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芸術学コース

2024年10月11日

【芸術学コース】遠隔授業ってどんな感じ?——「芸術学研修」遠隔クラスの場合

こんにちは。芸術学コース教員の江本です。

秋学期に入り、コースでの学びも折り返しの時期に入りました。次年度の卒業を目指す学生は卒業研究のテーマ決めに向けて準備を進め、最終学年の学生は卒業論文提出前の最後の課題提出を終えたところです。それぞれのペースで学びを進めています。

※卒業研究に向けての流れは過去記事をご覧ください。
【芸術学コース】卒業論文提出というゴール、あるいはスタート——知識や考え方を身につけ、使っていくために

遠隔授業のみで卒業できる?


さて、今回は遠隔(オンライン)授業の様子をご紹介したいと思います。スクーリング授業は京都・東京キャンパスでの開講もあるため、登校の頻度は気になる点の一つではないでしょうか。

結論から申しますと、関心事によってはキャンパスに一度も登校することなく、完全オンラインで卒業することも可能です。芸術学コースの場合、必修科目については必ず遠隔クラスを用意しています。遠隔クラスのみの科目、対面・遠隔が同時/別日程開講の科目など、開講方法は様々です。

一方、選択必修科目には対面クラスのみ開講の科目もあります。2024年度に対面クラスのみだったのは下図の4科目です。いずれも「芸術論・理論の研究を学ぶ」「美術史の研究を学ぶ」科目群に含まれ、卒業要件を満たすには各科目群から2科目ずつ選択する必要があります。履修したい科目が遠隔クラス開講科目であれば、完全オンラインで卒業できるというわけです。

芸術学コースのカリキュラムマップ。黄色のハイライト4科目が対面のみの開講です。
※卒業要件、科目名・内容、開講形態等は2024年度のものです。


「芸術学研修」遠隔クラスの場合


同じ科目で対面と遠隔の日程が異なる場合も、科目の到達目標に違いはありません。ただし、開講形態の特性に応じて、授業内の取り組みに違いが生じることがあります。

その一つが芸術学コース必修の「芸術学研修」です。芸術学的なものの見方や考え方を育むことを目的とした入門科目で、学友や教員との交流の機会ともなっています。

※対面クラスの内容については、過去記事をご覧ください。
【芸術学コース】スクーリング「芸術学研修」の魅力を紹介


自己紹介や「テキスト科目の進め方のアドバイス」など、学習スタートに欠かせない内容は対面・遠隔クラス共通です。一方で、開講形態に応じた違いもあります。対面クラスでは京都市内の寺院や庭園を見学するのに対し、遠隔クラスでは時間・空間を超えて「京都」を捉えることを試みます。今年度は江戸時代に刊行された『都名所図会』と現在の寺社や庭園等の様子を照らし合わせたり、明治期の写真をもとに京都の捉え方のバリエーションを見たりと、時代や媒体に応じた京都の姿、捉え方の違いについて学びました。

明治40年刊行の写真集に英文解説付きで掲載された三大祭の様子。『京都名所帖』京都市参事会、1907年(非売品)。
出典:国立国会図書館デジタルコレクションhttps://dl.ndl.go.jp/pid/765647 (参照 2024-10-09)


オンラインで学友と出会う、語る


さらに、遠隔クラスではグループディスカッションの時間を設けています。ディスカッションでは学習の不安や芸術に関するテーマを扱います。

受講生の中には、自己紹介やグループディスカッションが苦手だという方もいらっしゃいます。ですが、参加後には「同じ時間を共有することで安心できた。直接会うと気後れしてしまうかもしれないが、オンラインだからこそ打ち解けられた」「それぞれ背景は異なるが一歩を踏み出して集っていることがわかり、感動した。学友にも自分にもエールを送りたくなった」などの感想を持たれています。「芸術」への興味関心という共通点を持つからこそ、共有できることがあるのだと思います。

オンラインだから生じる一体感や没入感もあるようで、受講生からも「仲間との距離が近くなった」「学生同士の間に生まれる空気感を感じられた」「教室での授業よりも集中できた」などの感想が寄せられています。また、授業終了後もairUコミュニティ(在学生、卒業生、教職員専用のSNS)内で情報交換が続くことがあります。

授業後に開設された「芸術学研修」遠隔クラス専用のコミュニティ。事後課題の進捗状況や他のスクーリングの履修報告などの情報交換がなされていました。



共通の関心を持った仲間と出会う、語り合うことも大学で学ぶ醍醐味の一つであると思います。ご入学後、対面・遠隔それぞれの「芸術学研修」にてお会いできることを楽しみにしています。

 

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