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芸術学科

芸術学

SCIENCE OF ART

芸術作品の見方が深まる知識と感性を養い、「美とは何か」を幅広く考えていく学び。芸術普及のための学習にも取り組めます。

コースの特徴

01アートと過ごす時間を豊かに。

幅広いジャンルの美術史や芸術理論を習得。たとえば美術館や博物館で芸術作品と向き合ったとき、これまでとは違う視点から、より深く作品を理解できるような知識や感性を身につけられます。

02美とは何かを考察する。

本格的な美術史や芸術理論研究の一方、「美とは何か」「なぜ人によって美がちがうのか」などを考察。芸術について広く学び、自分の興味や価値観を見つめ直した上で、丁寧な論文指導のもと卒業成果物にまとめあげます。

東京だけのスクーリングで卒業可
週末2日間 スクーリング
大学、短大、専門卒の方は、最短2年卒で卒業可

学びのポイント

広い地域・ジャンルを網羅

日本をはじめヨーロッパ、アジアなど、幅広い地域における芸術の成り立ちや歩み、特性などを考察。また、美術史だけでなく理論や文献講読など、芸術学の基礎について、あらゆる方向から学べます。

学芸員資格で芸術普及も

本コースがめざすのは、学生自身が芸術の魅力や可能性を知るだけでなく、それをより多くの人に伝えられるようになれること。実際に、本コースでの学びと併行して学芸員資格課程を受講し、芸術普及をめざす人も多くいます。

学びのステップ

STEP1,2

芸術とはなにか、
その豊かさを知る。
まずは芸術学という学問や、その学び方についての理解をすすめます。基礎的な「美術史」科目をはじめ、多彩なジャンルに触れて、幅広く奥深い芸術の世界を体感します。さらに文献講読で資料の読み方を学ぶなど、専門的研究に必要な基礎知識を身につけます。

【スクーリング科目例】

「芸術学原論」「近現代美術の諸相」「芸術環境を巡る諸問題」「西洋音楽の諸相」「表象行為論」「視覚文化論」「東洋芸術史の諸問題」「日本芸術史の諸問題」など全10科目で各専門家による講義を開講します。

STEP3

自分の方向性を定めて、
研究への準備を整える。
「美術史」「芸術理論」「芸術教育」など、専門的な学びを深めるなかで、自分の方向性を定めます。さらに、テーマの設定や論文の書き方、芸術活動の手法など、卒業研究を行うために必要な技術や考え方を、しっかりと自分のなかに身につけます。

 テキスト、スクーリング科目例 / 論文研究Ⅰ、Ⅱ少人数のゼミ形式の授業で個々のテーマに沿った指導を受けられます。

STEP4

「論文」といっても多種多様
「芸術」の広い領域からテーマを選び、卒業研究に取り組みます。教員による個別指導でじっくりと内容を練り上げ、完成をめざします。

 卒業研究これまでの学びの集大成として卒業研究に取り組みます。

入学~卒業までのステップ

4年間で学ぶことがら

  • はコース専門科目、は学科専門教育科目です。
  • ※この他にも歴史遺産、文芸、和の伝統文化コースの学科専門教育科目が受講可能です。
  • ※学芸員資格の取得をめざす場合は、資格課程への登録が必要です。

1年間の学習ペース

【1年次入学】専門教育科目の1年間の履修スケジュール例

【3年次入学】専門教育科目の2年間の履修スケジュール例

学費の目安

授業料 231,000円
スクーリング受講料 64,000〜84,000円
1年間の合計金額 295,000~315,000円

卒業までの合計⾦額(4年間)
1,180,000~1,260,000円

  • ※入学初年度は、上記に加えて⼊学・編⼊学選考料20,000円と、⼊学・編入学金30,000円、学生 教育研究災害保険料140円の合計50,140円が必要となります。
  • ※スクーリング受講料は、科目の種類や開講場所によって料金が異なります。
授業料 231,000円
スクーリング受講料 96,000〜126,000円
1年間の合計金額 327,000~357,000円

卒業までの合計⾦額(2年間)
654,000~714,000円

  • ※入学初年度は、上記に加えて⼊学・編⼊学選考料20,000円と、⼊学・編入学金30,000円、学生 教育研究災害保険料140円の合計50,140円が必要となります。
  • ※スクーリング受講料は、科目の種類や開講場所によって料金が異なります。

教員メッセージ

金子典正教授

芸術の世界へようこそ!
じっくりゆっくり自分磨き。それが大切です。

金子 典正
KANEKO Norimasa
教授

生まれも育ちも東京です。専攻は仏教美術史。東アジアにおける仏像の歴史的展開について研究を続けながら、毎年アジア各地へ調査に出かけています。著書に『アジアの芸術史造形篇Ⅰ中国の美術と工芸』藝術学舎(2013年)等、共著に『東大寺:美術史研究の歩み』里文出版(2003 年)等、論文に「中国仏教初伝期に於ける仏像受容の実態に関する一考察」(『美術史』160)ほか多数。

『アジアの芸術史 造形篇Ⅰ中国の美術と工芸』藝術学舎 (2013年)

このコースでは何を学べますか?
豊かな人生を目指して、芸術をめぐる知の旅へ
人類は先史時代から自ら考えることをはじめ、長い歴史のなかで数えきれないほどの普遍的な美を生み出しつつ、芸術とは何か、美とは何かを問い続けてきました。その答えを見つけることが芸術学を究めることです。芸術をめぐる知の旅に出かけることにより、今までの生活にはなかった新しい世界があなたの前にどんどん広がることになります。
知の旅に出かけることは、専門家に限られたものではなく、誰にでも開かれた道です。どんなに高名な研究者でも、学生時代に最初の一歩を踏み出した瞬間があります。その一歩をサポートするのが教員であり、主役は言うまでもなくあなたです。入学に対して不安になる必要はありません。誰もが同じスタートラインに立ち、それから興味のある分野へ、どんどん専門性を高めていけばよいだけです。
大学における勉強のゴールは人それぞれです。優れた卒業論文を執筆して大学院に進学したり、研究者になったりすることだけがゴールではありません。たとえば、芸術に関する哲学書を時間をかけてじっくりと読む、ひとつの芸術作品について深く考察する、博物館や美術館で研究対象と出会う、学友と芸術談義にふける、家族と芸術について語り合う、というように生涯にわたって日頃の生活の中で、学んだ成果を大いに楽しむことができます。芸術を学ぶことによって得られた知識と経験は、人生を大いに豊かにします。また、あなたの存在によって家族や周りの人たちも、芸術の面白さを知ることになるでしょう。こんな素敵なことを可能にするのが芸術学なのです。目先の利益にとらわれないことが重要です。芸術を学ぶ者が集い、深い思索を重ねることによって新しい知が生じます。こうした学問の本質を、芸術学コースの学びを通して理解して欲しいと願っています。

名作を知る×芸術学=

脇丸 繭美
芸術学コース(3年次編入学)
'17年度卒業 千葉県在住46歳

最初のスクーリングで知り合った学友とは、いまも足しげく美術館に通う仲。「入学がきっかけでLINEをはじめました。芸術という、共通の楽しみでつながりあえる友人は、本当に貴重な存在です」。

琳派元年

一般の短大を卒業後、事務職で働きながら、美術館通いを趣味としていた脇丸さん。ある日ふと新聞広告で、通信で芸術学士という文字を見つけた。「ちょうど琳派400年の前年で、勝手に運命を感じてしまって」。長年好きだった日本の古典をはじめ、古今東西の芸術について学ぼうと入学を決めた。「とはいえ未経験のことばかりで、最初はレポートに苦労しました」。

ピンチを救ったのは、思いがけない学友の存在。「通信なのに、こんなに交流があるんだとビックリ」。スクーリングで知り合った友人に学習のコツを教わり、SNSで励ましあって学びをすすめた。さらに、先生の添削も大きな支えに。「内容のまとめ方から文章表現まで、紙の上ながら、手とり足とり教わるようでした」。やがて論述にも慣れ、レポート作成を通して、新たなものの見方や知識を深めていった脇丸さん。ついに卒業研究として、憧れの《風神雷神図屏風》と向き合うことになった。「まずは論文の書き方や文献の調べ方などのテクニックをいちから教わり、核心となる考え方にすすむのですが…」。行く手には風雲ならぬ暗雲が。

「先行研究は疑ってかかれ」。そんな先生の言葉に驚き、すぐに納得した。「他を批判的に見なくては、自分の研究ができないんです」。超がつく名作を選んだために、無数の先行研究が大きな壁となったのだ。「あれもこれも語り尽くされ、一体何を書けばいいんだろう」悩み抜いた末に得た結論は、「あえて著名な先行研究を土台に、自分らしい見解を加えること」。先生の導きもあり、納得いくものにできたという脇丸さん。「卒業後は、ぽっかり穴があいた気分に。学士とともに取得した学芸員資格をボランティアで活かそうと、手話を習いはじめました」。ひとたび身につけた目や技は、あらゆるかたちで芸術との絆になっていく。本コースに来たそのときが、脇丸さんにとっての琳派元年、芸術学元年だったかもしれない

作家への想い×芸術学=

井村 馨
芸術学コース(3年次編入学)
'16年度卒業 東京都在住54歳

現在は学芸員資格課程を履修中。「資格を得ることで、小川三知の作品展示や紹介に少しでも役立てば、と思って挑戦したものの……再びテキスト科目に苦しんでいます」。

小川三知を追いかけて

「たまたまテレビ番組で見かけたステンドグラス作家、小川三知の作品が頭から離れなくて」。もっと深く知りたい、研究したいと思いつづけてきた井村さん。「今やっておかないと必ず後悔する」と、仕事をしながらの入学を決めた。「とはいえ最初は、上級のカルチャースクール程度に考えていたんです。でも、とんでもなかった」。テキスト課題やスクーリングのレポートに返される添削指導の細かさ、そして厳しさ。「成績がよくない時ほど、丁寧にご指導いただけて。先生の熱心さが、通信という距離をこえて伝わりました」。

幅広いカリキュラムの中には、自身の興味とかけ離れた分野もある。しかし、学ぶうちに「すべてがどこかでつながっている」と感じられた。また、各界を代表する先生の講義はもちろん、学友たちと互いの分野について熱く語りあうのも楽しかった。「予想以上に、仕事や介護、子育てをしながら学んでいる方が多くて。多忙ながら時間をやりくりして頑張っている姿に、何度も励まされました」。

少しずつレポートに慣れ、東西の芸術への知識を深め、あらためて「私が研究したいのは、やっぱり小川三知」と確信した井村さん。作者を愛好する会に入り、各地に残る作品を訪ね、親族への取材を行い、新たに出会った人々の助けに感謝しながら研究をすすめていった。「まだまだ知名度の低い作家なので、資料も研究する人も少ないんです」。卒業論文をまとめ終える頃には、自分も数少ない研究者のひとりになっていた。「おかげで、三知の地元にある美術館で、研究発表をする機会までいただきました」。自身の努力が世に出ることより、とにかく小川三知の魅力を、ひとりでも多くの人に伝えたい。新たな研究者が増えることで、埋もれた作品の保存につなげたい。そんな一心で、これからも研究活動をつづけると決めた井村さん。三知について語るその表情は、光を受けたステンドグラスのように輝いている。

絵画ファン×芸術学=

加藤 紀子
芸術学コース(3年次編入学)
15年度卒業 愛知県在住53歳

卒業後は大学院の「比較芸術学分野」に進学。大学院ならではの「プレゼンテーション」という新たな難題に悩まされつつ、フジタ研究を深めつづける。

フジタの加藤さん

「まさか自分がこうなるとは、思ってもみませんでした」という加藤さん。本コースを卒業して大学院へすすみ、さらに研究を深めている。けれど入学前は、ただの美術好きな主婦。一人娘が手を離れ、カルチャースクールの延長のようなつもりで入学を決めた。「考えが甘かったですね。与えられる学びの広さ、求められる思考の深さにがく然」。もちろん深く学ぶほど、得られる喜びも深い。悩んで書きあげたレポートには、びっしり細かく先生からの添削が。現地研修では、先生や学生数人で行動をともにし、大人の修学旅行を味わった。「卒業論文テーマを藤田嗣治に決めていた私は、〝フジタの加藤さん〞なんて呼ばれて」。しかし、いざ着手してみると、そのフジタが大きな壁となった。

「散漫な随筆です」。先生から辛辣に批評され、ショックを受けた。本学に来てから、デッサンなどの体験を通して、絵の見方が変わった。少しずつ知識も増えてきた。しかし、それだけで持論を生むことはできないのだ。思い悩み、一時は作品を見るのも嫌になっていた加藤さんに、先輩からの助言が。「思考を止めないで、どこにいても常にメモを持ち歩いて」。その言葉を胸に、久しぶりにフジタの展覧会に足を運び、これまでの苦悩がふっきれた。「やっぱり好き。だから、がんばろう。素直にそう思えたんです」。

題材をいちから見直し、なんとか人生初の論文を完成。「あの厳しいご指摘がなかったら、中途半端なままだった。愛あるダメ出しに、今は感謝しています」。先生の他にも、豊かな知を持つ学友たち、大学を通して知り合えた美術関係者、パソコンの指南役になってくれた家族など。いろんなつながりが自分を支えてくれた。「芸術は人の魂を救い、生きる力を与えてくれる」。そんな名言が身にしみた、とつぶやく加藤さん。好きなフジタと向き合う先に見たのは、芸術学という学びの原点そのもの、だったのかもしれない。

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