶民文化である「浴衣」の世界を楽しんでいただけたらと思っています。

染織コース | 学科・コース紹介



 

京都芸術大学 通信教育部 染織研究室ブログ
研究室が在学生・卒業生向けに情報発信しているブログです。こちらでも授業の様子や展覧会の情報などが豊富です。

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