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2026年04月23日
【染織コース】東寺の弘法さんとラオスの織物
皆さんこんにちは。染織コースの久田多恵です。いい季節になったのでお出かけが楽しいですね。今回は3月に東寺の弘法さんで出会ったラオスの織物についてです。東寺の正式名称は教王護国寺で京都市南区にあります。毎月21日は弘法大師空海の月命日で、弘法市は境内で開催される縁日です。親しみを込めて弘法さんと呼ばれています。

画像は11月の様子です。様子というより銀杏の大木に感動して撮りました。21日と開催日が決まっているので行けないことが多いです。3月にも行くことができました。そこで出会ったのがこの織物です。

アンティークを販売するお店でこの布がかかっているのを見て「本で見たことがある布だ!」と大感激。売値もそれほど高額でなく、じっくり見てから値切らずに買いました。帰ってから『文化を語る布 ラオスのテキスタイル』という本を開きました。織り出されている模様と色、まさしくラオスの布であることがわかりました。


この本は將積厚子さんが1997年より20年余ラオスを何度も訪ね、各地の糸作り、糸染め、織り方を見、また説明を聞いてまとめ2019年に出版されました。本を見ると私のところに来た布はラオ・タイの伝統的な織物のようです。

布は使い込まれていますが色はとても鮮やかです。絹を天然染料で染めています。赤系の色はラックカイガラムシが分泌する樹脂状のもので染めます。染色に使う材料は地域によって多少違いますが、他に藍を含んだホーム(日本では琉球藍)、ウコンなどが使われます。
下の画像は自宅にある琉球藍です。苗をもらって以来5年以上鉢で育てています。まだ染めたことはありません。

布の幅は36センチ、長さは2メートルを超えています。全体に精緻な柄が織り込まれていて、肩にかける布のようです。ラオスの布で織り出される柄は川へびや鳥、馬など神話上の架空の生き物、植物や身の回りの道具などです。布を見ていると丁寧に糸を染めて気の遠くなるような手間をかけて織られた布であることが伝わってきます。

ふさはたて方向の糸で作っているのではなく、別に糸を取り付けています。たて糸は黒です。この丁寧に織られた布をなぜ手放すことになったのかと想像してしまいます。おそらく家族か自分のために時間をかけて織り上げたもので、日々の健康や幸運を祈り織っているものでしょう。私のところに来てくれたことに不思議なご縁を感じます。

さて本をパラパラとめくっていて手がとまりました。上の画像の織機、どこかで見たことがある! 大阪にある「みんぱく」(国立民族学博物館)の展示で見ました。みんぱくについては以前、こちらのブログで紹介しました。
【染織コース】すぐに行ける世界旅行 国立民族学博物館に行ってみよう!(2024年12月17日)https://www.kyoto-art.ac.jp/t-blog/?p=120350
このブログで紹介した織機で、どこのものだったかメモを取り忘れていたものがありました。本にはまさしく同じスタイルの織機が掲載されています。ラオスの北部、ルアンナムタに住むアカの人々が織っているものとのことです。この織機で白い布を織り濃い藍色に染めて使います。どこかで見たものが「あっこれだ!」と繋がる瞬間が嬉しいですね。ラオスに行くことはなかなか叶いそうにないのですが、この日本の中で世界の染織をめぐる旅を続けたいと思っています。

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東寺
画像は11月の様子です。様子というより銀杏の大木に感動して撮りました。21日と開催日が決まっているので行けないことが多いです。3月にも行くことができました。そこで出会ったのがこの織物です。

東寺で出会った織物
アンティークを販売するお店でこの布がかかっているのを見て「本で見たことがある布だ!」と大感激。売値もそれほど高額でなく、じっくり見てから値切らずに買いました。帰ってから『文化を語る布 ラオスのテキスタイル』という本を開きました。織り出されている模様と色、まさしくラオスの布であることがわかりました。

書籍

よく似た布が載っているページ
この本は將積厚子さんが1997年より20年余ラオスを何度も訪ね、各地の糸作り、糸染め、織り方を見、また説明を聞いてまとめ2019年に出版されました。本を見ると私のところに来た布はラオ・タイの伝統的な織物のようです。

布のディテール
布は使い込まれていますが色はとても鮮やかです。絹を天然染料で染めています。赤系の色はラックカイガラムシが分泌する樹脂状のもので染めます。染色に使う材料は地域によって多少違いますが、他に藍を含んだホーム(日本では琉球藍)、ウコンなどが使われます。
下の画像は自宅にある琉球藍です。苗をもらって以来5年以上鉢で育てています。まだ染めたことはありません。

琉球藍
布の幅は36センチ、長さは2メートルを超えています。全体に精緻な柄が織り込まれていて、肩にかける布のようです。ラオスの布で織り出される柄は川へびや鳥、馬など神話上の架空の生き物、植物や身の回りの道具などです。布を見ていると丁寧に糸を染めて気の遠くなるような手間をかけて織られた布であることが伝わってきます。

ふさの部分
ふさはたて方向の糸で作っているのではなく、別に糸を取り付けています。たて糸は黒です。この丁寧に織られた布をなぜ手放すことになったのかと想像してしまいます。おそらく家族か自分のために時間をかけて織り上げたもので、日々の健康や幸運を祈り織っているものでしょう。私のところに来てくれたことに不思議なご縁を感じます。

本の中の1ページ
さて本をパラパラとめくっていて手がとまりました。上の画像の織機、どこかで見たことがある! 大阪にある「みんぱく」(国立民族学博物館)の展示で見ました。みんぱくについては以前、こちらのブログで紹介しました。
【染織コース】すぐに行ける世界旅行 国立民族学博物館に行ってみよう!(2024年12月17日)https://www.kyoto-art.ac.jp/t-blog/?p=120350
このブログで紹介した織機で、どこのものだったかメモを取り忘れていたものがありました。本にはまさしく同じスタイルの織機が掲載されています。ラオスの北部、ルアンナムタに住むアカの人々が織っているものとのことです。この織機で白い布を織り濃い藍色に染めて使います。どこかで見たものが「あっこれだ!」と繋がる瞬間が嬉しいですね。ラオスに行くことはなかなか叶いそうにないのですが、この日本の中で世界の染織をめぐる旅を続けたいと思っています。

みんぱくに展示されている織機
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