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通信教育課程 入学課

2020年12月02日

参加レポート:「秋のオンライン一日体験入学」参加レポート(アートライティングコース編)

通信教育部では来月1月に「冬のオンライン一日体験入学」を開講いたします。
本学での学びや出願を検討されている方々から、「実際にどんな授業をうけられるの?」「どんな先生がいるの?」「芸術大学での授業内容についていけるか不安。」など様々な声を伺います。そこで企画されたのが「一日体験入学」です。



今回は、先月11月に開講した「秋のオンライン一日体験入学」に実際ご参加いただいた方の体験レポートをお届けしたいと思います。「冬のオンライン一日体験入学」にこれから参加されようと考えている方で、オンラインでの体験授業や当日の雰囲気など、どんな感じかな?と気になる方はぜひご覧いただけましたらと思います。
今回はアートライティングコースの体験授業『アートレビューへの招待』(大辻都先生、かなもりゆうこ先生)に参加された、女性誌などで執筆中のライターの鈴木敦子さん(京都在住)の体験レポートをお届けいたします。



 

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【ライター/鈴木敦子さん(京都在住)の場合】


京都芸術大学の通信教育部で学べる学科、コース、課程の全部で17通りあった一日芸大生体験のコースの中から今回私が選んだのは、芸術や文化の書き手を育成する「アートライティングコース」です。
アートライティングコース体験授業『アートレビューへの招待』
[担当教員] 大辻都、かなもりゆうこ
[準備するもの]筆記用具、ノート

「レビュー」という言葉をご存知ですか? レビューには、「評論」「批評」の意味があります。映画や展覧会を見たり、コンサートを聴いたり、あるいは文学作品を読んでみて、その内容を報告するとともに書き手がそれをどう捉えたかを書いた記事をレビューと言います。アートライティングコースは、アートや文化を対象とした書き手を育てるコースです。今回の体験授業では、「アートレビューへの招待」と題し、参加者にじっさいに300字程度の短い文章を書いてもらいます。最近訪れた美術展、面白かった小説などがあったら、ぜひ内容をメモしておいてください。それぞれが書いたレビューを、担当教員が画面越しに講評します。また、参加者同士で読み合い、お互いの作品を味わってみましょう。あまり固く考えず、気軽に参加してみてください。



レビューとはアートや文化を「批評、あるいは論評すること」。でもこれって、おもしろいドラマや映画を見た後に「〇〇がすごくおもしろかったから今すぐ見て!」と誰かにLINEするのと何が違うんでしょう。ネット上にはおすすめ作品を紹介しあうレビューサイトがたくさんありますが、はたしてそこに「レビューたること」を意識して書かれたものがどれだけあるのか…。そもそも「レビュー」と「感想文」の違いって何? そんなモヤモヤを解消すべく、「アートライティングコース」をお試し受講することにしました。

■手のひら芸大「アートライティングコース」とは?



 

申し込み完了後、事前準備物を確認すると「最近訪れた美術展、おもしろかった小説などがあったら、ぜひ内容をメモしておいてください」とあります。授業中に300字程度のレビューを書く課題が出るため、その準備ということでした。幸い、春から続くお籠もり生活のおかげで、映画やドラマはたっぷり見ています。その中から特に印象深かった作品を選び、「感想」をいくつかメモしておきました。

【オンラインでの受講方法をチェック!】


続いて受講方法を確認すると、当日はミーティングアプリ「Zoom」を使用するとのこと。私自身、何度かZoomミーティングに参加したことはあるものの、使いこなしているとは到底言えないレベル。操作にまごついて講師やほかの参加者に迷惑をかけたらどうしよう……と不安を感じ、使い方のおさらいをしておくことに。

久々にZoomを立ち上げ、アカウントにログイン。マイクやビデオなど諸々の設定を確認し、ついでに背景画面のダウンロードにも挑戦しました。





通信教育部のサイトにアクセスし、「京都芸術大学オリジナルバーチャル背景」からキャンパスの写真をダウンロード。

Zoomに取り込み、背景画面に設定します。ふふふ、これさえあれば「ビデオオン」も怖くない。これで準備は万全!のはずでしたが、今度は「当日すんなりミーティングルームに入れるだろうか」と心配に(私は極度の心配性なので、普通はここまでする必要はないと思います)。そこで、事前に事務局から送られてきたIDとパスを使って、当日の入室手順をなぞってみることにしました。



事務局からはIDやパスとともに、Zoomの基本操作を記した詳細なマニュアルも届いていたので、それを見ながらひとつひとつ手順を確認。

こうして特につまずくこともなく確認を終え、ようやく不安を払拭することができました。マニュアルには操作手順だけでなく、困った時の対処法や当日「助けてー!」となった場合の連絡先も載っていたので、「いざとなれば誰かが何とかしてくれるだろう」という心強さもありました。



※「オンライン一日体験入学」は2021年開催分より、ウェビナー形式(カメラ・マイクオフ)での開催となっています。

【いよいよ一日体験入学当日!】


そして迎えた当日。「ビデオオン」に備えて最低限の身だしなみを整え、入室の手順を再度おさらい。授業は2時間の予定なので、飲み物の用意なども。授業開始15分前にログインし、待機室にてしばし待機。そうこうしているうちに開始時刻となり、画面にアートライティングコースの大辻都先生が現れました。パソコンの画面には先生だけでなく、ほかの受講者たちの姿も。ビデオオンの人もいれば、そうじゃない人もいて、かしこまった様子はありません。皆さん、リラックスして臨まれている感じ。しかし私はといえば、マイクなどの設定がちゃんとできているか、画面表示はこれでいいのか、あれ? 手順通りにカナに変えたはずの名前が英字に戻ってる?(Zoomを開いたブラウザの問題でした)と、いきなりわたわた。「あれだけ事前に確認したのに~!」。己の不甲斐なさに絶望しながらも、授業は粛々と進んでいきます。



とはいえ徐々に操作上の不安も解消し、10分ほどで授業に集中できるようになりました。長年の疑問であった「レビューと感想文の違い」についても、「レビュー=感想文。ただしレビューは『対象の性質』について書くもの」という明快な回答が得られてすっきり。そうか、レビューは「感想文」で構わないんだ。ただし「語りの主体」が重要なんだな……。もちろん本質を完璧に理解できたわけではありませんが、自分では思いもよらなかった「気づき」が得られ、すぐに実践してみたくなりました。

その後、受講者それぞれが「300字程度のレビューを書く」という課題に挑戦(すぐさま実践!)。制限時間内に決められた文字数に整えるのが難しく、途中で挫けそうになりましたが「文字数は気にしないで」という優しい先生の言葉に甘えて、なんとか時間内に提出できました。



 

休憩時間の後は、先生方による課題の講評です。きっと先生たちは褒めポイントを探してくださるだろうから、大勢の前で恥をかくことはないはず。ないはず……ですが、出来が悪かったという自覚もあり「もしも自分のレビューが取り上げられたら……」と心配でたまりませんでした(笑)。こういう緊張感はいくつになろうが、ましてや対面だろうがオンラインだろうが関係ないものですね。

結局、私のレビューが取り上げられることはなく、授業は予定時刻に無事終了。ホッと胸を撫でおろし、ミーティングルームから退出しました。

 

      

【体験授業を終えて……


最初こそZoomの操作に若干手間取りましたが、それ以外は大きなトラブルもなく、対面と遜色ない手ごたえが得られたと思います。またオンラインのメリットとして「参加障壁の低さ」も実感しました。これまでは大学までの移動時間はもちろん、交通費や宿泊費の負担がネックとなって、参加を断念するケースもあったと思います。その点、ネット環境さえあれば、どこからでも受講できるオンライン講義の優位性は明らか。

今回私はスタンダードな受講スタイル(イラスト上のような着席スタイル)で講義に臨んだのですが、後になって「そんな必要なかったのでは……?」と気づき、自分の生真面目さに笑ってしまいました。ソファでもベッドでも、寝そべっても腹ばいでも、もっと自由なスタイルで受講してもよかったはず。自宅にいる必要すらないのです。これなら躊躇することなく、誰でも気軽に受講できるな~と改めてオンラインならではの強みを感じました。(※注:ただし体験入学とはいえ大学の授業です。先生から授業を受けているということはお忘れなく!)

今後、対面授業が可能になっても、オンラインの体験入学がスタンダードに組み込まれていくのかな?という気がしました。
対面だけにとらわれない様々な学びの形が発展していくことを、大いに期待しています。


(Report:鈴木敦子)

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