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2021年03月30日
【染織コース】「冬の特別学習支援」報告
皆さんこんにちは。通信染織コースの久田多恵です。3月27日、28日に特別学習支援が開催されました。これは昨年の緊急事態宣言発令により、対面でのスクーリング授業の代替としてインターネットを利用したオンラインでの遠隔形式でのスクーリング授業を実施した際の補習となるものです。

遠隔授業では様々な通信手段を使ってスクーリングを行なってきました。しかし遠隔形式に比較的向いている授業もあれば、どちらかというと向いていない授業もあります。
2年次のスクーリング「絣の布を織る」や3年次の「絹を織る」は、大学内にある大きな織機を使う授業なので、自宅でもできる腰機を使って遠隔授業を行いました。遠隔で実施した「絹を織る」スクーリングの準備段階については以前のブログ(2020年9月8日)でご紹介しています。
腰機の使い方を知るのも興味深いのですが、高機(足踏み式のもの)の使い方に習熟する機会を逃してしまいます。腰機も高機も織機であることには変わりなく、織物の上達にはどちらを使ってもいいと思います。でも踏木(ふみき・ペダル)を踏んでたて糸を操作し、バンバン機を織る楽しさも知ってほしいところです。今回の特別学習支援では織機の使い方に慣れることが一つの目標でした。
遠隔の「絹を織る」スクーリングを受講した学生は千切という部品にたて糸が巻いてありますので綜絖通しからです。
同じく遠隔の「絣の布を織る」を受講した学生は腰機で作品をすでに織り上げているので、この学習支援のために新たにたて糸を準備してきています。
絣の布を織るところまでは授業で習得済みなので、今回は無地でもたて縞でもいいので手に入る糸でたて糸を作ってきてください、と案内していました。授業と同じように絣のたて糸を作ってきた学生もいました。
織物は織り始めるまでの準備がたくさんあります。綜絖通し、筬通し、織付けなどです。ここまでの作業で1日目が終了しました。
「冬の・・・」と言っていますが季節はすっかり春爛漫です。京都市内の桜はほぼ満開。瓜生山にもあちこちに桜が咲いています。
さて2日目。織りはじめます。絹糸はたて糸本数が多いので引き続き準備作業が続きます。織りはじめてみると糸を通し間違っているところがあったり、ひと目飛ばしてしまっていたりすることに気づくことがあります。丁寧に直していくのはとても根気のいる作業です。
2日目の午後になって筬打ちの音が響きはじめました。両足で踏木を操作し、両手で杼(よこ糸を通す道具)を受け渡します。糸は細いのですが一越一越打ち込むことで少しずつ布が織り成されていく工程は布を織る醍醐味です。
織り終わったらたて糸を切ります。糸の始末をしたら完成です。自宅で織り上げてきて、絹布の水通しを行った人もいます。絹糸には糊付けをしていますので、仕上げに水通しをするととても風合いがよくなります。
参加された皆さん、お疲れさまでした。もっと時間が欲しかったですね。都合で参加できなかった皆さん、自宅で取り組んでみて、わからないことはいつでも質問してください。
本学通信教育部のコロナ禍における2020年度のスクーリング科目実施の取り組みは以下でご覧いただけます。
染織コース | 学科・コース紹介
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遠隔授業では様々な通信手段を使ってスクーリングを行なってきました。しかし遠隔形式に比較的向いている授業もあれば、どちらかというと向いていない授業もあります。
2年次のスクーリング「絣の布を織る」や3年次の「絹を織る」は、大学内にある大きな織機を使う授業なので、自宅でもできる腰機を使って遠隔授業を行いました。遠隔で実施した「絹を織る」スクーリングの準備段階については以前のブログ(2020年9月8日)でご紹介しています。
【染織コース】天然染料は二番煎じも美しい –遠隔授業の課題試作を通して–
腰機の使い方を知るのも興味深いのですが、高機(足踏み式のもの)の使い方に習熟する機会を逃してしまいます。腰機も高機も織機であることには変わりなく、織物の上達にはどちらを使ってもいいと思います。でも踏木(ふみき・ペダル)を踏んでたて糸を操作し、バンバン機を織る楽しさも知ってほしいところです。今回の特別学習支援では織機の使い方に慣れることが一つの目標でした。
遠隔の「絹を織る」スクーリングを受講した学生は千切という部品にたて糸が巻いてありますので綜絖通しからです。
同じく遠隔の「絣の布を織る」を受講した学生は腰機で作品をすでに織り上げているので、この学習支援のために新たにたて糸を準備してきています。
絣の布を織るところまでは授業で習得済みなので、今回は無地でもたて縞でもいいので手に入る糸でたて糸を作ってきてください、と案内していました。授業と同じように絣のたて糸を作ってきた学生もいました。
織物は織り始めるまでの準備がたくさんあります。綜絖通し、筬通し、織付けなどです。ここまでの作業で1日目が終了しました。
「冬の・・・」と言っていますが季節はすっかり春爛漫です。京都市内の桜はほぼ満開。瓜生山にもあちこちに桜が咲いています。
さて2日目。織りはじめます。絹糸はたて糸本数が多いので引き続き準備作業が続きます。織りはじめてみると糸を通し間違っているところがあったり、ひと目飛ばしてしまっていたりすることに気づくことがあります。丁寧に直していくのはとても根気のいる作業です。
2日目の午後になって筬打ちの音が響きはじめました。両足で踏木を操作し、両手で杼(よこ糸を通す道具)を受け渡します。糸は細いのですが一越一越打ち込むことで少しずつ布が織り成されていく工程は布を織る醍醐味です。
織り終わったらたて糸を切ります。糸の始末をしたら完成です。自宅で織り上げてきて、絹布の水通しを行った人もいます。絹糸には糊付けをしていますので、仕上げに水通しをするととても風合いがよくなります。
参加された皆さん、お疲れさまでした。もっと時間が欲しかったですね。都合で参加できなかった皆さん、自宅で取り組んでみて、わからないことはいつでも質問してください。
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