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2023年10月27日
【文芸コース】2024年度からの文芸コースでは「編集」を学ぶことができます。

今回のブログでは、文芸を学びたいという方、あるいは本学文芸コースに在籍する学生の方のために、新しい文芸コースの特徴というか、よさというか、おもしろさ……のようなものをお伝えしたいと思います。
文芸コースで「編集」を学ぼう!
2024年度からの新しい文芸コースの最大の特徴は、「編集」を学ぶカリキュラムができることです。
でも、なぜ今「編集」なのか?
答えはシンプルで、文章を使って表現する上で、自分で自分を「編集」できることが、現代においてはとてつもないメリットになるからです。
90年代のように、原稿を書いて、出版社が主催するコンペに投稿して、受賞して、担当編集者がついて、雑誌に原稿が掲載されたり、単行本が出版されたり……という時代ではありません、現代は。多くの人々が経験を持つように、インターネットなどを駆使すれば、誰もが簡単に表現を他者に向けて発表できる時代なのです。
しかし、だからこそ、現代において表現を志す人間は、自分の表現を自分自身で、客観的に見つめる力を持つ必要性があります。好き勝手気ままに書いただけでは、なかなか誰も注目してくれません。思い込みだけで筆をふるって、できたぞと鼻息荒くネット上の投稿サイトで発表しても、誰も読んでくれなかった……という経験をされた方いませんか? ちなみに私はメチャクチャあります。
それはなぜなのか? 単純に考えれば表現がおもしろくなかったから……とする見方も成立しますが、私はそれだけではないと考えています。苦心して書いた文章が無視される最大の原因は……読者を見ていなかったからです。読者が誰なのか、読者は何を求めているのか、読者はにどう伝えるのか……そうした部分を表現を生み出す前にしっかり考えなかったから、成立しない表現が出来上がってしまうのです。
読者を知るための「編集」の重要性
言ってしまえば「編集」とは、表現を読者に届ける思考方法そのものを意味します。その術に卓越した人間を編集者と呼ぶわけですが、私に言わせれば、その思考方法は表現者自らが持っていてもまったく問題はない……いや、持っていたほうがより楽しく、よりおもしろく表現ができると信じています。
ですから、新しい文芸コースでは、「編集」という思考方法を、学生個々人が有することを目標とします。常に「読者は誰なのか、読者は何を求めているのか、読者にどう届けるのか」を意識することで、ひとりよがりな表現に陥る可能性が減り、なおかつ誰のために書くのかを意識しながら書けるので執筆中の目的意識やモチベーションをよい方向に育てることもできるようになります。
自己満足で終わらない表現……その実現のために、新しい文芸コースは「編集」を重視するのです。
よりよい表現を自ら「編集」してつくりだそう!
プロセスとしては、「①自分のアイデアに対する読者のニーズを知るリサーチ能力」を磨くことをして、「②自分の書いた文章を読者目線で読み直す技術」という客観的視点を鍛えることをして、「③自分の表現をどのように読者に届けるかを考えるイメージ力」を養うことをして、「編集」を体得する流れを設定しています。何やら難しそうに感じてしまうかもしれませんが、大丈夫。
実は「編集」に必要な姿勢とは、たったひとつ。「読者のために」という想いさえあれば、自ずと「編集」は、マスターできるのです。読者のことをおざなりにする人間は「編集」ができません。読者のことを軽んじる人間は表現ができません。「編集」をせずとも、それらしいものをつくることはできるといえばできますが、そんなものは、誰も読まない、誰にも届かない、つまらない表現になってしまいます。
どれほどテクニックを磨いたとしても、読者の存在を忘れてしまっては、表現は完成しないのです。読者なくして表現は成り立ちません。その事実を、改めて学生の皆さんに、自分ごととして体験してもらいたいがために、新しい文芸コースは「編集」を重視するのです。
カリキュラムにおいては、「編集」の基本的なテクニック(スケジュールや原稿の管理、校正の基礎や企画立案の仕組みまで、詳細にレクチャーします)も講義します。ですので、編集者になりたい、出版社で働いてみたい、という方にもオススメです。
さあ、みんなで「編集」をマスターして、よりよい表現を社会に送り出しましょう!
文芸コース主任 川﨑昌平
文芸コース| 学科・コース紹介
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