PHOTO

PHOTO

書画コース

2022年11月29日

【書画コース】書画散歩2022 #1

秋晴れのとある日。「水墨画を見に行こう!」と向かった先は、京都・相国寺承天閣美術館。こちらは京都御所のほど近くにあり、常設展示では伊藤若冲の水墨画を拝覧できます。その日の様子を綴ります。担当は書画研究室の奥田です。

画家の友人に勧められてから、時々訪れるようになった承天閣美術館。現在国宝5点、重要文化財145点を含む、墨蹟や文書、絵画、工芸品、彫像など優れた数々を収蔵されています。この日は企画展示に加えて、常設展示の伊藤若冲筆・重要文化財《月夜芭蕉図床貼付》と重要文化財《葡萄小禽図床貼付》を鑑賞することが目的でした。

相国寺承天閣美術館 https://www.shokoku-ji.jp/museum/



この門を抜けると、南天、梅、金木犀など、季節ごとに移り変わる草木に出会えます。

四季折々の自然を楽しめるお庭



受付を背に右側、第二展示室へ入室すると《月夜芭蕉図床貼付》と《葡萄小禽図床貼付》が展示されています。何度見てもその迫力につい見入ってしまいます。訪れた日は他に、墨書も多数、筆や硯なども展示されていました。

チケットとパンフレット



《月夜芭蕉図床貼付》は葉の大胆な線に目を奪われがちですが、それと対比するかのように浮かぶ月の姿に、優しい時間を感じます。そして絶妙な墨色のバランスは、生い茂る葉に遠近感をもたらしていました。

《葡萄小禽図床貼付》の線や墨はもちろんですが、この日は特に余白に魅了されました。正面からだけなく、どの角度から見ても「ここが鑑賞のベストポジションなのでは?」と感じて驚きました。

いずれの作品も、上記リンク先の「館内案内」から一部閲覧できます。興味をお持ちいただいた方は併せてご覧下さい。

水墨画を前にすると私は、作品と自身の間で風景が育まれていくような、意識のなかで墨いろに色彩が補われていくような感覚になります。なんとも不思議ですが、これは他では得難いとても楽しい感覚です。

 



さて、美術館を堪能した後は歩いて数分の距離にある「虎屋茶寮 京都一条店」へ。季節の菓子・栗蒸羊羹とお抹茶でひと休みしました。こちらの茶寮は内藤廣設計、ギャラリー併設、書籍もたくさん置いていますので、見所満載です。

よく見ると照明はなんとロゴの形!



ふわっと香る爽やかな茶の香と、栗蒸羊羹のかわいらしい配色の断面、そして非の打ち所のないお味。おいしい和菓子とともに、水墨画の余韻に浸ることができました。

こんなお心遣いにも書画発見!



書と水墨画の魅力をみつける書画散歩、次回もお楽しみに!

🔗詳細・申込|教員から直接話が聞ける!オンライン入学説明会



書画コースでは12/18(日)13:30~より入学説明会をオンライン開催します。
入学説明会は12月~3月まで毎月開催します。最新情報は上記説明会ページをご確認ください。

🔗書画コース詳細ページ(大学HP)



🔗書画コース|体験入学、入学説明会(アーカイブ動画)

この記事をシェアする